20 CHEMOTHERAPY 臨 床 的 耐 性 石 山 俊 関東逓信 病院外科 ブ ド ウ 球 JAN 菌 次 ・武 (昭和31年7月31日 緒 言 ペ ニ シ リンが 臨 床 的 に応 用 さ れ て か ら病 原 ブ ドウ球 菌 の 変 田 遷 盛 に つ い .1957 て 雄 受付) で 最 も多 く,0.312mcg/cc,2.5mcg/ccの 性 を 示 す も のが 各 々12株 で第2位 濃度 で 感 受 を しめ ・ 最 高 の感 受 に よ る疾 患 の 治 療 に 大 い に貢 献 して 来 た が,そ の普 及 す 性 を 示 した も のは2株 あ り,そ の 最 小 阻 止 濃 度 はO.019 る に 従 つ て ペ ニ シ リ ン耐 性 の ブ ドウ球 菌 感染 が 増 加 して u/cc以 下 で あ り,最 高 の耐 性 を 示 した も の は1株 来 た こ とに つ い ては,す の 最 小 阻 止 濃 度 は40u/ccで で に 多 くの 業 績 が あ る。病 原 ブ あ つ たeそ で そ して 一 般 に分 布 ドウ球 菌 の抗 生物 質 に対 す る感 受 性 に つ い て の 調 査 報 告 の 山 は 低 く,分 布 の範 囲が 広 くて,特 に 分 布 の多 い 濃 度 も少 な くな いが,こ は な か つ た。ス れ を 年 代 を 追 つ て 比 較 す る こ とは 種 トレプ トマ イ シ ンに対 す る感 受 性 分 布 は 々の 条 件 の相 異 もあ り,多 くの 困 難 を 伴 うもの で あ る。 最 小 阻 止 濃 度5mcg/ccの しか し私 共 は 略 々 同様 の 条 件 の 下 に,1947年 れ よ り高 濃 度 に移 行 す る に従 つ て減 少 し,80mcg/ccに 以 後その 感 受 性 につ い て調 査 を 行 つ て い るの で,今 回 の 成績 を 中 心 と して,そ の 変遷 に つ い て 述 べ て み た い。 15種 試 菌 株:1955年6月 よ り1656年5月 まで び 入院 患 者 の 外 科 的 感 染 症 よ り分 離 した病 原 ブ ドウ球 菌100株 冒 ロマ イ セ チ ンに つ い ては 最 小 もの が34%で 最 も多 く,こ れ を使用 し シ ンに つ い ては 略 々同 様 の分 布 状 態 を 示 した が,両 者 と もに 分 布 の 山 は 低 く,分 布 の範 囲 は広 か つ た。し か し両 者 と も最 小 阻 止 濃 度 が80mcg/cc及 及 ぶ も のが あ つ た。次 た。 剤:ペ 上 の 濃 度 で急 速 に 増 加 に 従 つ て緩 か に減 少 す る。オ ー レオ マ イ シ ン,テ ラ マイ 験 材 料 並 び に実 験 方 法 の 間 に 関 東 逓 信 病 院 外 科 外 来 患 者,及 2)薬 阻 止 濃 度10mcg/ccの 最 も多 く,こ よ り高 濃 度 で 急 速 に減 少 し,こ れ よ り低 濃 度 に 移 行 す る ウ球 薗 の 感 受 性 分 布 1)供 於 て 再 び 増 加 し,160mcg/cc以 す る傾 向が 見 られ た。ク 抗 生 物 質 及び サ イ ア ジ ン に対 す る病 原 ブ ド A)実 もの が17%で ニ シ リン,ス トレプ トマ イ シ ン,ク ロ ラ ンフ ェニ コル(ク ロ ロ マイ セ チ ン),ク ク リ ン(オ ー レオ マ イ シ ン),オ ロル テ トラサ イ キ シテ トラ サ イ ク リン 係 に つ い て は 第3表 び160mcg/ccに に疾 患 とペ ニシ リン感 受 性 との関 に示 す 通 り(第3表),耐 性 株 は,よ う,手 術 創 化 膿,乳 腺 炎,蜂 窩 織 炎,療 疸 の 順 に多 く, 感 受 性 株 は,リ ン パ節 炎,筋 炎 に 多 か つ た。