含 皇 α α £ 皇 と £ ま 含 α 皿 α 盗 号 α L

CHEMOTHERAPY
VOL17NO.2
123
新 し い テ トラ サ イ ク リ ン誘 導 体Doxycyclineに
中
沢
昭
関 す る細 菌学 的 研究
三
東京大学医科学研究所細菌学 教室
小野 尚子 小林愼子 小松 初子
京都薬科大学微生物学教室
は
じ め
に
第1表
25
StaPhツlococcusaureecs209-P
東 大 岩 田 教 授 分 与 株S
25
皇
StaPdy・aesreusE46
よ り 合 成 さ れ た も の で α一6-Deoxy-
taPhy.albus
次 の化学構造を示す。
25
oxytetracyclineで
αα£
OH
N(CH3)2
19
CH3
09
StrePtococcushemolyticusS23
StrePt.wiridans
25
StrePt.faecalis
5
Sarcinalutea
12
皇
Diplococcuspmeecmoniae皿
Cerynebαcteriumdiphtheriae
56
Bacillusanthracis
56
と
H2
BacillussubtilisPCI-219
09
OH
O
19
O
£
Nei∬eriagonorrhoeae
OH
Nei∬eriαmeningitidis
ま
12
塩 酸 塩 は 黄 色 結 晶 性 物 質 で あ る 。特 徴 と して は 黄 色 ブ
P名o伽5vulgan's
Escherichiacoli医
科 研
25
E。celiNIH
る こ とが 出 来 る と い われ て い る 。 今 回,私
ど もは 細 菌 学
Salmonellaζ
的 面 よ り本 物 質 の 評 価 を 行 な つ た 結果,次
の ご と き成 績
Salmonellaenteritidis
ソPhiT-287
5
25
が 得 られ た の で 報 告 す る。
α皿α盗
少量 投 与 で 効 果 を 挙 げ
25
吸 収 と半 減 期 の 延 長 で,1E1回
Aeroba`teraerogenes
25
強 力 に 作 用 を 示 す こ と お よ び ほ と ん ど完 全 な
含
inwitroで
り
25
Klebsiellapmeecmoniae
ドウ球 菌 を 含 め た グ ラム陽 性 菌 に 対 して 他 のTCよ
5
Shigelladysenteriαe
号
Shigellaboツdii
19
09 56
α
L
対 照 と して 日本 化 学 療
5
Shigellaflexneri2a
研究 塞 保 存 の 標 準 菌 種 に対 す るDoxycycline(DOTC)
の抗 菌 力 をTetracycline(TC)を
5
Shigellasonnei
抗菌 ス ペ ク トラ ム
ClostridiZtmtetani
Clostridiumwelchii
法 学 会 感 受 性 測 定 法 に 準 じて 実 施 した。 な お レ ン サ 球
菌,肺
炎球菌
え ・ リン菌,ズ
ジ フ テ リア 菌 につ い て は10%血
イ膜 炎 菌 に つ い て はGC培
気 性 菌 群 の破 傷 風 菌,ボ
ツ リヌ ス菌,ウ
ID・TC
56 56 56 % ㈱ 。9 η E n 鴇 ⑱ 。9 p % 聡 5 56 η 56 5 % % % % 。9 ㈱ 鈴
L L L L α α a a a α α q α α a 2 r a r a ◎ α α α α α α
可
←
-←
12
フ ァ イ ザ ー 研 究 所 に お い てOxytetracycline
のhydrogenationに
TC
種
含
菌
新 し い テ ト ラ サ イ ク リ ン誘 導 体 で あ るDoxycycline
は1963年
抗 菌 ス ペ ク ト ラ ム(mcg/ml)
Clostridit`mうottelinum
液 を加
地 を ・ まte .嫌
ェル チ ー菌 に つ
い て は チ オ グ リコ ー ル酸 塩 培 地 を 用 い た 液 体 稀 釈 法 に よ
臨床分離 ブ ドウ球菌 に対す る感受性
1967年 度 臨 床 各 科 領 域 に於 い て分 離 され た 病原 ブ ドウ
り測定 した 。 そ の成 績 は 第1表 に 示 され る如 くで あ る。
球 菌 約100株
す な わ ちTCと
れ と比 較 した 。 測 定 法 は前 記 同様 の 日本 化 療 学会 標 準 法
全 く伺 様 に グ ラ ム陽 性 お よ び陰 性 菌群
に対 す る感 受 性(MICmcg/ml)をTCの
と広 い抗 菌 ス ペ ク トラム を示 して い る。 そ して 特 徴 と し
に依 つ た 。 そ の 成 績 は第2表(そ
て,各 種 細 菌 群 に対 す る抗 菌 力 をTCの
くで あ る。 す な わ ちTC感
とDOTCが2∼4倍
それ と比 較 す る
強 力 にな つ て い る こと が わ か る。
の1,2)に
そ
示 され る如
受 性 株 に対 して は標 準 菌 と し
て 置 い た と こ ろ のStaPhツloceccusaureus209-P株
と
CHEMOTHERAPY
124
第2表
臨 床 分 離 病 原 ブ ドウ球 菌 のDOTC,TCに
5
81
.
