リゾチ ー ム と各 種 抗 菌 製 剤 との 協 力 作 用

CHEMO「
vdし17"NO・8
『HERAPY
1593
リ ゾ チ ー ム と各 種 抗 菌 製 剤 と の 協 力 作 用
永
井
裕 ・橋
本
一
群馬大学医学部微生物学教室
(昭和43年9月20日
緒
言
酵素 リゾチ ー ムの 作 用 点 は,多
構成物質(murein)で
受 付)
な り得 な い 。
くの 細菌 に共 通 の細 胞
あ るが1),同 じmureinの
所 を開 裂す る他 の酵 素,例 え ばLENo・22)な
他 の場
ど と併 用 す
株,ブ
現在種 々の感 染 症 に 使 用 され て い る抗 菌 抗 生 物 質 の 中
リス チ ソ等 の よ う
に,細 菌 の 膜 構 造 の直 接 障 害,或 い は 合成 阻害 剤 と して
の組 合 せ で はArizonaの1
ドウ球 菌 の1株 に わず か に抗 菌 力 が 増 加 す る のが
み られ た だ け で あ つた 。
CLで
ると殺菌 効 果 が著 明 に 上 昇 す る こ とは 知 られ て い る。
には,ペ ニ シ リン類 を始 め と して,コ
AB-PCとLysozymeと
は 上 記2剤
と異 な り,赤 痢菌 お よび ブ ドウ球 菌
の ほ とん ど全株 に お い てLysozymeの
協 力 作 用がみ ら
れ た 。 しか し抗 菌 力 の増 加 は 著 明 で は な い。
液 体培 地 中 の耐 性値:リ
ゾ チ ー ムは 強 い塩 基 性 の蛋 白
知 られ てい る ものが あ り3),こ れ らが リゾチ ー ム と 併 用
質 で あ り,寒 天 中 では 硫 酸 根 の如 き酸 性 基 と結 合 して 酵
され た場合 に,抗 菌 力 が 相 加 作 用 以 上 に 増 大 す る 可能 性
素 活 性 が不 活化 す る傾 向 が強 い の で,リ ゾ チ ー ム の活 性
が考 え られ る。 本稿 では,こ
が 阻 害 され な い 液 体培 地 中 で の他 薬 剤 との協 力 作 用 を み
うい う目的 で リゾチ ーム と
た。
他 の薬 剤 との 協 力作 用 を調 べ た結 果 を報 告 す る。
実験材料並びに方法
第1表 に み る とお り,25種
の グ ラ ム陰 性 桿 菌,2種
の
ブ ドウ球 菌 を 用 い て,3種
の薬 剤 に対 す る リ ゾチ ー・ム の
び病 巣由来 ブ ドウ球 菌5株 を 用 い た 。 い ずれ も ク ヅ ク ド
協 力 作 用 を み る と,NBで
は リ ゾチ ー ム の有 無 に 拘 わ ら
ミー
一ト培地 に 保 存 の も のを1度 純 粋 培養 した後 使 用 した。
ず 抗 菌 力 が 変 らず,AB-PCで
使用 菌株:本 教 室 保 存 の グ ラ ム陰 性 桿菌25株,お
よ
使用 薬剤:酵 素 リ ゾチ ー ムは エ ーザ イ株 式 会 社 の ノイ
はArizonaの1例
に僅 か
な差 が み られ た だ け で あ つ た が,平 板 上 にみ られ た よ う
チ ームを用 い た。 抗 生 物 質 は い ず れ も予 研 梅 沢浜 夫博 士
に,リ
よ り分 与 され,力 価 の 明 らか な も の のみ を 用 い た。 使 用
にお いて 抗 菌 力 に 差 が み られ た 。平 板 上 で は 協力 作用 が
ゾチ・
一ム とCLMと
薬剤 とそ の略 号 は 次 の とお りであ る。Colistinmethan
認 め られ な か つ た 菌 で も抗菌 作 用 が増 加 した もの に 大腸
sulfonate(CLM),aminobenzyl-penicillin(AB・-PC),