ま た菌 採 取 (テ ラマ イ シ ン),及 び サ イ ア ジ ンは市 販 の もの を使 用 し 前 に 使 用 した ペ ニ シ リ ンの 使用 量 との 関 係に つ い ては 第 た。こ れ らの薬 剤 は 滅菌 蒸 溜 水 を 用 い標 準溶 液 を作 り, 4表 の様 に(第4表),全 4℃ の氷 室 内 に 保 存 した。し か しペ ニ シ リン,オ ー レオ 株 中 感 受 性 が0。7u/ccよ マイ シ ン,テ ラマ イ シ ンは1週 間 以上 を経 過 した もの は の 使 用 量 が60万 使 用 せ ず,ス の,120万 ト レプ トマ イ シ ン,ク ロ ロ マイ セ チ ン,サ イ ア ジ ンは1カ 3)実 験方 法 4)判 定:判 月以 上 経 過 した もの は 使 用 しな か つ た。 試 験 管 連 続稀 釈 法 を 使 用 した。。 定 は18時 間,48時 間,72時 間 目に 行 い,肉 眼 的 に培 地 に潤 濁 を 生 じな い 部 分 の 最 小 濃 度 を 供 試 菌 株 は100株 結 で,そ の疾 患 名,分 離 した 菌 株 の 集 落 の色,各 薬 剤 に対 す る 感 受性,菌 採取 前 に 行 つ た 原疾 院 の 区 別 は 第1表 の 通 り に各 薬 剤 に対 す る 感 受性 の 分 布 を 図 表 に 示 す と第2表 及 び第1図 1図)。す 果 の通 りで あ る(第2表,第 な わ ち,ペ ニ シ リンに対 す る感 受 性 分 布 は100 株 中0.156mcg/ccの 濃度 で 感 受 性 を 示 す もの が16株 単位 のも 単 位 以 上 の もの と使 用 量 が 増 加 す る に従 つ て それ ぞ れ50.0%,63.3%,2&5%と 減 少 した。菌 株 の 肉 眼 的 所 見 とペ ニ シ リ ン感 受 性 の 関 係は 第5表 り(第5表),黄 の様 で あ 色 ブ ドウ球 菌 に耐 性 を 示 す も のが 多 く, 白 色 ブ ドウ球 菌 に感 受 性 菌 が 多 か つ た。 C)小 験 患 に対 す る化 学 療 法,外 来,入 で あ る(第1表)。次 り大 き い もの は56%で,そ 単 位 未 満 の もの,60∼120万 最 小 阻 止 濃 度 と した。 B)実 くペ ニシ リンを 使 用 しない66 括 及 び 考 察 以 上 の実 験 成 績 を 中心 と して,略 1947∼1948年1)2),及 々同 一 の 条 件 の下 に び1951∼1952年3)に 行 つた調 査 の 結 渠 と比 較 す る と,ペ ニ シ リ ンに つ い て は(第2図), 1947∼1948年 で は 最 小 阻 止 濃 度 が0・05u/ccの 130株 中37.5%で もの が 最 も多 く,こ れ よ り高 濃度 に 移 行 す るに 従 つ て 急 激 に 減 少 して 血 中 濃 度 を考 慮 して,最 小 阻 止 濃 度1u/cc以 僅 か2・3%に 上 の もの を 耐 性 株 とす る と,耐 性 株 は 過 ぎな か つ た7)。