5
茄
12
12
5
25
5
25
5
25
含
03
25
a
56
L
09 T
ームー14←9研
1
-,"
Q』9α3907Bl.お3126.2512S2550100
_,_一,ノ
TC
MIC
00.390、781.563.126.2512.52550100
MIC胴
¢%,二
齢
78
02
e.19
1
'
12
78
01
10
騨
56
00
皇 q α α
99
0.39
ノー㍉
12
25
98
1.56
・一、1\
ノ
、!、
9
39
97
25
e.78
20
5
78
96
ま α
95
lOO
3.12
30
・
12
94
00↑C
MIC
6,25
40
お
93
釦
騨
12
⑫
m
の交叉耐 性
125
DOTC
-一一一TC
5
5
91
25
a
の感 受 性 分 布
ゆ
25
90
・ a 5・ 。
・ 。
・
£ 。
1
1 磁←
88 。n㎝
5
m m㎜m蜘
臨 床 分離 ブ ドウ球 菌 に 対 す るDOTC,TC
12
78
87
12
聖
慶
56
% m 5。 蜘 m l m
第2図DOTC,TC間
50
第1図
・
5
⑳ 86
・
孟 5・ q 。
噌←
84
5
◎
﹁
塒 5。 蜘 m m 蜘 5。
の如 くな り,DOTCがTC
に比 し全 体 の 山 が 左 側 の感 受 性 の方 向 に 片 寄 つ て お り,
同様 に100
らの 現 象 は深 く究 明 す る必 要 が 有 ろ う と思 わ れ る。 次 に
12
56
83
5
聯
25
・
感 受 性 分 布 を 調 べ る と第1図
か な り感 受
交 叉 耐 性 の認 め られ る菌 株 も多 い。 今 後 これ
5
12
鷺
82
5
●
56
曾
25
●
25
◎
3 %
3
6
3 3 n a a a n 玖 鳩
蜘 % η
m
m n 5。 m
㎜ m 蜘皿
・
。
己上
80
5
・
12
塵
印)と
●
に 対 して も 同様 に25∼50mcglml(○
性 化 の 傾 向が 認 め られ る。 しか し全 くTCと
●
3 6 6 1 6
増 強が
耐 性 株 の あ る もの
79
程 度 の抗 菌 力(MICmcglml)の
㎎
52
26
100
3η
mE蜘蜘蜘 ㎜m皿ηB
m㎜m㎜蜘mm
蜘 蜘 ㎞ m 蜘
π
51
%
12.5
卿
り 0
9U O
1
50
%
100
⑮ 76
12.5
50
12
■
12.5
6.25
⑱ 74
100
6.25
@ η
100
100
70
100
認 め られ る。 次 にTC100mcg/mlの
mcg/m1の
3
6.25
100
69
1.56
100
68
23
6.25
100
⑯ 碑
⑫
1.56
0.78
3.12
0.78
100
65
2
0 ⑳
6.25
0.78
3.12
50
12.5
64
19
1.56
伺 様 に2∼4倍
63
18
1.56
62
17
0.78
61
100
60
50
⑲
100
12.5
6.25
0.78
48
50
ψ
100
46
100
100
45
100
100
幽
100
43
100
娼
100
100
16
100
41
15
100
59
如
14
12.5
100
100
58
13
6.25
39
100
25
38
100
100
12
100
100
駆
3.12
6.25
1、56
56
3.12
0.78
100
100
37
11
0.78
3.12
0.39
36
10
1.56
駒
9
3.12
0.39
100
100
34
8
0.78
33
7
3.12
32
6
0.78
3.12
0.78
100
55
31
5
100
100
54
12.5
50
3.12
0.78
100
30
④
3.12
29
3
100
28
2
6.25
100
D・Tcl':rc
27
1