菌,ア
novobiocin(NB),demeth◎xy-phenyl-penicillin(DMP),
作 用 の増 加 が 特 に 明 らか な の は ブ ドウ球菌 で あ り,4倍
kanamycin(KM)◎
か ら16倍
ロイ ン ド菌
の併 用 で は,27株
変形菌
中11株
ビ ブ リオ な どが あ る。 抗 菌
まで の 抗 菌力 の増 加 が あ つ た。
耐性検査=耐 性 検査 は稀 釈平 板 法,ま た はtubediluti。nmeth。dを 用 いた 。2倍 つ つ の濃 度 の 薬 剤 を 含 む
の併 用 で あ る。 そ れ を 明 らか に す るた め に 赤 痢 菌 と ブ ド
Heartinfusion(HI)br。thま
板に試験菌を
ウ球 菌 を 用 い,接 種 菌 量 を10sコ の 少 量 に し,培 養 時 間
間 で成 育 をみ た 最 高 発 育 許 容 濃 度
を8時 間 に して各 種 濃 度 に おけ る菌 増 殖 の有 無 を み た 。
接種 し,37℃18時
た はHI平
(MAc)を 以 て耐 性 値 と した 。試 験 菌 の前 培 養 と し て は
ペ プ トン水 中 で1夜 培 養 した
。
実
験
結
菌 につ いて,AB-・PC.NB,CLと1ysozymeと
用 をみた 。6種 の濃 度 の抗 生 剤 と,6種
以 上 の抗 菌 作 用 が
ブ ドウ球 菌 に お け る リゾチ ー ム と他 薬 剤 との 併 用効
果:以 上 の検 査 に よ り,接 種 菌 量 が 少 ない 場 合,他 薬 剤
に 稀釈 した も の か ら1白
示す。
の組 合 せ で は21株
の菌 に対 し,
いず れ の場 合 で も相 加 作 用 は な か つ た。NBは
性桿 菌 に無 効 であ り,Lysozymeの
ドウ球 菌 で は30倍
の 協力作
の濃 度 のLyso-
金耳 つ つ接 種 した 。 そ の 結 果 を第1図a,b,cに
NBとLysozymeと
に示 す とお り,リ ゾ チ ー ム の添 加 で 赤 痢 菌 で は
の
を組 合 せ た種 々の薬 剤平 板 上 に,被 検 菌 の ペ プ
トン水 中1夜 培 養 液 を100倍
第2表
2倍 か ら4倍,ブ
いず れ の株 で もみ られ た 。
果
平 板上 に お け る耐 性 値:始 め に平 板 上 で6種21株
zymeと
リゾ チ ー ム と の協 力 作 用 が 常 に 明 らか な の はCLMと
グ ラ ム陰
協力 作 用 で も有 効 と
との併 用 効 果 が 著 明 に 出 る こ とが わ か つ た の で,再 び リ
ゾチ ー ム と諸 種 抗 生 剤 の種 々 の濃 度 の組 合 せ で ブ ドウ球
菌 の 増殖 阻 止効 果 をみ た。 ブ ドウ球 菌 は ほ と ん ど が10
mg/m1の
リゾチ ー ム濃 度 で も増 殖 可 能 で あ るが ,そ の
中 の1株,MS353は5mg/m1で
mcg/m1以
増 殖 で き ず,ま
た5
上 で 増 殖 が や や 抑 え られ る。 従 が つ て最 も感
受 性 の 高 いMS353を
用 い て リ ゾチ ー ム と他 薬 剤 と の
CHEMOTHERAPY
1594
第1図aリ
()内
SEP「 臥1909
ゾチ ー ム とノ ボ ピオ シ ンの合 剤 の抗 菌 力
数 字 は 検 査 株 数 を 表 わ す 。 接 種 菌 量 は ペ プ ト ン水 中18時
白 金 耳 ず つ接 種 した
n◎vobiecifi
㎎ 初∼ ω 5θ加 ηε〃α
(2)
1.6
Q4
磐θ"α
一
(3)
ロ
G3
0
に 稀 釈 し そ れ よ り1
6scゐε配 んぬ{4)