1951∼1952年 では最小 殊〃〃 6 2 ⋮ 〃〃 〃 6 δ 6 ♀ 8 ♀ 2 ♂ 2 ♀ 〃 ♀ 2 5 ♀ 18 ♀ 〃 白 〃 ♀ 16 17 2 19 ♀ 20 6 〃 轟 2 5 5 5 1 2 2 2 5 2 5 獣 2 5 5 8 黄 〃 ♂ 3 ♀ 26 δ 白 黄 〃 6 2 2 5 9 2 〃 ♂ 21 22 お 24 25 ♀ 舞 鷲 〃 11 2 1 ⋮ 〃〃 〃 朧 〃 牒 9 1 ⋮ 9 1 灘 ﹁ 釧 5 5 9 5 9 2 5 2 α 9 5 1 9 6 2 5 9 6 孚 6 8 8 2 5 ♀ 白 黄 白 黄 白 黄 " 〃 5 9 9 6 5 5 5 2 δ 5 6 6 孚 2 2 5 9 5 5 5 2 6 2 ♀ 黄 白 黄 〃 〃 〃 孚 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 ♀ 難謙 2 9 6 2 2 8 - 菌 のTH菌 採取前の療法 出所 CMAMTM SM 菌肉 眼 所PC 見 名 患 疾 翻 氏 名輸 供試菌株の抗生物質感受性 及び菌 採取前 の抗 生物 質療 法 第1表 21 CHEMOTHERAPY OL.5NO.1 準 9 3 2 獲 ⋮〃〃 ⋮ 5 8 5 5 ⋮ 〃〃 5 ⋮ 5 ⋮〃 鋤 ユ。侃備㎝㎝5侃㎝㎝㎝。昭昭舗㎝5㎏昭E㎝㏄E備㎝幡揺α0㎝。幡備㎝㎝㎝㎝Em㏄Eロロ 幡上-塵U嘱ユ噌三10◎1 5 5 5。。備。㎝。侃師砿 5 肪 師 5 511111121 6 51255522257711121515125112572211212552 2 552121512155512122715221221252125525125163602360251136366053526636636526356226236 乞0αOq5甑αaLq"αL2砿軌qα0砥q"qaO,OaLqα"α住αOqOa工 αα2.0。LLO,L砿a ρ0嘘三璽⊥11ρ0 ﹂霊λ 嘘 茎 8 9 9 9 9 8 9 7 1 1 1 1 7 1 1 157523121132215202603630066025200033666220310501320005000000000 ﹂"r"軌 砿q"0.αα"qLaLqO。qaO.qα0。1.LO.qqqa砿qαLqq砿aqααq砿qqqO, 5 01 5 2 5151551521115517652555255鳴侃㎝EE5㎝5。。ロ0備0㎝5備5㎝5舗05E篇E㏄㏄qユ 師㎏幡5。。脇師U舗。揺漏幅 黄 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 。 5>1>21111211122 50α0・ 乞α5L501,LOO・5砿06060LLOOL1.06050。qt5α2,a1.20aa22。52。 0 0 0 0 0 60 6041111122111426661量<<<111<< 5 2 2 5 9 5 白 黄 白 〃 6 6 8 6 6 6 6 5 2 2511523171251557555525575555211 ユ 55揺 揺 侃揺 備㎝儲。㎝㎝㏄。0㎝。備。5幡05。50。侃%。備α 侃㏄ 侃 ㎝舗。侃qユ 揺 ㎝qユq-侃侃輔粥鳴 5 5 5 5 8 6 2 9 9 9 7 5 1 5 3 1 3 ︻---欝 2 6 1 9 1 5 2 2 5 5 533562223322226326552 5 5 2 5 5 2 2 5 5 δ ♀ 3 δ 孚 ♀ ♀ ♀ ♂ δ ♀ δ δ ε ♀ δ δ ♀ ♀ δ 孚 蕪 無 ㎜雛 黄 〃 〃 〃 〃 〃 〃 6 6 51125551155552152 9 8 5 2 2 6 6 8 δ 9 沢 ・ 田田 千宮石高石 斎細 鹿太小野田徳菊金染小工酒 三清 鬼柳岡入大新増藤 荘鹿鈴稲近徳佐鈴隅吉 松宇上 戸 栗杉殖二村馬守 28 29 30 31 32 33 製 35 36 訂 38 39 40 41 42 娼 幽 45 46 必 弼 49 50 3 白 " 〃 11 δ " 一 菌採取前療法 出所 菌り TH TM AM CM SM 氏 号 番 性別 年令 名 疾 患 名 肉所 菌眼見 PC JAN.,1957 CH』EMOTHERAPY 22 棘 5 ー2 黄 2 5 6 " ⋮ ⋮ 5 5 〃 5 白 6 〃 ⋮勿 5 5 5 8 黄 〃 5 2 白 5 5 2 ⋮〃 5 黄 11 6 6 2 5550LOa2525055502. 