1.56
番号
蜘
TC
Tcl翻D・TCITC
番号lD・TC
53
DOTC
(mcglml)
(そ の2)
対 す る 感 受 性(そ の1)(mcg/m1)
番号
MAR。1969
CHEMOTHERAPY
VOL.17NO.2
TCよ
り明 らか にDOTCの
ま た100mcg/mlの
感 受 性 の増 強が 認 め られ る。
所 を 見 て も,そ の 分 布%はTCの
れ に比 し少 な く,左 側 の25∼50mcg/mlの
125
第4表
B・TC高
そ
(a)影
感 受 性1こ傾
度 耐 性 ブ ドウ 球 菌 の 場 合
響 を 受 け な い 場 合(そ
の1)
DOTCStaPh.a"reitSNo.2
い て い る。
次 にDOTCとTC間
の 交 叉 耐 性 を 調 べ る と第2図
の
\M正C
Ce11/m1\ \ ii。 。15・i2SI・2・5i6・2513・ ・2i・
・S6i・
・78i・
・b5
+
十
+
十
十
+
十
十
+
十
十
+
十
+1+
+[+
+1+
及 ぼす接種菌量
第5表
の影響
A.感
十
感 受 性 一一MICに
十
+
第3表DOTC,TCの
十
十
+
十
×104
+
+
+
十
や や 安 定 化 して い る。
十
十
十
+
+
×105
・2
11・・61・・781・・39
+
十
十
十
+
+
×106
十
十
十
+ +
+
×107
と,TCに
比 しDOTCは10s∼107接
種 の 感 受性 が 皆 同
一
一の1 .56mcg/mlと
な り,接 種 に対 す る影 響 がTCよ
り
+
十
+
+
×108
準株を用 いる
十
+
+
1×109
示 され る如 くで,す
な わ ちStaPhylecoccecsaecreus209-P標
+
の1,2)に
+
そ の成 績 は第3表(そ
StaPh.aecreusNo.2
・2・鋭6・2明3・
孟 璽 畦。
。!5・12・
面
受 性 ブ ドウ球 菌 の 場 合
十
十
十
(そ の2)
TC
た。
A)感
÷
十
十
聞 後 の感 受 性 の変 動 を 調 べ
十
十
十
十
量 を移 殖 して,37。C24時
+
十
十
十
+
[エ1‡
肉 汁 ブ イ ヨ ンに よ る液 体 稀 釈 法 に於 い て種 々 の接 種 菌
+
十
十
+
×104
十
十
十 十
+
×105
種菌 量の影響
十
÷
+
十
十
1)接
十
+
十
十
十
x106
抗菌作用 に及 ぽす諸 因子の影響
十
+
十
十
十
×107
十
十
十
十
x108
られ る。
十
十
十
1×109
耐 性 の 認 め られ る 菌株 と感 受 性 化 され て い る菌 株 が 認 め
+
如 き相 関 グ ラ フ が 得 られ,こ の 成 績 か らで も完 全 に交 叉
受 性 ブ ドウ 球 菌 の 場 合(そ
B.TC高
の1)
度 耐 性 ブ ド ウ球 菌 の 場 合
(b)影
DOTCStaph.aecreus209-P
響 を 受 け る 場 合(そ
の1)
DOTCStaph.aurettsNo.35
Cell/m1MICI…5・
固
・2・sl6・2513・
・21・
・56・・7Sl・
・39
の2)
(そ の2)
TC
StaPh.aurettSNo.35
MIC
+
+
+ +
+
+
十 十
示 す株 と,
十
性 菌 に対 して
十
か な り感 受 性 化 さ れ25mcg/m1のMICを
十
全 く同様 に,100mcg/mlのMICを
:H
十
×103
度 耐 性 ブ ドウ 球 菌 の 場 合
この場 合 に は 前 記 の如 く100mcg/ml耐
×104
+
一日
+
一
+
一
+
一
+
一
+
一
十
×104
×10s
十
十
十
一
十
一
十
一
十
一
十
一
十
一
十
×10s
x106
十
十
十
十