(3)5ゐ
嶢
IOO
25
間 培 養 液 を100倍
.脚
ー
唖
一
一
一
μ
瞳
一
書
臥1麺,1褻
004L66β25100(脇
G)
「
ノ
、
〉
■
唇
且
L
』
ProteusSlapbylecaccas
第1図bリ
ゾ チ ー ム と ア ミ ノベ ン ジj・
一
一
一
一ル ペ ニ シ リ ン 合 剤 の 抗 菌 力
A8-PC
脇
∼
SaZmone∼/a
5物8〃d
≒
100
25
63
1.6
(3)
(3)
0.4
0
00.41β
ε32510G
乙γsozγ摺θ
第1図c
リ ゾ チ ー ム と メ タ ン ス ル ホ ン 酸 認 リス チ ン ナ ト リ ウ ム 合 剤 の 抗 菌 力
CLM
〃
「CY/ml
s物 ε〃・
ESch8richia
100
25
6.3
(5)
1.6
G)
α4
0
「 「r璽
壁
00.41.66.5Z510◎
.、
一
Lγsozγmε
Protε αs
5A吻Aoooocαs
(2)
-L
CHEMO『rHERAPY
VOL.1'7NO.8
第 ユ表
1595
り,105/m1の
リ ゾ チ ー ム と ノ ボ ピ オ シ ン,メ
タ ン ス ル ホ ン酸 コ リス チ ン ナ
トリ ウムお よび ア ミノペ ン ジー ル ペ ニ シ リ ソの相 乗 作 用
Colistin-M
Novobiocin
NB,DMP共
AB-PC
Strain
レ
4
0
4 4
0 0
6
1
6
1
6
1
6
1
4
0
4
0
6
1
6 4 6
1 0 1
4 6
0 1
1.6
0、4>
1.6
1.6
0。4>
察
く
の 細 菌 に 共通 の 細 胞壁 構 成 物 質,
mureinに
min酸
おけ る,N-ace㌻ylmura-
とN-acetyl91ucosamine間
細 菌 細 胞 壁 は こ の2種
4
0
1。6
考
酵 素 リゾチ ー ムの作 用 点 は,多
6
1
0.4
うい う著 明 な変
6
1
0.4
0。4>
と,数 種 の ア ミノ酸 とが縦 横 に連 結
6
1
0.4>
特 徴 で もあ り,他 の
の グル コ シ ド結 合 の 開 裂 で あ る1)。
6
1
1.6
1.6
6
1
0.4
化 は み られ な か つ た。
6
1
0.4
0.4
ブ ドウ球 菌 で は,こ
4
0
4
・
nU
﹀ >
4
﹂
(U
4
9
(U
>
1
1
69 雌
1
26VibrioParahemelツticus
4
●
ハU
﹀
遵
﹀
,
0
27VibrioParakemo砂ticus
0.4
O、4>
O.4>
の ア ミ ノ糖
した 構 造 を もつ が,そ の いず れ の開
0、4>
0.4>
0.4>
裂 に よつ て も機械 的 な構 造 は失 なわ
1.6
1。6
100<
100<
れ る。LENo,2酵
1.6
1.6
100<
100<
ム と異 な る作 用 点 なが らmureinを
1.6
1.6
100〈
25
25
100<
25
25
6' 溶
1
,y∫oごoこ
ご駕s353
0.4
0.4>
用 はMS353の
4
0
0
︽U
噌⊥
<
﹀ >
畷
0
25StaPh
0.4
わ る と5
い は全 然 菌 数
6
1
0
︽U
-
<
>
﹂
0
24StaPhPtlecoccusMS27
0.4
が 増 加 しな い 。 しか し,こ うい う作
ゾチ ー ムが1emcg/ml加
6
1
1
護 25
25
護
0
23」Klebsiella
0.4
O.4
21P3.Pツ098π8∫
22Klebsiella
1.6
ゾ チ ー ムが な い とい ず れ も
109/m1ま で の4菌数 増 加 が あ るが,リ
時 間 の間,10倍,或
6
1
.
