株式会社 DZHフィナンシャルリサーチ 東京都中央区明石町 8-1 聖路加タワー32 階 February 6, 2015 週間展望・回顧(豪ドル、南ア・ランド) ■豪ドル円の推移 ■南ア・ランド円の推移 11.00 104.00 102.00 100.00 98.00 96.00 94.00 92.00 90.00 88.00 10.80 10.60 10.40 10.20 10.00 9.80 2014/11/10 2014/11/14 2014/11/20 2014/11/26 2014/12/2 2014/12/8 2014/12/12 2014/12/18 2014/12/24 2014/12/30 2015/1/5 2015/1/9 2015/1/15 2015/1/21 2015/1/27 2015/2/2 2015/2/2 2015/1/23 2015/1/15 2015/1/7 2014/12/30 2014/12/22 2014/12/12 2014/12/4 2014/11/26 2014/11/18 2014/11/10 9.60 来週の展望(予想レンジ 豪ドル円 89.00-94.00円 5日線 21日線 90日線 200日線 イエロー オレンジ スカイブルー グレー 転換線 基準線 先行1 先行2 遅行 ブルー グリーン レッド ピンク ブラウン 南ア・ランド円 10.00-10.50円) 豪ドル円は下値模索の流れとなるか。豪準備銀行(RBA)は政策金利を 0.25%引き下げ、過去最低となる 2.25% に設定した。声明文はハト派色が増したことから、目先は豪ドルの底打ちがどのあたりになるのか注目されるだ ろう。 RBA 声明では「内需の伸びが総じて弱い」とし、 「生産の伸びも、長期にわたってトレンドを下回る水準であ り続ける」との見解が示された。また、これまで堅調だった住宅市場についても「シドニーを除く他の多くの都 市ではまちまち」と、従来からトーンを下げた。通貨に関しては、従来通り「バランスのよい成長達成には下落 する必要がある」としている。原油価格の明確な反発が見通しづらい中で、需要の鈍化や商品市況の下落が経済 を圧迫している様子が窺えた。 市場には、3 月の追加緩和を織り込む動きがある。連続利下げとなるかどうかは見極めづらいが、原油価格の下 落が続けば、インフレのさらなる鈍化や貿易収支悪化が想起される中で、RBA が先回りして緩和に踏み切ること も考えられる。足元では金融政策のハト派な部分に過敏に反応しているため、豪ドルの上値は重いだろう。逆に 原油価格が下げ止まれば、RBA への追加緩和期待が和らいで、相対的に金利が高い豪ドルを押し上げることにな る。今後、どちらに向かうのか見極めが重要となるが、商品相場に底入れの兆しがないため、豪ドルの上値は重 いままだろう。 テクニカル的にも下振れを警戒。豪ドル円は、リーマンショック後に金融危機が広がりを見せる中でつけた、 2009 年 2 月安値 55.56 円からの上昇幅の 38.2%押し水準(86.38 円)が迫っている。この水準は、2013 年 8 月 に 105 円半ばから調整した際にサポートとなった地点である。今回も支持線としての機能が期待される。しかし この水準を割り込むと、75-85 円にレンジが切り下がるため注意したい。 南ア・ランド(ZAR)円はもち合い相場か。1 月のカギソ製造業 PMI は昨年 12 月の 50.2 から 54.2 と 2013 年 8 月以来の高水準を記録した。通貨安で南アからの自動車輸出も増加傾向にあり、経済成長を後押ししている。一 方、マネーサプライの伸びが足もとで鈍化傾向にあるため、成長スピードはあくまでも緩やかなままである。世 界的な需要がさえないことも、資源の輸出に頼る南アにとってはマイナス材料となる。強弱まちまちの材料が混 在するため、ZAR 円は大きく下振れる可能性こそ低いが、上伸するシナリオも描く難い。直近の 10.00-10.50 円 を中核レンジとした推移が続きそうである。 今週の回顧 豪ドルは対円で1年ぶりの水準となる89円半ばまで低下。RBAが政策金利を2.25%へ引き下げたことが要因。対 ドルでは、2009年5月以来の水準である0.76ドル前半まで下押しした。RBAが声明で「内需の伸びが総じて弱い」 とし、追加緩和をめぐる思惑が強められた点も嫌気された。ZAR円は10円前半で振幅。経済回復の進捗を示唆す る指標結果など前向きな材料はあったが、外部環境がぱっとせず、方向性は見定めづらかった。(了) 本レポートはお客様への情報提供のみを目的として作成したもので、売買の勧誘を目的としたものではありません。実際に投資をなさる場合の最終ご判断は、お客様ご自身でご判断なさる ようお願い致します。本レポートを原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については一切補償には応じません。 Copyright DZH Financial Research, Inc.
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