一
十
十
一
+
一
一
十
一
∼
十
一
一
十
一
一
十
一
×106
+1+
+i+
十
×107
×107
十
十
十
十
十
一
十
一
弓 。。15・i251・2・5;6・2513・1211・・56i・
・78i・
・39
十
一
1×108
+ +
一
Cell/m1
+ +
一
+
×10s
+
十
十
十
十
十
十
十
十
十
十
十
DOTCが
十
受 性 ブ ド ウ 球 菌 の 場 合(そ
十
B)TC高
「丁=1
×103
TCStaph.aureus2eg-P
2x109
x104
十
一
+
一
十
一
十
一
+
一
十
一
十
一
×10s
+
十
十
十
十
十
十
一
十
一
一
十
一
一
十
一
一
一1
一
一
一
一
一
+
一
十
×106
十
十
十
十
よ 工
+
一
x107
+
A.感
‡
一
十
1x108
+
×104
十
・sl・2・56・251a・211・56i・・78i・
・39
十
×10s
十
。。ls・
十
一
x106
一
』+一
偽ll/mlMIC}寺
十
一
一
十
m⋮
一
×107
一
十
十
一
×10s
+1+
十
十
十
i++1++
十
2×109
示 す株 が存 在
す るわ け で,こ の 両 菌 株 につ いて 接 種 菌 量 の 影響 を 調 べ
た。
CHEMOTHERAPY
126
a)影
響 を 受 けな い場 合
そ の成 績 は 第4表(そ の1
第6表
影
響
50
25
3,121.56
6.25
12.5
0.78
α3glα ・9 α08
50
一
一
一
一
一
一[L自
25
一
一
一
一
一
一
一
一1+
10
一
一
一
一
一
一
一
一一
一
5
一
一
一
一
一
一
一
一
一
0
一
一
一
一
一
一
一
一
一1十
100
50
25
3.12
1.56
0.78
50
一
一
一
一』七
を5
一
一
一
一
一
一
一
一
十
れ る)。
響 を受 け る場 合
十
十
十
十
十
十
十
・十
十
十
の1,2)TC
に示 さ れ る如 くでDOTCはTC
MIC
mcgこm1
に比 し著 明 な 抗 菌 力 の増 強 が 認
は 顕 著 で あ る。 例 え ば106接
種
の 場 合TCは100mcg/m1で
あ
は25mcg!mlと
はTCは
同じ
く100mcglmlで
あ るがDOTC
は6.25mcg/m亘
と な り,更
接 種 菌 量 の少 な い104で
1
625
12.5
%
め られ接 種 菌 量 に よ りそ の影 響
0.39
0.19
0.08
十
十
十
十
十
十
十
十
十
鱒
一
山
10
一
一
一
5
一
一
一
一
一
一
一
十
十
十
十
0
一
一
一
一
一
一
一
十
十
十
十
第7表pHの
にDOTC
影
響
はTC
5・mcglmlであるがD・TCで
響
迦1…
50
25
・2・5i6・2-21・
0.08
・56i-39i…9
十
十
+
十
十
0.39
0,19
0.08
十
十
十
十
十
十
十
十
十
十
+
十
十
一
6ヲ
一 +
} +
一
8
同様 にStaphyloceccecs209P株 を 用 い て 人 血 清 蛋 白添 加 に
十
十
7
豆)血 清 蛋 白 の 影 響
十
十
6
感 受 性 と な る。
十
25
十
非 常 に良 い
50
5
は3.12mcglmlと
の
%
104の 場 合 感 受 性 の増 強 が見 ら
な り,ま た10sで
100
mcg/ml
各 接 種 菌 量 で 示 した(わ ず か に
るがDOTCで
清
韮
MIC
と ほ とん ど 同様 に100mcg/m1
∼100mcg/m1以
上 のMICを
そ の成 績 は 第5表(そ
血
DOTC
,2)
に示 さ れ る如 くでDOTCはTC
b)影
MAR.1969
