CHEMOTHERAPY 294 外 科 領 域 に お け るDoxycyclineの MAR.1969 基 礎 的 研 究 な らび に 臨床 試 用 成 績 につ い て 北 野 福 男 酒 井 克 治 中 尾 純一 大阪市立 大学医学部第二外 科学 教室 (主 任:白 羽 弥 右 衛 門教 授) 川 畑 徳 幸 大阪市立桃 山市民病院外科 は じ め に 1に 示 す よ うで あ つ た 。 す な わ ち,DOTC投 1948年 広 範 囲 抗 生 物 質 の1つ で あ るChlertetracycline が 発 見 され て 以 来,数 多 くのTetracycline(TC)系 物 質 が 合 成 され て きた。 最 近,Pfizer研 れ たDoxycycline(α DOTCと た 新 し いTC系 抗 生 物 質 で,こ 製 剤 に く らべ て,種 間 目 か ら血 清 中DOTCO、24∼1.54mcg/m1,平 抗生 究 所 か ら報 告 さ ・6-Deoxy・5-oxytetracycline,以 下 略 記 す る)は,MethacycliReか ら合 成 され の も の は,従 来 のTC系 々 の細 菌 に 対 す る抗 菌 力 が す ぐれ, 測 定 され,そ 後 に は ピー ク値2.44∼4.20mcg/m1,平 に達 す る 。 そ の 後 は,6時 臨床成績を 服 後 の体 液 内濃 度,尿 量 お よび 病 巣 由来 細 菌 に 対 す るDOTCの 中排泄 抗 菌 力 を も検 討 した ので,以 下 に は そ の成 績 を 報 告 す る。 間値1.25∼2.88mcg/ml,平 漸 減 す る が,投 m1のDOTCを 与 後72時 にDOTC200mgを1回 た と ころ,表2に 後1時 示 す よ うな成 績 を え た 。 す な わ ち,投与 清 中 濃 度 は 徐 々 に減 少 して い くが,投 お い て もDOTCO。02∼O.14mcg/ml,平 を 測 定 す る こ とが で き た 。 以 上2つ DOTC血 血 間 日に 均0.05mcg加1 清 中濃 度 の 推 移 は,図1に DOTC血 表1Doxycycline200mg1回 清 申 濃 度 平 均 値,点 の測 定 法 で え られ た 示 す よ うで あ る。 経 口 投 与 後 の 血 清 中濃 度 投 性 1 3 6 与 12 後 時 24 位:mcglml) 間 36 48i72 1 52 24 ♀ 1.54 2。44 2。15 1.60 1.44 O.56 O.44 0.05 2 51 59 ♂ 1.20 2.80 4.40 2.88 1.80 1.60 0.64 O.08 3 62 34 ♂ 0.24 4.20 2。00 1.72 1.60 1.55 0.78 0.12 4 51 40 ♂ 0.34 2.80 1.88 1.25 1.00 0.75 0.31 0.04 5 65 34 ♂ 1.64 2.81 2.16 1.48 O.75 0.52 0。45 0.07 平 均 の 線 は重 層 法 を も ちい た9 (カ ッ プ 法,単 令 与 後72時 実 線 は薄 層 平 板 カ ップ 法 を も ちい て 測 定 さ れ た5例 の ち,そ の 血 清 中濃 度 を カ ップ 法 で 測 定 した と ころ,表 年 均3.25mcg/ 達 した。 そ の 後,時 閥 の 経 過 と と もにDOTCの 眉 法 を もち い て 測 定 した 。 検 定 用 菌 に はB.cereusvar. 'mzyroidesATCC9634株 を使 用 した 。 症例番 号 体 重(kg) 均1.20 血 清 中 か ら証 明 さ れ,投 与後4時 間 目 に ピ・ 一 ク値1.12∼5.20mcg/ml,平 経 口投 与 した 経 口投 間 目で もす で に0.15∼3.92mcg/ml,平 尿 中排 泄 量 を薄 層 平 板 カ ップ法 な らび に 鳥居 ・川上 の 重 にDOTC200mgを1回 平 均0・07mcg/ 与 した の ち,そ の血 清 中 濃 度 を 重 層 法 を も ちい て 測 定 し mlに 経 ロ的 に投 与 した 場合 の 血 清 中濃 度 お よび 均 間 目に お いて 測 定 す る こ とが で き た 。 mcg/m1のDOTCが 血清 中濃度 と尿 中排泄量 健 康 成 人5例 均3.01mcg/m1 間値1.88∼4.40mcg/ml,平 均2.52mcg/m1,12時 一 方 ,健 康 成 人9例 検 討 した ほ か,DOTC内 均0.99 の 後,し だ い に 上 昇 して,3時 聞 も なお 血 清 中 か ら0・04∼0・12mcg!m1・ れ て い る。 