2 黄 乳 療 リ 療 蜂皮 0 白 U 11 5 2 5 0 5 白 黄 0 〃 8 0 " 5 白 2 5 0 5 5 5 6 ⋮ 11 0 灘 2 5 ⋮ -〃- 52512255552 2 5 黄 手 療筋 療 ⋮ 5 5 11 0 黄 " 乳 0 乳 " 0 ⋮- 11 5 0 〃 0 0 5 0 5 2 ⋮ 5 0 5 U 0 ⋮" 8 5 0 0 ⋮〃 5 8 2 0 〃 〃 2 5 5 5 2 5 5 9 2 白 〃 黄 11 黄 黄 脚感 白 療皮 多 皮 6 5 白 0 - 欝 轡 0 η 乳 療 乳 0 η ⋮ 薙 U ; 5 曜⊥-噸上R)1111 925310307013162151531150362153162156225255256231072507311501625011.αααα0。0.αα0,似q"00α500α0000.α0αOLL52,LqqOαLαα005α0。5a2。00。2,2222218411>-丞4 5 5 α5qqq臥αOLLqO.LLO.5α0.L乞2。2。"0.5520050砿a5L2,5500055aα50a α 5 0 011111116111111111 0 5 0 5 購辮 6 9 5565236556222162255555552aαaLO.qa2、00。rLL50"5αLrO55aaO5aOOOOOaa500aOO505aL 5255155552255111522252616315122662230332555665652556 5 51111111111111111111111灌←霊←-壌←灌﹂望上 5 0 〃 6 931155硫562073131622531255620755315525625156250331316225070315251503 〃 白 25 α5qα"Lα5L20,0αa鼠αaaLOαaOqO,aO住α00α0,Lα0。0.tααL121▲耀よ■ユ41ゐ4 α00q2α2.5α 6-56250255256255砲劔25626231砲6225150315626262158020aq乞 ¢80qLα¢qααLm危α¢α0.qα<< 皿2055⑳m5580n55蜘5m5L2tq55a5憩a蜘 〃 〃 6 9 6 5 5 5 〃 8 9 6 〃 リ 腹皮 リ 皮 乳 鱒 灘懲 耀灘 環 匙 鷺 騨 饗 〃 9 8 9 2 5 6 6 2 6 9 2 5 〃 2 2 6 25 引 6 〃 乳療 白 蹴 鞭轡- 11 蜂皮 藻 リ よ 霧 8。 艶 罰 甕 ♀%駐"鈎 組四%%四"訂舘3・23舗"如肝298299硯認班%姐鎗9π駿66勿29%翻〃留お723鈴⑲%%29839訂1 口 田田田 中島 田口 山 山山 田 村川藤野 原橋山辺 辺木沢 下 西 場 太子木桐 野林井桐藤沢 巻 宮 山井沢藤 岸 劣 6 攣 δ ♀ ♀ ♀ 3 ♀ 6 δ ♀ ♀ ♀ 6 δ 3 6 孚 δ 6 δ ♀ ♀ 6 δ ♀ δ ♀ ε 発 。。 1 霧 墓 89 9。 班 92 93 餌 95 96 卯 98 99 69 m n 背 審 68 6 ^¥ 驚 ♂ 6 6 δ ♀ ♀ 6 9 6 ♀ ♀ ♀ 6 ♀ ♀ 6 δ ♂ 量 23 馳 55 56 肝 58 59 6。 飢 62 63 , 一 CHEMOTHERAPY VOL.5NO.1 第2表 外科 的 感染 症 に お け る病 原 ブ ドウ球 菌 の抗 生物 質 に 対 す る感 受 性 分 布 24時 濃 阻 止 濃 度(PC=u/cc其 の 他=mcg/cc) ・gle…gl…391・・。