豪州債市場の動向

2015/01/30 大和証券・債券部
オセアニア マーケット・コメント (15/1/16~15/1/29)
【 これまでのポイント 】
○
•
注目の CPI は予想対比上振れたものの、金利上昇は限定的
1 月 28 日に発表されたオーストラリアの第 4 四半期 CPI トリム平均は前期比+0.7%と
2.30
予想の+0.5%を上回り、前年比は+2.2%と予想通りであった。原油安等によるグロー
2.25
バルディスインフレ懸念が高まる中でオーストラリアにおいても下振れ懸念が高かっ
2.20
豪州国債3年金利
(%)
豪12月雇用統計で大幅金利上昇も、スイス
中銀利下げを発端とした世界的な金利低下
圧力で往って来い
豪第4四半期CPIが予想を上振れ、金利上昇
たため、今回の結果を受けて市場はオーストラリア中銀(以下、RBA)による追加利
しかしながら詳細は強いとは言い難いものであった。第 3 四半期 CPI トリム平均が前
2.10
期比ベースで 0.1%下方修正され、2 四半期分をならすと物価上昇の加速は限定的とな
2.05
豪第4四半期CPIが見た目ほど強くなかったことに加え、
FOMC後の米金利大幅低下を受け、豪州金利も大幅低下
る。また貿易財が下落に転じており、豪ドル安による輸入物価の押し上げ効果を相殺
来週 2 月 3 日は、待ちに待った RBA 理事会が行われる。市場は 25bp の利下げを約 40%
2015/1/5
2.10
2014/12/2
の確率で織り込んでいる。ただ短期金利カーブは右肩下がりとなっており、相場は 2 月に実
8月
7月
6月
2.00
9月
20
15
年
10
月
•
2015/1/28
2.20
20
15
年
いよいよ RBA 理事会
2.30
20
15
年
○
1/28
2.40
20
15
年
【 これからの注目点 】
1/23
2.50
5月
その点を踏まえると金利上昇圧力がかかってもおかしくないが、市場は大幅金利
低下で反応した。Fed はインフレ率がいずれ 2.0%に戻るとの見方を維持している
が、市場がその見方に対して不信感を抱き始めている可能性がある。中央銀行不
信という意味で、スイス中銀の罪は深いのかもしれない。
1/20
豪ドル金利先物
(%)
2.60
20
15
年
•
1/15
出所:大和証券債券部作成
4月
1 月 29 日に発表された今年最初の FOMC 声明文では、インフレ見通しを引き下げた
ものの、原油安によるインフレ率の低下は一時的であるという見方を維持した。
また、景気判断は上方修正され、利上げ決定に関する記述では特に大きな変更は
見られなかった。市場では最近の米ドル高と海外経済の弱さを懸念し緩和長期化
が示唆されるのではないかと期待していたため、裏切られるかたちとなった。
1/12
20
15
年
•
1/7
3月
中央銀行に対する不信感が募る
1/2
2月
○
12/30
1月
は一時的な動きに留まった。
1.95
20
15
年
を持っていることを物語っている。こうした評価が固まり、豪ドル高・豪州金利上昇
20
15
年
する格好となった。これはグローバルディスインフレ圧力が想定以上に大きな影響力
2.00
20
15
年
•
2.15
20
15
年
下げの可能性が低くなったと見て、初動は豪ドル高・豪州金利上昇で反応した。
出所:大和証券債券部作成
施しなくても、いずれ実施すると見ている可能性が高い。豪州金利は低位安定を見込む。
この資料は、投資判断の参考になる情報提供を目的としたものです。投資判断に関する最終決定はお客様御自身の判断でお願い申し上げます。
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