2015/04/17 大和証券・債券部 米国 マーケット・コメント (15/04/03~15/04/16) ◇ これまでのポイント ○ 弱い米経済指標を受けて初回利上げ時期は後ずれ。春先も厳しい環境続く。 4 月 3 日に発表された米 3 月雇用統計は、非農業部門雇用者数変化が予想の 24.5 万人増 に対し 12.6 万人増となり、ここまで堅調さを保っていた雇用指標までもが昨年末から低 調な生産指標に追いつく形で悪化した。これにより米 10 年債利回りは 1.80%まで低下し、 初回利上げの織込は 2015 年 12 月まで後ずれした。その後、原油価格の反発に加え、今回 の結果は天候不順による一時的なものとの見方が台頭したことで、米 10 年債利回りは一 2.15 % 米国国債10年金利(3/10~4/16) 米ドル高懸念やFedの 見通し引下げ等によって 大幅金利低下 2.10 2.05 3月分雇用統計は、 失望。10年利回り 1.8%まで金利低下。 2.00 1.95 時 1.98%まで上昇した。 1.90 しかし、4 月 14 日に発表された米 3 月小売売上高は、原油安が続いたことで好調な個人 1.85 消費が期待されていたものの、予想の前月比+1.1%に対し同+0.9%と予想を下回る結果と 1.80 03/10 なったことで、米金利は短中期中心に低下し米ドル安が進んだ。また、ギリシャにおいて 03/19 03/30 の懸念が高まっており、質への逃避から独国債利回りも過去最低を更新している。 悲観の一方で楽観の芽もある。原油価格の反発によりトレンドが反転するか!? 弱い米経済指標やギリシャ懸念の高まりを受けて先進国金利が低下する一方で原油 04/08 出所:大和証券債券部作成 構造改革案の合意期限が迫っている上、来月の債務返済期限を前に資金が枯渇することへ ◇ 今後の注目点 10年はレンジでの推 移が続く。カーブはス ティープ化。 米国10年実質金利と米国10年インフレ期待 (1/30~4/16) 0.5 % % 0.4 1.9 0.3 高が進んでおり、コモディティに関連が深いカナダやオーストラリアではこれまでの 追加緩和バイアスに変化が生じ始めている。このことはこれまで市場が織り込んでき た原油安・米ドル高によるインフレ期待の低下が巻き戻しされる可能性を有しており、 1.8 0.2 1.7 0.1 米10年実質金利(左軸) 米10年インフレ期待(右軸) 米国にはインフレ期待の上昇から、長期金利の上昇要因となりうる。事実、米 3 月雇 用統計以降利上げ期待だけが後退しており、長期金利はレンジでの推移となっている。 春先からの米景気加速に対する期待がさらなる悲観を織り込まない限り、「年内の利 上げがない」と織込むには時期尚早と思われることから、長期金利のレンジが保たれ 2.0 インフレ期待は2% 未満で高位安定中 1.6 0.0 -0.1 1.5 1/30 3/11 出所:大和証券債券部作成 るかどうかに注目したい。 この資料は、投資判断の参考になる情報提供を目的としたものです。投資判断に関する最終決定はお客様御自身の判断でお願い申し上げます。 大和証券 お取引にあたっての手数料等およびリスクについて 手数料等およびリスクについて 株式等の売買等にあたっては、「ダイワ・コンサルティング」コースの店舗(支店担当者)経由で国内委託取引を行う場合、約定代 金に対して最大 1.24200%(但し、最低 2,700 円)の委託手数料(税込)が必要となります。また、外国株式等の外国取引にあたっ ては、現地諸費用等を別途いただくことがあります。 株式等の売買等にあたっては、価格等の変動による損失が生じるおそれがあります。また、外国株式等の売買等にあたっては価格変 動のほかに為替相場の変動等による損失が生じるおそれがあります。 信用取引を行うにあたっては、売買代金の 30%以上で、かつ 30 万円以上の委託保証金が事前に必要です。信用取引は、少額の委託 保証金で多額の取引を行うことができることから、損失の額が差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。 債券を募集・売出し等により、又は当社との相対取引により売買する場合は、その対価(購入対価・売却対価)のみを受払いいただ きます。円貨建て債券は、金利水準の変動等により価格が上下し、損失を生じるおそれがあります。外貨建て債券は、金利水準の変 動に加え、為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります。また、債券の発行者または元利金の支払いを保証する者の財務 状況等の変化、およびそれらに関する外部評価の変化等により、損失を生じるおそれがあります。 投資信託をお取引していただく際に、銘柄ごとに設定された販売手数料および信託報酬等の諸経費、等をご負担いただきます。また、 各商品等には価格の変動等による損失を生じるおそれがあります。 ご投資にあたっての留意点 取引コースや商品毎に手数料等およびリスクは異なりますので、上場有価証券等書面、契約締結前交付書面、目論見書、等をよくお 読みください。 外国株式、外国債券の銘柄には、我が国の金融商品取引法に基づく企業内容の開示が行われていないものもあります。 商号等 :大和証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第108号 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会
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