78{砿坤3・21・ ・62Sl・ ・2S12・Sに51i・12・14・IS・1・6・1く16・ 0 0 0 0 ーム 0 0 9臼 A U 7 3 0 ワμ 0 0 4 (U 4 0 O 0 75 (U ウ臼 PO ーム AU 7` 噌⊥ 9臼 り御 4 嘘三 ρ0 轟b ∠4 ハ5 5 9配 2 噌1 耀上 ハ0 望﹂ 3 5 霊占 . 4 1 9 4 ウ餌 璽 ⊥ 2 1 7 噌 工 孟4 雫上 2 1 8 虚雫﹂ 5 1 -一 一 0 ? ー。一 中 一 鴻擁 アκ 一一 に比 較 して大 い に増 加 したが,今 回 は 更 に 耐 性 株 が 増 加 し 一 αイ ・一 ・ 一 }一 ㌻ゑ 憂鐵' 49%に 達 した。ま た全 般 的 に 見 て1951∼ 1952年 の 高 濃 度 の 部 分 に 現 れ た 分 布 の小 γβ 峰 に相 当 す る部 分 が 増 大 して 来 た様 に考 え 隊(ノ \ご砺 撫 樫 ㈱ 蓋4 嘘■ "一 一 ・・μSM /{ >aelgael9㈱ 26.9%と,1947∼1948年 pe ,、 ノ ー一 ≦:フぞノ ものが,104株 最 も多 く,こ れ よ り高 濃 度 の 部 分 に 少数 の分 布 を見 た に過 ぎず,耐 性 株 は ∫1 ノ,!/ ( り - 38・4%で 照/、 le 4 ¶上 2 窄上 傷 40 阻 止 膿 度O・1u/ccの 剃 図 外科 的 嬉 染症zeBteる 病原 ブドウ球己の抗 生物 質雌 寸する穗受柱 分布(1955rN;956) (fδ時間拍淀) 30 0 ¶⊥ 8 雫上 R} 0σ 霊⊥ - ∩δ QV 8 3 ¶﹂ 5 7 噌1 肇上 8 0 7. 5 2 3 AU ハ0 3 1 hU りO - 6 1 0 点U 9臼 望﹂ 6 1 ン ﹂4 ン d - シ ヂ (U イ ア ﹁▲ AU マ イ (︾ AU ラ 2 ハU ク ロ ロ マ イ セ チ ン ナ ー レオ ・ マイ シン ( U ン 0 リ ス ト レブ トマイ シ ソ テ 最 小 FO 1 シ 9甜 ニ サ 間 度 刈 ペ 23 ' 毫/\ \遼、N . 齢03ifas25925255/0204000 られ る。更 に 感 受 性 分 布 を1953年H.E. ノ! HOPPS8>の 緻く 璽 鵜 報 告 に よる地 域 的 差異 と比 較 す る と(第3図),ペ ニ シ リ ンの最 も普 及 して い る ワシ ン トン地 域 とそ の分 布 状 態 が 近 似 第3表 疾 疾 患 とPC感 患 して い る こ とが 知 られ る。ス 受 性 との 関 係1955∼1956(%) 性 感 受 性 く1.2u/cc 合 計 2 2 8(50.0) 1(16.6) mcg/CCま た は それ 以 上 に 達 す る株 が 増 加 す る傾 向 が 見 られ た。ク ロ ロマイ セ チ ンで は(第5図),却 つ て1951 ∼1952年 よ りも感 受 性 の高 い もの も現 れ た。オ ー レオ マ イ シ ン(第6図),テ ラ マイ シ ン(第7図)に ついて も 最 小 阻 止 濃 度 の分 布 は 不 規 則 で各 種 の濃 度 で 感 受 性 を 示 した。 次 に培 養 時 間 を延 長 して,判 定 を48時 と・第7図 に示 す 通 り(第7図),そ 間 日 に行 う の最小阻止濃度は よ り高 濃 度 に移 行 して い る。