豪ドル円の推移 南ア・ランド円の推移

株式会社 DZHフィナンシャルリサーチ
東京都中央区明石町 8-1 聖路加タワー32 階
January 30, 2015
週間展望・回顧(豪ドル、南ア・ランド)
■豪ドル円の推移
■南ア・ランド円の推移
2014/11/3
2014/11/7
2014/11/13
2014/11/19
2014/11/25
2014/12/1
2014/12/5
2014/12/11
2014/12/17
2014/12/23
2014/12/29
2015/1/2
2015/1/8
2015/1/14
2015/1/20
2015/1/26
2015/1/26
2015/1/16
2015/1/8
9.60
2014/12/31
9.80
90.00
2014/12/23
10.00
92.00
2014/12/15
10.20
94.00
2014/12/5
10.40
96.00
2014/11/27
10.60
98.00
2014/11/19
10.80
100.00
2014/11/3
11.00
102.00
2014/11/11
104.00
来週の展望(予想レンジ 豪ドル円 89.00-95.00円
5日線
21日線
90日線
200日線
イエロー
オレンジ
スカイブルー
グレー
転換線
基準線
先行1
先行2
遅行
ブルー
グリーン
レッド
ピンク
ブラウン
南ア・ランド円
9.90-10.40円)
豪ドル円の戻りは鈍いか。豪州のインフレ率低下は、市場が懸念していたほどではなかったため、追加緩和期
待はいったん後退した。しかし、ニュージーランド準備銀行が政策スタンスをタカ派から中立にシフトさせたこ
とで、サプライズ緩和を期待する参加者もいる。3 日の豪準備銀行(RBA)理事会は金利の据え置き予想が優勢
であるが、商品市況の下落も続いているため、漫然とした緩和期待がなかなか晴れない状況。豪ドル円が戻りを
試しても、上昇の勢いは限られるだろう。
10-12 月消費者物価指数は、総合が前期比+0.2%と 7-9 月期の+0.5%から伸びが鈍化した。しかし、RBA が注
目する基調インフレ率は前期比+0.7%と前期の+0.4%から上昇した。足元のファンダメンタルズは、12 月の失業
率が 6.1%と 11 月の 6.3%から改善。就業者数の増加ペースも、わずかではあるが勢いが増している。住宅・建設
セクターも順調で経済回復を後押ししている。これまで、物価面以外で利下げを急ぐ必要性はなかったが、その
物価面でも追加緩和への期待を抑える結果となったため、RBA はこれまで通りの様子見姿勢を続けそうである。
RBA 理事会では「金利の安定期間を設けることが最も賢明とみられる」との文言が維持されるだろう。
とはいえ、原油価格が底入れしないため、今後も低インフレが続く可能性がある。豪経済の成長スピードが過
去の平均トレンドを下回る中で、予防的な利下げへの警戒感はくすぶっている。貿易統計や小売売上高のほか、
中国の製造業・非製造業 PMI の結果も注視したい。
南ア・ランド(ZAR)円は足元のレンジ内での推移が続くか。南ア準備銀行が公表した先行指標は 100.8 と前
年比では低下したが、10 月の 99.9 からは改善し昨年 2 月以来の高水準となった。鉱山会社でのスト終了で、労働
時間が十分に確保できたことがヘッドラインの数字を押し上げた。過去の動向をみると、南半球で夏となる年末
から次の年の前半は良い数字が並ぶ傾向があるため、目先は南ア経済が回復基調を続けそうである。
欧州中央銀行(ECB)が大規模緩和に踏み切ったことで、需要の回復が期待できることも、ZAR の下支えとな
るだろう。ただ、商品市場に合わせる形で輸出品の価格低下が進んでいるため、先行きに対する不安は残る。強
弱が入り混じった状況で、ZAR 円は方向性の見定めづらい展開となるか。
今週の回顧
豪ドル円は下落。ギリシャ総選挙で、反緊縮財政を掲げる急進左派連合(SYRIZA)の躍進がリスク回避ムード
を助長し、豪ドル円は92円前半へ低下。その後は、インフレ鈍化への警戒感が和らぎ94円半ばへもち直す場面も
あったが、NZ準備銀行が金融政策をタカ派から中立へ戻したことで、再び豪州のハト派な部分が意識され、10カ
月ぶりの水準となる91円半ばまで下げた。ZAR円は10円前半で上下。経済の回復が進んでいることを示唆する指
標が発表されるなど前向きな材料はあったが、ドル円が117-118円で方向感を伴わず上下したことで、ZAR円も限
られたレンジで推移した。(了)
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