DOTCを mcg/m1が 1、79mcg/m1と か つ 組 織 内 移 行 が 高 いな ど の特 性 を そ な え て い る と い わ わ れ わ れ は,外 科 領 域 に お け るDOTCの 与 後1時 1・ ・9'Of・ …/a521L7glL321α9glα521α ・7 CHEMOTHERAPY VOL.17NO.2 295 表2Doxycycline200醜91回 経 ロ投 与 後 の血 清 中 濃 度 (重 層 法,単 投 症 例 番 号 体 重(kg)年 6 73 7 44 43 与 後 時 性 令 ♂ 36 間 1 2 4 6 12 24 48 72 1.85 3.60 2.28 2.16 1.36 0.44 0.07 0.02 2.00 一 3.04 1.92 0.84 0.12 O、06 一 0.18 ♀ 位:mcg/ml) 8 50 43 ♀ 3.92 4.20 一 4.60 2.80 1.16 9 47 64 ♀ 0.15 0.36 1.12 0.96 0.40 0.18 0 70 40 ♂ 0 4.40 4.60 2.96 1.36 0.96 0.80 54 34 ♀ 1.36 2.56 3.04 3.04 2.56 0.96 0.25 10 0 φ 11 騨 12 55 50 ♂ 1.00 3.44 2.32 2.32 1.56 1.32 一 13 68 32 ♂ 1.16 3.20 520 5.40 3.12 2.00 0.40 14 60 40 ♀ 一 一 4.20 3.12 2.16 LOO 0.60 平 均1・ 図1Doxycycline200mg1回 濃 度(カ ・2・la9613・2513・ 経 口投 与 後 の血 清 中 ・71L9・1・ したDOTC血 清 中濃 度 は ほ ぼ一 致 して い る 。 鞠妊 つ ぎ に,健 康 成 人5例 経 口投 与 後24時 を対 象 にDOTC200mg1回 間 を経 て,さ らに24時 ) あ つ た が,第2回 度 は しだ い に上 昇 し,第2回 8.8mcg/m1,平 コ 均5.43mcglm1,第3回 投 与 後 ピー ク 均9,15mcg/mlを し た がつ て,DOTCを 蝸 投 与 後 の 血 清 中濃 投 与 後 ピー ク 値4・44∼ 値6.60∼13.5mcg/m1,平 体 重 (㎏ ) 例号 間 毎100mgず つ2回 経 口)投 70 ・gl64 平 均 0↑ OQ 18 54 ♂ 一♂ 41 27 一娼 17 一♀ 60 投 後 時 与 後 の血 清 中濃 度 3 0.42 2.80 2.16 1.56 0.64 1.12 4・60 4.80 1.72 1.24 1。04 4.20 4.60 3.24 2.88 1.65 4.40 3.52 2.42 1.72 1.32 2.56 3.12 1.60 1.20 ト54 5・ レ2ig61・2・ 4.44 2.88 1.36 1.42 8.80 1.84 8.00 3.76 2.68 7.28 3.76 1.96 6.00 4。04 3.44 S・4314・6slZ26 位;mcg/m1) 間 26i27i・S 61・2}24 1 ・…fi3・7・13・6412… 与 b◎8 0雲 O↑ O∩ ♂ ♀ 16 22 回 b £日 09 0↑ O∩ 62 令 中DOTC が しだ い に蓄 積 され るの で は な い か と思 わ れ る。 の 後24時 初 性 ね◎日 08 15 年 示 した 。 連 続 投 与 す れ ば,血 (カ ッ プ 法,単 症番 すな わ ち,初 回 投 与 後 の ピー ク値 は2.80∼4・80mcg/m1,平 均3.71mcg/m1で 回200mg,そ 清 中濃 度 を 薄 層 平 板 カ ップ法 を も ちい て 測 定 した(表3,図2)。 2 連 続(初 間 毎 に100mg ず つ2回 経 口投 与 し た の ちのDOTC血 ) 表3Doxycycline3回 α32 例 の平 均 血清 中 濃度 で あ る が,こ れ ら2つ の測 定 法 が示 ップ法 と重 層 法 の 比 較,単 位:mcg/ml) 3 ・98【 O.14 6.60 2.401.88 0.86 7.24 2.10 0.43 9.60 3.39 &8・}Z82 ・3・5・13・55 9・・sl2・ssl・ 1α9・ 1.44 0.70 O.96 0.03 2.17 1.10 ・471・ ・62 CHEMOTHERAPY 296 図2Doxycycline3回 連 続 投 与(初 そ の 後24時 間atleOmgず 後 の 血 清 中 濃 度(カ MAR.1969 内12,5∼21.4mg,平 均17.Omg,12∼24時 間 内11.3 ∼23.2mg,平 均16.5mgで あ つ た 。 投 与 後24時 間 内 回200mg, つ2回 ッ プ 法,単 経 口 投 与) の 尿 中総 排 泄 量 は32.5∼56.6mg,平 位:mcg/ml) 均43。8血gで, そ の平 均 回 収率 は投 与 量 の21.9%に 一 方,健 康 成 人8例 あたる。 