こ の 事 実 か ら各 種 の 薬 剤 が 殺 4 2(50,0) 養 時 間 の 差 が あ るに もか か わ らず,最 小 阻 止 濃 度 が160 4 1(25、0) 3 1 1ゐ 0 4 化 化 創 の 傷 術 4(30.7) 7 腺 3(75,0) ト レプ トマ イ に較 べ て,培 3 1(33.3) 6(85.7) 7 織 節 パ 窩 ン う 炎 炎 炎炎 膿膿 他 10(52.6) 9 1 癒 よ 蜂 リ筋 乳 外 手 そ 7(31.8) 8(50.0) 9(47.3) 6(84,2) 2(66.6) 1(14.2) 1(25.0) 9(69.2) 1 3(75.0) 2(50.0) 15(68.1) 6 ¶ 1 瘍 疸 膿 下 皮 療 感 受 名 1 >0.7u/cc シ ンに つ い て は(第4図),1951∼1952年 菌 的 に作 用 す る 力が 弱 く,制 菌 的 に 作 用 す るに 過 ぎ な い こ とを 思 わ せ てい る。疾 患 とペ ニ シ リン感 受 性 との 関 係 合 計 51 49 100 は1951∼1952年 で も亦 今 回 で も略 々近 似 して お り,概 して 表 在 性 の疾 患 に 耐性 株 が 多 か つ た。ま た ペ ニ シ リ ン 第4表 菌 採 取 前 のPC使 用 量 と感 受 性 の 関 係 第5表 (%)1955∼1956 PC感 受性 l く1.2u/cc 34(48.5) 17(56.6) 36(51.4) 13(43.3) 51 49 合 計 70 30 Gり 4 16 見 PC感 受性 >O.7u/cc 7 計16・ 2 1 合 ¶凸 eO >0.7u/cc <1.2u/cc 37(56.0) 8(50.0) 4(33.3) 2(28.5) 29(43.9) 8(50.0) 8(66.6) 5(71.1) 肉 眼 所 色 色 量幣 受 性 と の関 係 (%)1955∼1956 合計 黄 白 潔 60万 単120万 単120万 単 位以下 位以下 位以上 菌 の 肉 眼 所 見 とPC感 100 合 計 100 CHEMO↑HERAPY 24 JAN,,1957 使 用 量 との 関 係 も1951∼1952年 と 向様 に ペ ニシ リン使 用 量 の多 い もの に耐 性 が 多 か つ た が,石 山,戸 川 は ペ ニ シ リ ン療 法 中 の17例 につ い て 体 内 に お け るブ ドウ球 菌 の耐 性 獲 得 を調 査 して 、 治 療 経 過 中 に 耐 性 を う る こ とが案 外 少 な い と云 うこ とを み た15)。今 回 の 耐 性 株 も そ の治 療 中 に 耐 性 を え た もの で な く,治 療 を 開始 す る前 に す で に 低 感 受 性 で あつ た も の で あ る。こ れ らの 事 実 は,臨 床 的 に 抗生 物 質 投 与 に あ たつ て,充 分 考 u/cC慮 に値 す る問 題 で あ る とお も う 。 殉 40 ( 嘉3図 ペニシリンt:対する地 域触諏 る繕受 性のサ 較 A∼7殉oる 山跳田 σ螂 囎56) 諦 30 藍難 … l! 1:、 0 1 浴 ノ ノ ( 験 方 法 間培 養 しそ の 後Chamberlandの 濾過器 で 濾 過 し,濾 液 を 作 る。次 に前 章 の実 験 方 法 に や1 ・zへ 〃 準 じて,ペ ・ ニ シ リン含 有 の稀 釈 系 列 を作 り,,こ れ に上 記 濾 液 をO.5cc宛 加 え,更 に209P株 9ヨ.. 卵 } 灘 間,37。Cに 培 養 した もの を1/210-6倍 に稀 釈 した も の0.5cc を各 試 験 管 に 加 え,24時 間37。Cに 培 養 して した。 