凶0
25
<
00
1
20Ps.Pツogenes
25
00
1
1gjPプoteUS
0.4
1。6
0.4
25
18Proteus(甥irabilis)
<
(U (U
(V ︽V
噌■一 噌雪
ム
岨 2
5 <
17117i2ena
0.4
0.4>
<
25
6・ 1
1611riaonごz
1.6
0.4
L一
は,
濃度
4 4 6
0 0 1
AV
AV
-
莇
1.6
0.4
0.4>
25 <
〃 θ朔 疏
25
ノγθ朔
L÷
にo.1mcg/mlの
4
0
AU
(V
ー
<
25
14E㌔
15且
L一
0.4>
<
︽U (U
AU O
¶■﹁ ﹁ム
<
<
13」E.`oliK-12
nU
ハU
1
<
00 00
{ム ー
12E.`oliO-11
<
25 <
11E.coliO-26
AU
ハU
1
<
10Sh.s伽"8`
<
<
00
-
ゐ。so"%8`R4
00
望
■
9ε
望ex.3a
(U
ハU
1
<
00
1
8Sh.ノ
<
00
1
71S乃.fiex.3aR4
n)
ハU
﹁⊥
00
1
6Sh.ノlex.2a
(U
ハV
ー
距飢2aR4
<
55ゐ.ノ
<
4S.e"teγitidis
<
00 00 00
¶二 ﹁∴ 1
3S.tyPhi
< <
2S.P〃atyphiB
(V
n︾
響
澗ム
< <
助 ゴA
<
<
〃a砂
00 00
閉⊥ -
1$ρ
で は,リ
ひ
L'一
接 種 菌 量 で5時 間後
の菌 数 増 加 を み る と,MS353で
6。25
6.25
1.6
25
1.6
6.25
開 裂 す る酵 素 で あ り,共 に 生菌 死菌
100<
25
25
を 問 わず,細 菌 か ら細 胞 壁 を 除 い て
0.4>
0.4>
菌 体 内物 質 を と り出す 方 法 と して 汎
0.4>
0.4>
用 され て い る。 しか も これ ら作 用 点
0,4
0.4
0.4>
◎.4
6.25
6.25
G.4>
0.4
6,25
6.25
数 値 は 最 大 発 育 許 容 濃 度(mcglml)を
表 わす
L一 リ ゾ チ ー ム な し,L+リ
ゾ チ ー ム100mcg/mlを
素 等 も リ ゾチ ー
加えた場合
の異 な る酵素 を 同時 に 作 用 させ る と
それ ら単 独 の場 合 よ りも遙 か に 効 率
よ く殺 菌 作 用を 示 す こ とが 知 られ て
い る。
抗 生物 質 の抗 菌 作 用 は 未 だ 充 分 に
協力作 用10ff/m1の
接種 菌 量 の20時
間 の菌 増 殖 で み る
ことに した。 そ の 結 果 は 第3表 に示 す 。
成 阻 害 剤 で あ り,コ リス チ ンは 細 胞質 膜 の直 接 障 害 と考
表 にみ られ る とお り,共 存 す る リ ゾチ ー ム の量 を0,1
mcglm1か
ら1mg/m1ま
ンの場 合 に は抗 菌 力 は 差 は み られ な いが,NBの
リゾチ ー ム100mcglmlの
チ ー ム10Pt9/mlの
場合は
濃 度 でo.1mcg/m1のNB
が抑 え られ る よ うに な る。CLMの
ゾ
の増 殖
場 合 は こ の 協力 作 用
添 加 でcLM12.5mcg/
mlに 増 殖 を抑 え られ る よ うに な る。
NBやDMPの
と考 え られ て い た がspher。plastに
膜 障 害 は 明 らか で な い3》
。KMは
も抗 菌 力 が あ るの で
リボ ゾー ムで の 蛋 白合
成 阻 害 と考 え られ て い る。
場 合 は,リ
濃 度 でDMPo.1mcg/mlで
は最 も明 らか で,1mcg/m1の
え られ て い る3》Qノボ ピオ シ ン も以 前 は細 胞壁 合 成 阻 害
で増 加 させ る と,カ ナ マ イ シ
に増 殖 が抑 え られ る よ うに な り,DMPの
明 らか で な い もの が 多 い が,ペ ニ シ リン類 は 細胞 壁 の合
これ ら の薬 剤 の申,CLMとDMPに
リゾチ ー一
一ム との