にDOTC200mgを1回 経 口投 与 した の ち,そ の 尿 中排 泄 量 を 重 層 法 を もち い て測 定 し た と こ ろ,表5に 与 後3時 mg,3∼6時 13引2響 健 康 成 人5例 鶴 間 内4.1∼32.31ng,平 12時 間 内2.2∼23.4mg,平 時間 _ムL⇒ 鍋9612。 3.4∼41.6mg,平 にDOTC200mgを1回 示 す よ う な成 績 を え た 。 す な わ ち,投 間 ま で の 尿 中排 泄 量 は1・1∼14・3mg,平 経 ロ投 与 した 均15・2mg,12∼24時 均15・9mgで 内の 尿 中総 排 泄 量 は17.3∼88.9mg,平 な り,そ の回 収 率1ま平 均23・8%で 4に 示 す よ うで あ つ た。 す な わ ち,DOTC投 測 定 法 で え られ たDOTCの 体 重 (㎏ ) 症例番号 性 令 尿 中 擁 泄 量 は図3に 示 す よ 間 中 巾 排 泄 量 は ほ ぼ一 致 した 値 を 示 して い る。 経 ロ投 与 後 の尿 中排 泄 量 と回 収 率(カ 尿 年 均47・5mgと あ つ た。 以 上2っ の うで あ つ て ・ これ ら2つ の 測 定 法 炉 示 したDOTC尿 間 まで の尿 中 排 泄 量 は1.3∼3.9mg,平 均2.5mg,3 ∼6時 間 内4.4∼10.6mg,平 均7.7mg,6∼12時 表4Doxycycline200mg1回 間内 あ つ た 。 投 与 後24時 間 の ち,そ の尿 中 排泄 量 を カ ップ 法 で 測 定 した と ころ,表 与 後3時 均5.6 均10・9mg,6∼ 排 泡 量(mg) ・-3劇3-6糊16-・2時 間1・2-24時 間 ップ 法) 24時 間 内総排泄 量(mg) 回収 率 (%) 2 51 59 ♂ 3。3 5、4 12.5 11.3 32.5 16.3 3 62 34 ♂ 3.9 9.5 19.1 12.0 44.5 22.3 5 65 34 ♂ 1.3 10。6 21.4 23.2 56.6 28.3 15 62 22 ♂ 1.8 8.8 17.4 21.6 49.6 24.8 18 70 27 ♂ 2.3 4.4 14.4 14.6 35.7 17.9 2.5 7.7 17.0 16。5 43.8 21.9 平 均 経 口投 与 後 の 尿 中 排 泄 量 と回 収 率(重 排 令 ・-3時 間13-6時 量(mg) 間16-・2時 7 43 36 ♀ 1.4 4.1 10 70 40 ♂ 5.4 54 34 ♀ 2 噌⊥' 55 50 13 68 20 61 『11 泄 間1・2-24時 回 収 率(%) 22.1 6.9 34.5 17.3 10.6 11.8 3.4 31.4 15.7 4。0 9.4 3.3 16.7 33.4 16.7 ♂ 4.3 3。4 2.2 7.4 17.3 8.7 32 ♂ 12.8 32.3 21.6 22。2 88.9 44.5 43 ♂ 14.3 4。9 23。4 41.6 84,2 42.1 15.0 22.1 56,1 28,1 34.5 17.3 47.5 23.8 21 52 28 ♀ 1.1 ' 18.0 22 48 52 ♀ 1.4 4.1 22.1 6.9 5.6 10.9 15.2 15,9 平 間 間 泡の 中 性 勿内量 尿 年 層 法) 時催 体 重 (㎏ ) 症例番号 表5Doxycycline200mg1回 均 CHEMorHERAPY VOL.!7NO.2 図3Doxycycline200mg1回 排 泄 量(カ 経 ロ投 与 後 の 尿 中 297 /ml以 ッ プ法 と重 層法 の 比較) 上 に耐 性 を 示 した ほ か,残 り32株 感 性 を示 さ な か つ た 。 変形 菌 は,27株 ㎎肝 2 がDOTC1・6mcg/mlで い 。 な お,ク もDOTCに 中2株(7.4%) 発育 を 阻止 され た に す ぎ な レブ シエ ラ菌27株 のDOTC感 受性分布 は,ひ ろ くば らつ い て い て,一 定 の 傾 向 が み られ な い 。 20 さて,わ れ わ れ が 検 討 した黄 ブ菌38株 5 1 性 分 布 をTCの よ うで あ る。す な わ ち,黄 ブ菌38株 布 は,MICO,2mcg/mlお 10 受性分 よ び6.25mcg/mlに ピー 受 性 分 布 は,MIC1。6 よ び100mcg/m1以 上 に ピー クの あ る2峰 性 を示 して い る。 す な わ ち,黄 9寺間 もDOTCの に,TC感 ツプ法 醐 [=コ 平均) ブ菌 に対 して はTCよ のDOTC感 受性分布を横軸 受 性 分 布 を 縦 軸 に とつ て 両 者 の相 関 関 係 を し らべ て み る と,図5に 示 す よ うで あ る。 