B)実 / ∼ ー、 才 0 2 験 実 験 の結 果 は第6表 結 果 に 示 す通 り(第6表),原 菌 株 の ペ ニ シ リ ン耐 性 株 は5株 とも に ペ ニ シ リ ナ ーゼ の産 生 を示 し,感 受 性 株 の21株 中9株 が ペ ニ シ リナ ー ゼ の産 生 な く,他 の12株 0 1 >itdrgaoigaaisgansola3?2a625fiz5251020δOI6D〈mo 1白 金 耳 を 中 性 ブ イ ヨ ンに24時 ペ エ シ リナ ー ゼに よ る ペ ニ シ リ ンの 破 壊 を 調 査 にペ ニ シ リナ ー ゼ の産 生 を認 め た。 ノ! ゲ開 噸 一ノ メ60㈹ 槻櫛 較 30 辞 象 に ーー ∼ - 嗣 40 仙r ー ーξ﹂ヨ引. fゴ 瞬 ﹂ ノー 鏑 ∬5砂20切 雛 鷹 擁 繍 喫06必 師 α昭0筋 瞬 鼎 θの5 0 姻 第 . >00四 〇〇四 ㈱ の有 無 を検 査 した。 24時 2〔 缶..・ ノ■ ノ に つ い て,指 示菌 と を 用 い て,ペ ニ シ リナ ー ゼ の産 生 供 試 菌 株 を1白 金 耳,中 性 ブ イ ヨ ンに37。C, へ 騨4'9 4} 中,26株 して209P株 A)実 1義 \ 一 供 試 菌 株 とペ ニ シ リナ ー ゼ との 関 係 前 章 の100株 ・ 1、 20 襲 4、 一 \ C)小 括 及 び 考 察 ABRAHAM&CHAINH)は1940年 に ぺsシ リ ンを 破壊 す る酵 素 の存 在 を 指 摘 して,こ れ を ペ ニ シ リナ ー ゼ と よん で か ら,こ の も のに 関 す る多 くの研 究 が あ るlo)12)。培 養 耐 性 菌 と異 つ て,臨 床材 料 よ り分 離 した ブ ドウ球 菌 の ペ ニ シ リ ン耐 性 株 は ペ ニ シ リナ ーゼ を生 産 す る と云 つ て い るが4)5)6)ls),われ わ れ の 行 つ た範 囲 で も耐 性 株 は す べ て ペ ニ シ リナ ーゼ を生 産 した。こ れ は1951∼1952年 と同 様 で あ つ た。し か し感 受 性 株 の 内 に もペ ニ シ リナ ーゼ を産 生 す る もの が あつ た こ と は 実 験 方 法 の 相 異 す るに もせ よ 25 CHEMOTHERAPY VOL.5NO.1 第6図 病 原 ツドウ球 己のAMt2R・1す る感 受牲 分布の年代 に蛮る比 較 ( 執一 ・ 一 艇1如磁2 艇5裾%6 \ \ ノ 0 ' 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 2 2 2 2 2 i ;{ 塾 亀 ﹂ 書ー 噺 〔 30 、 >OOigODigaOtean8evsitse3i2di25i25お51e勿4e劣IOO>iimLY)6c ㈱ ...-r--iS(STI・vles2 iOl\ i355'"is55 べ >0α900凹 ㈱ α%0疋 爺asr,∼e6251125255'020408θ あ0〈あ0% 〃 0.078u/cc (一) 〃 (一) " (一) O.12u小cc24h 〃 〃 0.039u/cc O.12u/cc24h 〃 〃 " 〃 し,そ の 内26株 ;上 2)ス に つ い て ぺ;シ リン分 中49株 は ペ ニ シ リンに 対 間 最 小 阻 止 濃度 は1u/cc以 トレプ トマ イ シ ンに 対 す る18 ノ 時 間 最 小 阻 止 濃 度 は0.625mcg/cc∼5 」' mcg/ccの 卿 くi60ncごy/cc mcg/CC以 他:脱 ぺn (一) 0.02u/cc24h ︻ !! 、. ノ 蚤、. 、 ギ麗 N と相 違 して い る。BONDI,etal.6)は (一) 〃 3)ク 1951∼1952年 (一) 上 の 耐 性 株 で あ つ た。 