豪ドル円の推移 南ア・ランド円の推移

株式会社 DZHフィナンシャルリサーチ
東京都中央区明石町 8-1 聖路加タワー32 階
April 17, 2015
週間展望・回顧(豪ドル、南ア・ランド)
■豪ドル円の推移
■南ア・ランド円の推移
9.60
2015/4/13
2015/1/19
2015/1/23
2015/1/29
2015/2/4
2015/2/10
2015/2/16
2015/2/20
2015/2/26
2015/3/4
2015/3/10
2015/3/16
2015/3/20
2015/3/26
2015/4/1
2015/4/7
2015/4/13
88.00
2015/4/3
9.80
2015/3/26
90.00
2015/3/18
10.00
2015/3/10
92.00
2015/3/2
10.20
2015/2/20
94.00
2015/2/12
10.40
2015/2/4
96.00
2015/1/27
10.60
2015/1/19
98.00
来週の展望(予想レンジ 豪ドル円 90.00-95.00円
5日線
21日線
90日線
200日線
イエロー
オレンジ
スカイブルー
グレー
転換線
基準線
先行1
先行2
遅行
ブルー
グリーン
レッド
ピンク
ブラウン
南ア・ランド円
9.70-10.20円)
豪ドル円は、5 月利下げ観測がある中で、イベントを通じて荒っぽい展開となるか。豪準備銀行(RBA)の追
加緩和期待がくすぶる中で、豪ドルの上値は抑制されやすく、目線は下向きが基本路線となる。ただ、緩和期待
が相当織り込まれているため、RBA 議事録や 1-3 月期消費者物価指数(CPI)の結果によっては、豪ドルの買い
戻しが強まる展開もありうる。イベントに注意が必要である。
21 日には 4 月開催分の RBA 理事会の議事録が公表される。すでに声明文で「追加緩和シナリオを今後の理事
会で評価する」としているため、金融政策の方向性に対する見方が変わることはない。ただ、足元の雇用指標が
強いこともあり、市場の 5 月利下げ期待が修正される素地はある。声明文では、雇用に関してほとんど触れられ
ておらず、議事録では雇用に関する新たな手掛かりは少ないかもしれない。とはいえ、内容次第では 5 月理事会
をめぐる思惑が巻き戻される可能性があり、注意したい。また、翌日の CPI が下げ止まりの兆しを示せば、原油
価格が切り返す中で、いずれかの時点で商品市況が反転するとの期待を高めることもあるだろう。
しかし、これまでの資源安を背景としたディスインフレ傾向が直ちに消えるわけではないほか、経済の成長速
度が鈍い中で、豪ドルの上値は重いだろう。中国企業やギリシャのデフォルトをめぐる不透明感も、豪ドルを圧
迫する要因となりうる。ギリシャが、改革案の提出期限が 24 日に迫る中、ワシントンで開催される 20 カ国財務
相・中央銀行総裁会議(G20)にあわせて、欧米要人と相次いで会談を持つ予定である。内容によっては、週明
けの動向に影響がでることも想定しておきたい。
南ア・ランド(ZAR)円は買い戻しが先行しそうだが上値は重いか。16-17 日開催の G20 では、恐らく 2 月の
「経済状況は緩和的な金融政策を必要としている」との内容が引き継がれるため、週明けは資源国通貨などが買
われる可能性がある。国際通貨基金(IMF)が、南アフリカ経済と結びつきが強いユーロ圏の成長見通しを上方
修正したことも、ZAR を下支えしそうである。ただ、南アフリカの成長見通しは従来の+2.3%から+2.0%へ引き
下げられるなど低成長が続く見通しで、ZAR 円の戻りも限られるだろう。ギリシャの債務に対する懸念が晴れな
いことも、不安材料となる。22 日には 3 月 CPI が発表されるが、金融政策は景気に配慮しながらも中立スタンス
が維持されている状況で、結果が市場予想並みに落ち着けば、市場への影響は限定的か。
今週の回顧
豪ドル円は売り先行後に反発。中国の予想以上の貿易黒字幅縮小や、経済成長の鈍化が嫌気され、豪ドル円は
90円半ばまで下押しした。しかし、6.1%へ大きく改善した豪失業率を受けて、93円付近へ急反発した。ZAR円も
売り先行。10.10円台で低下中の90日移動平均線に上値を抑えられると、9.77円近辺まで下げた。浜田内閣官房参
与の「ドルは105円ぐらいが妥当」との円の水準をめぐる発言も一時的に意識された。ただ、ドル高基調に見直し
の機運が強まったため、後半は切り返した。(了)
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