米国 マーケット・コメント (15/3/20~15/04/02)

2015/04/03
大和証券・債券部
米国 マーケット・コメント (15/3/20~15/04/02)
◇ これまでのポイント
○
米経済指標に改善の兆し見えず、初回利上げ時期の後ずれによってじりじりと金利低下
3 月 FOMC に対する市場の解釈は、
「引き続き今年年央に初回利上げを行う」というタカ派
な見方と、「今年下旬に初回利上げが遅れる」というハト派な見方で割れており、米国債
は上下に値動きする場面があった。金利が上昇するシナリオとして米ドル高反転からのイ
2.25
米国国債10年金利(2/25~4/2)
%
2.20
米ドル高懸念やFedの
見通し引下げ等によって
大幅金利低下
2.15
2.10
ンフレ期待上昇や春先の景気改善が期待されていたが、中国等他国の緩和策を通じて相対
2.05
的な米ドル高基調に大きな変化はなく、春先の景気改善に関しても 3 月 25 日発表の米 2
2.00
月耐久財受注や 4 月 1 日発表の米 3 月 ISM 製造業景況指数では昨年末からの不振が継続し
1.95
ており、米ドル高に悪影響を受けたとする企業決算の姿がマクロ面でも確認された。
1.90
そのため、初回利上げ時期を後ズレさせる動きが強まり、早期利上げの可能性が薄くなっ
米ドル高基調に変化がない
中で冴えない米経済指標が
続き金利低下
2月雇用統計は引き続き
雇用情勢の改善が確認され、
長期金利がさらに上昇
1.85
02/25
03/06
03/17
03/26
出所:大和証券債券部作成
たことでボラティリティが低下し、限られた時間の中でキャリーを重視する流れから中期
ゾーン中心に買い進まれる展開となり、イールドカーブはブルスティープした。
米国FF金利先物推移
%
2.5
◇ 今後の注目点
今年 1Q の景気悪化は一時的なのか?
引き続き春先の景気改善が注目される
Fed は前回の FOMC において、これまでの楽観的な見通しを大きく引き下げたものの、
3/6時点(米2月雇用統計後)
3/18時点(米3月FOMC後)
4/2時点
2.0
1.5
依然として「原油安からくる低インフレ圧力は一時的」
「今年 1Q の景気悪化は一時的」
との姿勢を保っており、これが今年 6 月~9 月での利上げ路線の根拠となっている。
1.0
現在 FF 金利先物では 11 月以降の初回利上げを織り込んでおり、市場は Fed 以上に悲
観的な状況を想定していると言える。実際には春の景気転換の有無でそのような見方
は一転する可能性はあるものの、目先の利上げ可能性が薄い状況において、ここまで
堅調さを保っている雇用指標(4 月 3 日発表の米 3 月雇用統計)さえも悪化する場合、
0.5
0.0
15/04
年内利上げを否定する可能性もある。
この資料は、投資判断の参考になる情報提供を目的としたものです。投資判断に関する最終決定はお客様御自身の判断でお願い申し上げます。
15/08
15/12
16/04
16/08
16/12
17/04
17/08
17/12
出所:大和証券債券部作成
大和証券
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