癖監 伽0312av512525510204000 (一) 〃 〃 して18時 ,ー ㈱ 泌 0.156 〃 1)100株 ■豊 >OOigOO19㈱ \ 擢 ここ・ ㌔ 螂v 、 脚) !㌔ 、ノ ノ ノ ' ( へ ノ /些(鳩 ア矧, /\ ノ 4 ン ・ ん/ 0 ' 撫 薪1 0.02u小cc24h 解 酵 素 の 産 生 に つ い て調 査 した。 聾 メ タ 20 〃 〃 ) ユノ ' 0。12u/cc24h 〃 一 ヲ 1.485" 0.625 ) し ぐM ぎ 亀 . l1レ 1.485u/cc 1.25 >0.019u/cc 鯖間朔定) 魯、 〃 dO 5〃 ( ( プY(4δ ll 24.925〃 - 槻 50 Kδ図外科 的 感 染itl$tす5病原ブドウ疎芭の抗 生 物 鰍 づ附 る感聚牲 分布(ig55∼igS6♪ 3。05〃 20u/cc 1 1 \ もの が大 部 分 で あ る が,160 上 の耐 性 を示 す もの もあ つ た。 ロ ロ マイ セ チ ン,オ ー レオ マ イ シ ン,テ ラ マイ シ ンに 対 す る 最 小 阻 止 濃 度 は 各 々1.25 シ リナ ーゼ を産 生 す る 多 くの グ ラ ム陽 性 の 細 菌 の 個 々の ∼1emcg小cc,0.312∼10mcg/cc,0.625∼10mcg/ccの 細 胞 は ペ ニ シ リナ ー ゼ を産 生 しな い 細 菌 の それ と同 程 度 範 囲 の も のが 大 部 分 で あ つ た が,オ に 感受 性 で あ り,細 菌 の耐 性 の程 度 は 細 菌 の酵 素 生 産 速 ラ マイ シ ンで は 最 小 阻 止 濃 度 が 各 々80mcg/cc,160 度 に 関 係 す る と云 つ て い るが,こ mcg/ccに の実 験 か ら も耐 性 株 が 感 受 性 株 よ りペ ニ シ リナ ーゼ の産 生 が 速 い 様 で あ つ た。 結 論 外科 的 感染 症 か ら分 離 した ブ ドウ球 菌100株 て,5種 度 24,925u/cc24h " ' ' ( ハ 40u小cc '" 第7図 病原 ・]fl・:ウ 球 芭㎡舳2対する感受柱分布の年代によ る比 較 20昌 第6表 Penic童11inase 原菌株 の感 に よ るPC破 壊 受性 No. ∼ ーガ ㈱ 4)48時 ー レオ マイ シ ン,テ 達 す る もの もあつ た。 間 目の 判 定 で は 各抗 生 物 質 と もに24時 間値 よ りも最 小 阻 止 濃 度 は 高 度 に 移 行 した。 につい 抗 生 物 質及 び サイ ア ジ ンに 対 す る感 受 性 を調 査 5)疾 患 とペ ニ シ リン耐 性 株 との 関 係 は 表 在 性 の疾 患 に 耐 性 株 が 多 か つ た。 26 CHEMOTHERAPY JAN ., 1957 6) 白色ブ ドウ球菌 と黄 色ブ ドウ球菌では白色ブ ドウ 球菌 の ものに感受性株 が多か つた。 8) 7) ペ ニシ リン分解酵 素の産生は,す べての臨床繭性 株 のほか,感 受性株に も見 られた。 9) 主 要 文 献 1)久 米 利 郎=日 本 外 科 学 会 雑 誌,51:506,1950. 2)久 米 利 郎:日 本 外 科 学 会 雑 誌,51:514,1950. 3)永 井 吉 造:J.Antibiotics6(6):289,1951. 4) 5) 6) 7)石 10)永 川悟,永 井 竜 夫:J.Antibiotics4(8):485,1951. 11)ABRAHAM,E.P.&E.CHAIN:Nature146: 837,1940. 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