す な わ ち,い ず 重 層 法(8例 平均) 図4病 Doxycyclineの 巣 由 来 ブ 菌 のDoxycyclineとTetracycline 抗菌力 感受性分布 外 科 的感 染 病 巣 内 か ら分 離 され た黄 色 ブ ドウ球 菌(黄 腸 菌37株,緑 よび ク レブ シ エ ラ菌27株 膿 菌55株,変 形菌27株 に対 す るDOTCの Brainheartinfusionagarを % 60 プ菌)38株,大 お 抗菌 力 を もち い る 倍 数 稀 釈寒 天 平 50 脇Doxメcyctine 板法 で 検 討 した(表6)。 [コTetrcLcyctine す な わ ち,黄 ブ菌38株 DOTCO.2mcg/m1お のDOTC感 よ び6.25mcg/m1に もつ2峰 性 を示 し,38株 O.2mcg/ml以 ピー ・ ・"・ 一ク を 3◎ 中20株(52.7%)がDOTC 性 の 限 界 をMIC3.1mcg/m1と 中25株(65.8%)がDOTC感 ま た,大 腸菌37株 /ml以 40 下 の 濃 度 で そ の 発 育 が 阻 止 され た。 ち な み に,DOTC感 ば,38株 受 性 分 布 は, 2◎ すれ 性 菌 株 と な る。 io 中16株(43.2%)はDOTC3.1mcg 下 の 濃 度 で そ の発 育 を 阻 止 され たが,37株 株(56.8%)はMIC6.25mcg/m1以 た 。 緑 膿 菌55株 中21 t66,2525100>100 MIC(mCS/mt) ≦ α20.4 上 の 耐 性 株 で あつ 中23株(41.8%)はDOTC100mcg 表6病 菌 種 巣 由 来 細 菌 に 対 す るDoxycyc1ineの 最 株 数 菌 388 大 腸 菌 37 緑 膿 菌 55 変 形 菌 27 菌 27 1・ ・2 iα41・ 12 育 ・sl・ 1 阻 止 ク レ ブ シ エ ラ 濃 度(mcg/ml) ・ 16・2SI…Sl25!…i>… ・613・ 1 3 15 1 1 1 ブ 発 抗菌力 2 3 8}6 2 1 黄 0.1 小 21・4 り 方 がす ぐれ た抗 菌 力 を示 す こ とが わ か る 。 ま た,こ れ ら黄 ブ菌38株 %カ 受 示す のDOTC感 クを もつ2峰 性 で あ るが,TC感 励cg/mlお のDOTC感 そ れ と比 較 した と ころ は,図4に 1 1117 ま 14 4123 4{・ 5 3fT・ 514 3 3 4 CHEMOTHERAPY 298 図5黄 ブ菌38株 のDOTC感 MAR.1969 受性 分布 とTC感 図7大 腸菌 の抗生剤 感受性 累積分布 図8緑 膿菌 の抗 生剤感受性 累積 分布 % 受性分布 の相 関関係 険 甚 受牲分布の相肉関係 >100 100 50 25 12.5 R625 Σ3.1 01.5 トQ8 Q4 α2 % Ioo α1 e.102040.81・fi3・1625t2,152550100>100叙 痴 ノ 臨 話' DOTC-M工C 図 嘗6黄 ブ菌 の抗 生 剤 感 受性 累 積 分 布 50 /γCOM ノノ/ %oo 6MTC/鳳 多/ /二/OTC 多AB-・PC、 騨多r7 0 α104t6fi25i25J25100>100旧% 50 図9変 形菌 の抗生剤感受性 累積 分布 % 100 禰 蜘 se20.41662525100》IGO 50 れ の 菌 株 のDOT(;一 一MICも,そ のTC-MICよ りは 1な い し7段 階低 い よ うで あ る。 ま た,DOTCの 抗菌 力 を 累 積 分 布 曲 線 にえ が いて 他 0 種 抗 生 剤 の そ れ と比 較 す る と,つ ぎ の よ うで あつ た。 す な わ ち,黄 ブ菌 のDOTC感 Cephalothinに よ く似 た 分 布 曲線 を示 し,TCの それ よ レ ブ シエ ラ菌 の 抗 隼 剤 感 受 性 累積 分 布 よ 画 く曲 線 よ り も左 へ 片 よ つて い る が, 高 濃 度 にお い て は,む し ろ これ らの薬 剤 よ り も右 に 分 布 して い る。 緑 膿 菌 のDOTC感 受 性 累 積 分 布 曲 線(図8) は,Streptomycin,Kanamycinの が,TCの >10。% 受 姓 分 布(図7)は,Aminobenzy1- PC,Cephalothin,Nalidixicacid,Kanamycinお びAminosidinの 図10ク %脚 りい ち じる し く左 に か た よつ て い る。 低 濃 度 に お け る大 腸 菌 のDOTC感 ℃,tO.4t66.2512,525100 受 性 累積 分 布(図6)は, 50 そ れ と よ く似 て い る 分 布 曲線 よ り も右 よ りで あつ て,緑 膿菌 に 対 して はDOTCよ りもTCの 方 がす ぐれ た抗 菌 力 を 示 す こ と が わ か る。 