相 乗 作 用 が 認 め られ た のは,細 菌 の 膜 構 造 に 対 す る協 力
作 用 と して理 解 され うる。 これ ら の場 合,リ
10mcg!ml以
ゾチ ー ムが
下 の少 量 で も効 果 が あ つ た こ とは,リ
ゾチ
ー ムが ,そ れ 自身 抗 菌 力 は な くと もか な りの障 害 を 細 菌
リゾチ ー ム に よる抗 菌 作 用 の増 加 は ,
に与 え て い る こ とを 示 す 。 接 種 菌 量 が 少 なけ れ ば 少 な い
少量 の接種 菌 量 の 場 合 で,さ ら に培 養 時 間 が短 い と よ り
ほ ど リ ゾチ ー ム と他 薬 剤 との相 乗 作 用 が 大 であ つ た が,
著 明に あ らわ れ る。 す な わ ち,第4表
実 際 の感 染症 の始 ま りには 菌 量 は 少 ない こ とが 考 え られ
にみ ら れ る と お
CHEMO『
1596
るの で,感 染 初 期 に は 薬 剤 と リゾチ
第3表
『HERAPY
ブ ド ウ球 菌 に 対 す る リ ゾ チ ー ム と ノ ボ ピ オ シ ン,ジ
ェ ニ ー ル ベ ニ シ リ ン,カ
ー ム との協 力 作 用 は 効 果 的 で あ る。
DMP
して い るか ら,薬 剤を 単 独 で投 与 し
メ トキ シ フ
ナ マ イ シ ン ま た は メ タ ン ス ル ホ ン酸 コ
KM
NB
CLM
Contro1
Lysozyme
は おのつか
0.01
0.1
十 十 十 十 十 十
十:108/m1以
を もた らす で あ ろ うが,invitroに
地,普
50
十 十
使 用 菌 株MS353,接
種 菌 量105/ml,培
37℃20hr.表
中 数 値 は 薬 剤 の 量(mcg/m1)を
では異 なる成績
3.1 12,5
1
十 十 十 十 十 十
の 合 剤 の病 原 菌 に 対 す る 作用 が,勿
0.01
十 十 十 十 十 十
0
ゾ チ ー ム と他 薬 剤 と
十
0.1
もあ るの で,リ
十
り生 体 の 種 々の 代 謝 を 促 進 す る作 用
1
十 十 十 十 十 十
1
十
10
す る酵 素 で あ り,ま た そ の投 与 に よ
0.1
土 十 十 十 十
100
リゾヂ ームは 生 体 内 に す で に 存 在
0.01
土 十 十 十
十 ・
十
1000
れ て い る こ とが 考 え られ る。
…1・
十 十 十 十 十 十
ら リゾチ ー ム との 協 力 作 用 は 行 な わ
vitreとinvivoと
『e.1969
リス チ ン ナ ト リ ウ ム の 相 乗 作 用
リゾチ ー ムは また 生 体 内 に 広 く分 布
た 場 合 で も,inviVOで
SEP『
通 プ ロ ス:培
表 わす
上 に ま で 増 殖 し た も の,土:1071m1ま
養 時間
で 増 殖,一=菌
増 殖 の み られ な い も の
於 い て 既 に 認 め られ る協 力 作 用 は,
伽"伽
で も少 な か らぬ 役 割 を 果 す の では な いか と考 え
ら れ る。
菌 作 用 が み られ た。
結
1)リ
3)リ
論
き,平
の 相 乗 作 用 を,種
板 上 と,液
を 少 くし,培 養 時 間 を 短 くした 場 合,最
々 の グ ラ ム 陰 性,陽
性菌につ
体 培 地 に お け るの と両 法 に よつ て 検 査
cillinで も,リ ゾチ ー ム と の相 乗 効 果 が 認 め られ た 。
体 培 地 で も,リ
文
の 相 乗 作 用 は 最 も 顕 著 で あ り,本
来両薬剤いず
Acta45:355,1960
小 谷 尚 三:細
第2表
菌 細 胞 壁 の 構 造 と 機 能(1),(2),(3)
表 面5:257∼266,5:285∼297,5:394∼403,
)
3
赤 痢 菌 お よ び ブ ドウ 球 菌 に 対 す る リ ゾ チ ー
ム と メ タ ン ス ル ホ ン 酸 コ リ ス チ ン ナ ト リ,ウ
献
SALTON,M.R.∫.etal.:Biochem.etBiophys.