よ る抗 菌 力 の変 動 を 調 べ た 。 そ
の 成 績 は第6表
でTCと
礁
に示 され る如 く
なMICの
認 め られ た 。
影響
一
一
一
一
十
[
一
一
十
[
十
十
十
十
十
十
十
十
や や 異 な り,
十
+1
9
変化
十
(
δ
pH5∼7の
一
一
7
表 に表 され る如 くでpHの
一
6
同様 に 抗 菌 力 に及 ぽ すpHの
影i響を 調 べ た 。 そ の成 績 は 第7
に対 して はTCと
E12
.56.253.121.560.78
十
pH
MIC
\、mcg/m1100
\.、
5
皿)pHの
TC
変 動が \
間 で は余 りMICの
変 動 が 認 め られ ずO.39mcg/mlと
同 一 の 感 受 性 を 示 した 。
MICは
何 れ も1.25mcg!m1と
同 一 感 受性 で あ りDOTC
の 生 体 内効 果 の 増 強 が 認 め られ た 。
マ ウス実験的感染症に対する治療効果
1)溶
1群10匹
血 レ ンサ 球菌 感 染 症 に 対 す る効 果
1群10匹
のdd系
マ ウ ス(体 重189±19)の
にStrePtoceccushemolorticztsS23株
し,2時
∬)大 腸 菌 感 染 症 に 対 す る効 果
間 後 に1回DOTCあ
腹腔 内
を100LD5。
る い はTCを
接 種
各 々2.5mg
のdd系
マ ウ ス(体 重169±19)の
EscherichiαcoliNIH株
を2LDsoと3%Mucinを
用 して 接 種 し,1時 間 後 に1回DOTCあ
々0。5mg経
口投 与 し8日
腹腔内 に
併
る い はTCを
各
間 観察 を 続 け た と こ ろ,第4
経 口投 与 し8日 間 そ の延 命 効 果 を 観 察 した 。 そ の成 績 は
図 に示 さ れ る如 く両 抗 生物 質 の 効 果 は全 く同 様 に80%の
第3図
生存 率 を 示 した 。 な お本 菌 株 に対 す るinvitroのMIC
に示 さ れ る如 くでDOTCが60%の
た の に 対 しTCで
は40%で
生存 を 示 し
あ つ た 。 な おinvitroの
はDOTC3.12mcg/ml,TC6・25mcglmlで
あつ た。
VOL. 17 NO. 2
第3図
CHEMOTHERAPY
実 験 的 溶 血 レ ン サ球 菌 感 染 症 に 対 す る 効 果
1COLDs}i.p
2hrs後2.5ngマ
127
れ る。 残 りの 約80%は
完 全 な 交 叉 耐性 が 認 め られDOTC
に対 して も100mcg/mlを
ウスP.e.
示 した 。一 方,TC感
対 して はや は り2∼4倍
loo
受性株 に
の感 受 性 の増 強 が 認 め られ た 。
血 清 蛋 白の 添 加 に よ る感 受 性 の変 動 はTCと
あ つ た 。 ま たpHの
生
存00τC
率50
同傾向で
変化 による 影…
響で はDOTCの
ほう
が や や安 定 で あ つ た 。 マ ウ ス実 験 的 感 染 症 に対 す る治療
効=果に つ い て は,溶
∬TC
血 レンサ 球 菌 感 染 症 に対 して はTC
よ り優 れ た 効 果 が 認 め られ た が,大 腸 菌 感 染症 の 治療 効
cont;
果 で はTCと
12345678
思 う。
観 濃臼鉄
第4図
全 く同 一 の 効 果 しか 得 られ な か つ た 。今 後
更 に 多 くの 菌 種,菌 株 につ い て検 討 す る必 要 が あ ろ うと
稿 を 終 るに 当 り本 研 究 に協 力 され た教 室 の人 見 淳 子}
マ ウス 実 験 的 大 腸 菌 感 染 症 に 対 す る効 果
藤 野 常 子 氏 に 厚 く感 謝 す る。
2しOpoLp.