変 形 菌 のDOTC感 受 性 累積 分 布 曲線 o σ10メlf,6625i2,525100>100響ncIレ 勧し CHEMOTHERApY VOL.17NO.2 299 (図9)は,Thiophenico1の そ れ に類 似 し,ク レブ シ エ ラ菌 のDOTC感 受 性 累 積 分 布 曲 線(図10)は , Cephalothinの 臨 床 試 用成 績 そ れ に似 て い るが,こ れ ら2つ の菌 群 に 対 す るDOTCの 抗 菌 力 はTCの 昭 和42年11月 そ れ よ り も わず か な が らす ぐれ て い る と思 わ れ る。 術 後腹壁膿瘍 副作用 果 ♀ 法 (mg) 4 19 方 日4 2 与 ( ♂ 例 備 考 ) 34 にDOTC ま た,手 術 皇眼 与醐 雛 詳 不 1 症 投 起 因 菌 PSTCEK CMCPMM 左足背部蜂禦 織炎 与 効 令 性 年 症例 番号 投 PST 名 に至 る期 間 に,わ れ を 投 与 し,そ の 臨 床効 果 を検 討 した(表7)。 表7Doxycyclineの 病 か ら昭 和43年4月 わ れ の外 科 学 教 室 を訪 れ た 外 科 的 感 染 症33例 (mg) 500 有 一 獲痛軽減 無 一 排膿減少せず 有 一 発 赤消槌 創部 乾燥 500 有 一 500 有 一 500 一 4 16 ♂ 離鑑蘇 〃 4 25 ♂ 左 下 腿 リンパ 管炎 〃 にり 18 ♂ 面庁 6 20 ♀ 左第2指 療疽 7 35 ♀ 右化膿性乳腺 炎 8 38 ♂ 右第1趾 療疽 帯 十ト 帯 井 一 帯+ 一 一 一・ 一+十 帯 帯 ト ー+升+ ︻ 10 一 11 6 閣 十 十 一 十 初 日40 以 後20 5 i 初 日52 以 後26 ハ◎ 不 急性 扁桃腺炎 詳 嚇 鵬 大 急性膀胱炎 詳 不 18 16/12 ♂ 800 有 一 900 有 一 切 開 ・排 膿 有 一 切 開 ・排 膿 800 有 一 黄 ブ菌 消 失 ク レブ シエ ラ検 出 一 炎症々状好 転せ ず 一 goo 無 発 赤 ・葵 痛 軽 減 1,700 起 因菌 消失 有 発?汗 緑膿菌検 出 1,100 有 一 1,200 有 一 切 開 ・排 膿 1,∞0 有 一 排 液管挿入 一 炎症々状好 転せ ず ︻ 9 鵬 大 右化膿性乳腺 炎 ♀ 一 1,100 術後腹壁 膿瘍 ♂ 16/12 ♂ 以後毎 日 100 術 後腹 壁膿瘍 一 19 一+ ︻ 16 ・♂ 一 25 一 摘 黄 50 辮 ︻ 8 黄 16 17 妙溺 髪 " 32 十ト 化膿性 濟炎 一 } 15 一 [ 7 ♂ 有 1,100 10 44 800 有 嘔気 切 開 ・排 膿 一 14 500 初 日200 8 左肺切術後 膿胸 7 ♂ 10 52 7 13 4 術後腹壁腰瘍 シ ♂ ー+ シ 38 十ト 描 12 堪 ブ 壽 ブ 術 後腹 壁膿易 一 備 ♂ 璃 55 帯 描 11 一 右化膿性 乳腺 炎 璃 ♀ 黄 28 黄 10 一+帯 菌 の発 育 を認 めず 井 黄 左頸部化膿性 リンパ節炎 ♂ →十 '黄 39 黄 9 菌 フ 黄 、 4 3 700 無 一 120 有 一 一 一 182 有 一 CHEMOTHERAPY 300 MAR.1969勲 (表7つ づ き) 一 症 例 番 号 年 PST 性 令 20 ♂ 41 21 33 ♂ 病 名 起 因菌 術後胸壁膿瘍 黄ブ菌 投 PSTCEK CMCPMM 井 与 方 法 効 果 垂畷 与1鵠1雛 一 帯 (mg) 十← 十ド 帯 (日) 4 (mg) 500 有 一 3 400 無 一 7 131 有 一 初 日200 以 後100 左肺切術後 膿胸 黄ブ菌 +十 卜 帯 左頸部化膿性 リンパ節炎 黄 ブ菌 刊一+→ 右上腕蜂案 織 炎 黄 ブ菌 +→ → 十 欝 副 作 用 備 考 解熱 排膿減 少 『 十ト 炎 症 々 状好 転 せ ず,他 剤 を使 用 ▲ - 7/12 ♀ 22 23 75 ♂ 十 十 帯 初 日35 以 後16 →十++ 十卜 辮 什 切 開 ・排膿 ρ 5 600 有 一 14 1,500 無 一 8 900 有 一 5 600 無 一 5 96 有 一 切 開 ・排膿 - 24 48 25 25 ♂ 左急性 耳下腺 炎 一 菌 の発育 を認 めず 初 ヨ200 左乳腺炎 一 菌 の発育 を認めず 以後 毎 日 100 排膿減少 1♀ - 1 26 401♂1 左胸 壁静脈炎 不詳 27 … 11♀ 左第1趾 凛疽 黄 ブ菌 一 ' 冊 十卜 ・ 絆 井 初 日32 以 後16 ÷←+ 1一 1 28 21{♀ 一 一 一 29 ♀ 27 30 ♂ 1 慢性化 膿性 乳 腺炎 黄 ブ菌 十卜 帯+一 一 帯 900 有 8 初 日200 急性扁桃腺 炎 ♂ 一31 6/12 一 一 一 〃 朴 帯 一 任 以 後100 升'帯 属ノ 初 日32 以 後16 初 日200 以 後100 初B200 以 後100 〃 32 27 ♂ i右 第 ・瞭 疽 33 59 ♂雇 肺炎 黄 ブ菌 十← 帯 帯 十←+一 不詳 染 予 防 のfi的 でDoxycyclineを 投 、 名 令 性 年 症例 番号 表8感 病 61 ♂ 胃切除術後 ヨ5 21 ♂ 虫垂切除術後 排膿減少 ル 翫roω``π5 出現 一 一 一 5 132 有 4 80 有 十 解 熱 ・溢 乳 4 500 一 有 一 500 有 一 解熱 ・4 解熱 投 与 され た 症 状 与 1日 投 与量 34 500 有 4 初 日44` 以 後22 不詳 一 一 - 右胸壁膿瘍 切 開 ・排 膿 一 岬μ一一職 方 法 創感 染 (mg) 800 な し 一 800 な し 一 7 800 な し 一 5 60q な し 一 225 な し 一 (mg) (日) 7 7 初 日200 以 後 毎 日100 副作用 ;投与日数1投 与縫 、 36 44 ♀ 胆嚢別 出術後 37 25 ♂ 虫垂切除術後 38 22/.2 ♀ 食道狭窄術後 初 日90以 後45 4 39 6/12 ♂ ヒル シ 晶 スプ ル ン ク病 術 後 初 日28以 後14 6 98 な 』し 一 40 4 ♀ 右 鼠径 ヘ ル ニ ア術 後 初 日68以 後34 4 170 な し 一 41 12 ♀ 左 鼠径 ヘ ル ニ ア術 後 初 日100以 後50 4 250 な し 一 42 44 ♀ 右示指挫傷 初 日200以 後100 4 500 な し 一 43 34 ♂ 右手掌異物 初 日200以 後100 5 600 な し 一 一 CHEMOTHERAPY VOL.17NO.2 後 の 感染 予 防 を 目的 と して,10例 (表8)。 な お,16歳 にDOTCを 投 与 した 以 上 の 症 例 に対 して は,第1日 30f 表10症 癖 日 初 回 にDOTC一 カ プ セ ル200mg,2日 は,第1日 目以 降 は1日1 内 服 さ せ た が,12歳 日初 回DOTC一 唯357{ぞfi箋315雫7鯉212325272{t31333ら EKμ ,P騨 犠 抗生割 以下 の症 例 に 対 して シ ロ ップ4mg/kg,2日 目 dO 壽 な39 は4∼16日 同上2mg/kgを 内服 させ た 。 投 与 日数 で,投 与 総 量 は80∼1,700mgで あつた。投 与 後5日 以 内 に炎 症 々状 の好 転 した もの,あ るい は排 膿 の 減少 な い し消失 した もの を 有 効 と判 定 した 結 果,感 染 因 菌 レブ シエ ラ菌 と黄 ブ菌 の 両 者 が 検 出 され た。 こ れ ら菌 株 の 薬 剤 感 受性 は 表 中 に 示 した とお りで あ 治療 効 果 陣 数i有 列 無 効 黄 ブ菌 ク レブ シエ ラ菌 た 。DOTC投 ・/ 腸球菌 9 不 詳 ・3i 計 DOTC投 1 4 27i 33 中15例 体 温 は 平 熱 とな り,排 膿 も 減 少 し 闘 の菌 検 査 では,前 回検 出 さ れ た ク レ ブ シ エ ラ菌,.黄 ブ菌 が 検 出 さ れず,緑 与 開 始 後13日 膿菌のみが 検 出 され る よ うにな つ た。 そ の後 はPolymyxinBを 6 で は,DOTC投 DOTC投 が 認 め られ な か つ た。 に 対 し て もDOTC は 著 効 を 示 し た,2,3の 症 例につ 第1趾 凛 疽 切 開 を加 え,起 因 菌 を検 索 した と こ ろ,PC,TCに mgを 中 低 度 感性 の 黄 ブ菌 が 検 出 され た。 そ こ 回1日 量200mg,次 投 与 した と ころ,投 し,投 与7日 術 後 は 感 染 予 防 の 目 的 で,ホ ら38∼39。Cの の終 痛,発 赤 お よ び腫 脹 を 訴 えて 来 院 した。 で,DOTC初 回 よ り1N量100 与 後2日 目 か ら排 膿 は 減 少 目に は 治 癒 した。 症 例13(表10):52歳,男,左 機 能 検 査 に は 異常 所 見 月 男 児,ヒ ル シ ュ ス プル ング氏 病 mg,CP1日270mgを 症 例8:38歳,男,右 等 度 感 性,EMに 与 後 の肝,腎 術後 膀胱炎 い て 記 述 す る。 右第1趾 与 前,投 症 例18:1歳6カ 反応 を 示 さ な かつ た 。 つ ぎ に,DOTCが 与 後8時 間 目に,全 身 に 発 汗 を きた した が,解 熱 とと もに 消 失 し て い る。 な お, にす ぎ なか つ た。 大 腸 菌 感 染症2例 は有 効 で あつ た。 しか し,ク レブ シエ ラ菌 感 染 症1例 も ち いて 膿 胸 腔 内 を洗 瀞 し,全 治 させ る こ とが で きた 。 与後 の臨 床 症 状 が い ち じる し く改 善 され,無 効 例 は1例 DOTCに 回 間 投 与 した と ころDOTC 与 期間 中 に 胸 郭 成 形 術 を 行 な つ た が, 本 例 は,DOTC200mg投 例 か ら黄 ブ菌 が 検 出 され た16例 お 受 性 は 低 か つた 。 