ゾ チ ー ム とColis-
)
2
tin-Mと
板 上 で も,液
も顕 著 に観察 さ
れ る。 こ うい う系 に お い て は,Demethoxyphenylpeni。
)
1
した 。
2)平
ゾチ ー ム と他薬 剤 との 相 乗作 用 は,比 較 的 リゾ
チ ー ムに 感 受 性 の あ る菌 を 指 示 菌 と して用 い,接 種菌量
ゾ チ ー ム とColistin-M,Novobiocin,Amino-
benzylpenicillin,Dimethexyphenylpenicillin,Kanamycinと
れ も単 独 で は 抗 菌 力 のな い ブ ドウ球 菌 に 対 して も よ く抗
1967
GO'rTLIEB,D.&P,D.SHAW(ed.):Antibiotics.
ムの 相 乗 作 用
vo1.1.MechanismofAction,Springer-Ver1ag,
Berlin,1967
菌
株
第4表
ブ ド ウ球 菌 に 対 す る リ ゾ チ ー ム と ノ ボ ピ オ
シ ン ま た は ジ メ トキ シ フ ェ ニ ー ル ペ ニ シ リ
ンの椙 乗作 用
S九 ガ ¢劣。2aR4
0.8
0.2
0.2
2a
0。4
0.2
0.2
リゾチ ー ム量
3aR4
0.2
0.1
0.1
(mcg/m1)
3a
0.4
0.2
0.1
0.4
0。2
0。2
Sh.sonnei
0.4
0.2
0.2
StaPh夕IOCOccus353
12.5
MS27
209P
S-103
0.4
0,8
0.8
25.0
0.8
0.8
50.0
1.6
0.4
(mcg/m1)
接 種 菌 量103//ml培
養 時 間8hr.37℃
DMP
抗生剤
なし
NB
DMP
7
'7
6
一
4
5
8
100
8
5
4
8
10
8
6
5
8
7
8
0
8
8
8'
8
7
8
0.4
25.0
抗 生剤 NB
なし
7
1000
S1虚。son"eiR4
S2608
MS353
105表 申 の数 字 は105fm1の
7
菌 数 を 各 薬 剤 を 含む 培
地 中 で5時 間振 邊培 養 後 の菌 数 を示 し,対 数 の指 数
で 表 わ した
NB,DMPの
濃 度:o・1mcg/m1
VOL. 17 NO. 8
CHEMOTHERAPY
COMBINED
ANTIMICROBIAL
WITH
YUTAKA
Department
Combined
of Microbiology,
antimicrobial
negative bacteria
most effectively.
effect
1597
EFFECT
SOME
ANTIBIOTICS
NAGAI and
HAJIME HASHIMOTO
School of Medicine,
of lysozyme
was tested.
Lysozyme,
Staphylococcus
aureus,
with
OF LYSOZYME
some
Gunma University,
antibiotics
when combined
which is resistant
on various
with colistin-M,
to both lysozyme
sensitive to the. mixture
of the two drugs.
Combined effect of lysozyme
with other drugs could be also found
rather sensitive
to lysozyme,
inoculum
size was small and incubation
Maebashi,
gram-positive
Japan
and gram-
inhibited
bacterial
growth
and colistin,
was found
when
the indicator
time was short.
strain
was