Ih・後 α5㎎ マつ祁
α
参
lG◎_.一_一
一"N
NNNOO↑C髄TC
1)
考
文
M. T. PEREZ-URENA & A. PORTOLES:"In vitro"'
bacterial
study
with
tance:
Doxycycline.
生
存50
Conf.
2)
C◎nt.
」2345678
観
祭B激
ま
と
3)
め
新 しい テ トラサ イ ク リン誘 導 体Doxycycline(DOTC)
はTetracycline(TC)と
同一 の 抗 菌 ス ペ ク ト ラ ム を 有
し,し か もそ の 試 験 管 内抗 菌 力 は2∼4倍
る。 臨床 分離 ブ ドウ球 菌 約100株
に面 白 い事 実 は,約60%に
(MIC100mcg!ml)の
mlのMICと
Wien,
subsIntern._
1967
inst bacteria
from clinical material.
Intersci,
Conf. Antimicrob.
6: 80-81,
Oct. 26-28,
1966.
A. R. ENGLISH & J. E. LYNCH: a-6-Deoxyoxytetracycline,
II. Activity
in
studies
in the mouse.
Proc.
chemotherapeutic
Soc. Exp. Biol..
& Med.
1967
4)申
124:
586-691,
沢 昭 三,天 野
Feb.
翠,池 上 田 鶴 子,和 佐 敏 夫:新
テ ト
ラ サ イ ク リ ン 誘 導 体Tetracycline-6・methylenelysineに
関 す る 基 礎 的 研 究 。Chemotherapy13
の感 受性 試 験 の 結 果 特
うち 約20%の
Chemoth.
a. new antibiotic
Proceedings
V.
HENRY D. ISENDERG & MARIE SIEGEL : In vitroactivity
of a-6-deoxy-5-oxytetracycline
aga-
増 強 され て い
認 め られ たTC高
献
(3):146ノ>152,1965
度耐性株
5)山
菌 株 は25∼50mcgl
本 郁 夫,中
和 子:新
cyclineに
な りや や 感 受 性 化 の傾 向 が見 られ,接 種 菌
沢 昭 三,板
垣 守 正,西
野 武 志,宮
し い テ ト ラ サ イ ク リ ン 誘 導 体Metha関 す る 細 菌 学 的 研 究 。Chemotherapy
16(1):90∼92,1968
量 の減 少 に よつ て は 更 に 著 しい 感 受 性 化 の傾 向 が 認 め ら
BACTERIOLOGICAL STUDY ON DOXYCYCLINE, A NEW
TETRACYCLINE DERIVATIVE
SHOZO NAKAZAWA
The Institute
of Medical Science, University
of Tokyo
HISAKO ONO, MAKIKO KOBAYASHI & HATSUKO KOMATSU
Department
The
new
the
in vitro
the
results
tetracycline
derivative,
antibacterial
of the
of Microbiology,
sensitivity
activity
doxycycline,
has 'the
is 2 to 4 times
studies
on
Kyoto College of Pharmacy
more
approximately
same
potent.
100
antibacterial
spectrum
Especially
clinical
isolates
the
as
tetracycline
interesting
of
thing
staphylococci
but
about
is
that
川
128
CHEMOTHERAPY
approximately
60% of the strains
showed high resistance
MAR. 1969
to tetracycline
with MIC of
100 mcg/ml and
approximately 20% of those showed a somewhat sensitive tendency to doxycycline with MIC of 25-50
mcg/ml, and this tendency of sensitivity increase became marked by decreasing the inoculum size. The
remaining 80% of the strains showed complete cross resistance, the MIC against doxycycline being
also 100 mcg/ml.
On the other hand, doxycycline showed 2 to 4 times more activity against tetracycline sensitive ,strains.
The same tendency for the change in sensitivity due to the addition of serum protein was seen as with
'tetracycline . Doxycycline was somewhat more stable in regard to the influence by the change of pH.
In experimental infections in the mouse, therapeutic results with doxycycline in hemolytic streptococcal
infections were superior to tetracycline but the results in E. coli infections were the same as tetracycline.
There
would
be a need to conduct further
studies on additional
staphylococcal
strains.