そ こで,DOTC初 後100mgを16日 投 与 開 始 後2日Kの 1 ク レブ シエ ラ菌 200mg,以 2 1 黄 ブ菌 2 間 投 与 した が,な 高 熱 が持 長 し,分 泌物 中 の 感 染 菌 は 消 失 せ ず,し か も, 起 因 菌 のCP感 1 ・6}・5 大腸菌 弓諦牛+ ?塑 検 査 の結 果,ク る。 そ こで,CP1日2、Ogを5日 起 P6P(2)76.4 治療 効 示 す よ うで あ る。 感 染 因 菌 別 に み たDoxycyclineの c p翻κ 印釧噸 果 を 求 め て み た と こ ろは,表9に 表9起 懇受往 'ス ト も なか つ た。 に つ い て,起 因 菌 別 にDOTCの GO了10 餓膿薗 後 創 感 染 を お こ した もの は1例 ll,290亨,6SO PSPの7f3 一弗 る 婚 ↑ や 菌検鰹 および 感 染 予 防 を 目的 と して 投 与 され た10症 例 の う ち,術 一 _一____- が 無 効 と判 定 され,有 効 率 なつた。 感 染 症33例 fl,530 G1奪 12、350 晃 ゴ 由 一噌釜や聾 学 ク尻7シニ, 一㌣砦学 ﹂一 { し一 門皇 γ凶h 9δ τC EK は81.8%と が 有効,6例 白血 惣 爾 能 腎畿亀 蓄儒フ 西 中27例 'c3E ク ヒフシ 重7 糟ヰ 脅 ↑ 一 一 G麟Oウ 緋瞬 0丁む τC F﹂ K 症33例 温37 饗%曇5卿4B 鮎 輪 tl ヨお 以 降 は1日1回 肺上葉切除術後膿胸 腐郷成 回100mgを 例13:52歳,男,左 目 左 胸 上 葉 の 巨 大 気 嚢腫 に 対 して,左 肺 上 葉 切 除 術 が施 日か 発 熱 と排 尿 障 害 が あ り,尿 申 か らはKM に 申 等 度 感 性 を示 し,他 の薬 剤 に は す べ て 耐 性 を 示 した 大 腸 菌 が 検 出 さ れ た。 そ こ でDOTC一 mg,以 後 毎 日20mgを5日 り解 熱 し,投 与 後5日 シ ロ ップ 初 日40 間 投 与 した と こ ろ,翌 日よ 目の 尿 中 か らは 大 腸 菌 が 検 出 され な くな つ た。 症 例22:7カ 肺 上 葉 切 除術 後 膿胸 ス タサ イ ク リ ン1日350 併 用 投 与 したが,術 後4日 月女 児,左 頚 部 化 膿 性 リンパ 節 炎 来 院 の10日 前 か ら,左 頸部 に 発 赤 ・腫 脹 が あ り,38。C 前 後 の発 熱 が あ つ た の で 近 医 を 受 診 し,CPお よ びEM 行 さ れ た。 術 後 感 染 を予 防 す る 目的 で,CER1日2.09 の投 与 を うけ て い た が,症 状 の 好 転 は み られ な か つ た 。 を8日 間 投 与 され た が,高 熱 が っ づ き,胸 腔 内排 液 管 か 来 院 時,左 頸 部 に有 痛 性 の発 赤 ・腫 脹 が あ り,ク ル ミ大 らの 分 泌 物 が しだ い に膿 性 と な つ て きた。 分 泌 物 の 細 菌 の硬 結 が 触 知 さ れ た 。 体 温 は39.2。Cで,白 血 球 数 は CHEMOTHERAPY 302 表11Doxycycline経 症例 番号 年 口投 与 時 の 副 作 用(空 腹 時 投 与 例) 投 令 性 初 MAR.1969 与 司 量 第2日 以降 (mg) 陣 副 量 作 用 一 1 17 ♂ 100 100×3(日) 400 な し 2 43 ♂ 100 100x3 400 な し 3 54 ♀ 100 100×5 600 な し 4 50 ♀ 100 100×5 600 胃部終 痛 と嘔気 5 47 ♀ 100x2 100×1 300 嘔 6 55 ♀ 100x2 100×1 300 嘔 気,腹 痛 7 30 ♀ 100×2 100×1 300 腹 痛 8 18 ♀ 200 100×1 300 な し 9 37 ♂ 200 100×6 800 な し 10 18 ♀ 200 100×1 300 不 痢,腹 痛 11 42 ♂ 200 100×1 300 腹 吐 24・100で あ つ た 。 全 身 麻 酔 下 で,切 た と こ ろ,PCに よ びSM,EM,KMに 術 後 はDOTC一 開,排 高 度 感 性,TC,CPに 膿 を行 な つ 中等 度感性 お 低 感 性 の 黄 ブ菌 が検 出 され た 。 シ ロ ップ 初 日35mg,以 7日 間 投 与 した と こ ろ,投 与 後2日 後 毎 日16mgを ップ 法 お よび 重 層 法 を も ちい て 測 定 した と こ ろ,こ れ ら 2つ の測 定 法 か らえ られ た値 は ほ ぼ 一 致 した。 