豪ドル円の推移 南ア・ランド円の推移

株式会社 DZHフィナンシャルリサーチ
東京都中央区明石町 8-1 聖路加タワー32 階
February 20, 2015
週間展望・回顧(豪ドル、南ア・ランド)
■豪ドル円の推移
■南ア・ランド円の推移
11.00
104.00
102.00
100.00
98.00
96.00
94.00
92.00
90.00
88.00
10.80
10.60
10.40
10.20
10.00
9.80
2014/11/24
2014/11/28
2014/12/4
2014/12/10
2014/12/16
2014/12/22
2014/12/26
2015/1/1
2015/1/7
2015/1/13
2015/1/19
2015/1/23
2015/1/29
2015/2/4
2015/2/10
2015/2/16
2015/2/16
2015/2/6
2015/1/29
2015/1/21
2015/1/13
2015/1/5
2014/12/26
2014/12/18
2014/12/10
2014/12/2
2014/11/24
9.60
来週の展望(予想レンジ 豪ドル円 90.00-95.00円
5日線
21日線
90日線
200日線
イエロー
オレンジ
スカイブルー
グレー
転換線
基準線
先行1
先行2
遅行
ブルー
グリーン
レッド
ピンク
ブラウン
南ア・ランド円
9.90-10.50円)
豪ドル円は下値切り上げを期待しながらも、戻りの鈍さを確認する展開か。原油価格がもち直しつつあるほか、
3 月の豪準備銀行(RBA)理事会での連続利下げに対する不安が緩和し、底堅さは増すだろう。しかし、経済の
回復がもたついている状況が確認されれば、緩和観測が息を吹き返す可能性がある。積極的に上値を追う局面で
はないだろう。また、国内の経済指標が少ないことから、中国や米国の経済指標を受けて上値が重くなることも
考えられる。
2 月の RBA 理事会議事録では、利下げを 3 月まで待つことも協議したが、景気支援のため 2 月実施が望ましい
と判断したことが明らかになった。追加緩和に関するシグナルはなく、市場では RBA の連続利下げに対する期待
は後退している。ただ、26 日に発表される 10-12 月期民間設備投資は、前期比-1.4%と減少が見込まれているが、
予想を下回る内容となれば、RBA がさらなる利下げに踏み切るとの見方が盛り返すこともありうる。利下げ観測
が完全に沈静化したと判断するのは早計だろう。
中国の経済成長に対する不安も残る。中国人民銀行は、不動産市場の低迷などから今年の成長率が 6.9~7.1%
程度へ減速するとの見通しを示している。内需の低迷が続きそうなため、経済的な結び付きが強い豪州にも影響
が及ぶ可能性がある。
米経済に対する警戒も怠れない。これまで世界経済を引っ張ってきたが、足元の経済指標は雇用を除けば、成
長の勢いが和らいでいることを示唆する結果が並んでいる。米国の成長が鈍化することで、世界経済の回復にブ
レーキがかかることもありうる。27 日発表の 10-12 月期国内総生産(GDP)改定値の市場予想は速報値+2.6%を
下回る+2.1%程度となっているが、これよりも悪い着地となれば、リスク回避ムードが強まってもおかしくはな
い。
南ア・ランド(ZAR)円はレンジでの推移が続くか。食品・エネルギー価格が伸び悩んでいることを受けて、
消費は底堅さが示された。しかし、世界的に需要が低迷していることで、南アの経済成長は低水準にとどまって
いる。24 日に発表される 10-12 月期国内総生産(GDP)は前年比で+1.5%程度と、低成長が続く見通し。消費者
物価指数が目標レンジ 3-6%に収まっているため、中銀が景気に配慮するスタンスを続けそうなほか、商品価格の
下落に歯止めがかかりつつあるため、ZAR への売り圧力は後退している。しかし、成長への期待が小さいことも
あって、積極的に買い進む感じでもないだろう。
今週の回顧
豪ドル円は反発。RBA議事録で、次回の理事会での追加利下げへのシグナルがなかったため、利下げ期待が後
退したことが下支えとなった。また、ギリシャ債務問題をめぐる楽観的な見方も、豪ドル円の買い戻しを誘った。
豪ドル円は93円前半まで上昇した。ただ、豪州の格下げ懸念が意識されたことで、上値は限定的だった。ZAR円
は小動き。ギリシャの融資延長問題がくすぶったことで、ZAR円は10円前半での推移が続いた。(了)
本レポートはお客様への情報提供のみを目的として作成したもので、売買の勧誘を目的としたものではありません。実際に投資をなさる場合の最終ご判断は、お客様ご自身でご判断なさる
ようお願い致します。本レポートを原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については一切補償には応じません。 Copyright DZH Financial Research, Inc.