2・ 健 康 成 人14例 にDOTC200mgを1回 目か ら平 熱 とな り, 値2・97mcg/ml(カ 日 目の菌 検 査 で は,黄 ブ 菌 が 検 出 され な か つ た 。 後 に お い て もな お0・07mcg/m1(カ /ml(重 副作 用 後 しだ い に 減 少 す るが,投 層 法)のDOTCが 24時 間 毎 に100mgず 与72時 聞 ップ法),O.05mcg 持 続iして い た。 3・DOTC200mgを1回 副 作 用 を検 討 す るた め, 間 目に ピー ク ップ 法)ま た は3.25mcg/ml(重 層 法)に 達 し,以 著 者 の1人 川 畑 は,DOTCの 経 口投 与 した の ち の 血 清 申濃度 は,投 与 後3∼4時 発 赤 な らび に 硬 結 は縮 小 し,排 膿 も減 少 した 。 投与 後7 DOTCの 痛 経 ロ投 与 した の ち,さ らIC つ2回 経 ロ 投 与 し て え ら れ る 大 阪 市 立 桃 山 市 民 病 院 外 科 外 来 を 訪 れ た 患 者11例 に DOTC血 DOTC初 空 の 結 果,各 回 投 与 後 の ピー ク値 が しだ い に上 昇 す る こ と が か ら,投 与 を累 ね るに つ れ て,DOTCは 日100∼200mg,以 後1日1回100mgを 腹 時 に 内撮 させ た(表11)。 DOTC内 服 後,嘔 気,嘔 その 結 果,11例 吐,腹 痛 お よ び下 痢 な ど の 一 連 の 消 化 管 症 状 を訴 え た 。 そ こで,以 DOTCを 57例 中2例 中6例 後 の症 例 に は 食 後 に 内服 させ,そ の 副 作 用 を 調 べ た と ころ , に 嘔気,1例 に 溢 乳 が み られ,1例 に発 汗 を 認 め た にす ぎ な か つ た 。 ま た,DOTCを 血 液像 をDOTC投 示 した もの は1例 与 前,後 も み られ な か つ た 。 む 1.DOTC内 mycoidesATCC9634株 の 肝,腎 機 能 お よ び に検 討 した が,異 常 所 見 を す び 服 後 の 血 清 中 濃 度 を,B.cereusvar。 を 検 定 用 菌 とす る薄 層 平 板 力 血 液 中 に蓄 積 され て い くの で は な い か と考 え られ た 。 4・DOTC200mgを1回 経 口投 与 した の ち24時 間 内 の 尿 中総 排 浬 量 は 平 均43.8mg(カ 47,5mg(重 法)お 投 与 され た18例 清 中濃 度 を カ ップ 法 を もち い て 測 定 した。 そ 層 法)で,そ よ び23、8%(重 ップ法)お の回 収 率 は21・9%(カ よび ップ 層 法)に 相 当 す る。 5・ 外 科 的 感 染 病 巣 内か ら分 離 さ れ た 黄 ブ菌38株,大 腸 菌37株,緑 膿 菌55株,変 菌27株 に 対 す るDOTCの 対 す るDOTCの 形 菌27株 お よ び ク レ ブ シ エ ラ 抗 菌 力 を検 討 した 。 黄 ブ菌 に 抗 菌 力 は,TCよ 他 の菌 株 に 対 す る抗 菌 力 は,TCの りす ぐれ て い るが, そ れ と大 差 を示 さな い。 6・ 昭 和42年11、 月 よ り昭 和43年4月 に 至 る期 間 の VOL. 17 NO. 2 CHEMOTHERAPY われ わ れ の 外 科 学 教 室 を訪 れ た外 科 的 感 染 症33例 DOTCを 投 与 して,そ 33例 中27例(81.8%)が に 検 討 した と こ ろ,異 常 所 見 を 示 した もの は1例 の 臨 床 効 果 を 検 討 した と ころ, 有効,4例 す ぐれ た 治療 効 果 を発 揮 し,16例 の み で無 で 有 効,1例 ご指 導,校 閲 を い た だ い た 白羽 教 授 に 深 謝 す る。 文 効 で あつ た。 7.手 1)白 術 後 の 感染 予 防 を 目的 と して,10例 にDOTC を投 与 した と ころ,術 後 に 感 染 を お こ した も の は1例 空 腹 時 に内 服 させ た11例 も 中6例 に,悪 心,嘔 吐,腹 痛 な どの 消 化 管 障 害 を認 め たが,食 服 させ た57例 中 に お い て は わ ず か2例 溢 乳 が み られ た に す ぎな い 。 ま た,DOTC投 肝,腎 機 能 お よ び血 液 像 を,DOTC投 REPORT ON 後に内 に 嘔 気,1例 与18例 羽 弥 右 衛 門,他:外 献 科 手術 とグ ラ ム陰性 桿菌 感 染 づ と くに外 科 領 域 に お け る薬剤 感性 に つ い て 。 綜 合 臨 床4:2289,1965 2)田 中 公 一 郎:外 科 領 域 に お け る抗 生 剤耐 性 ブ ドウ なかつた。 &DOTCを もな か つ た。 が無効 と 判 定 さ れ た 。 こ とに,ブ 菌 感 染症 に 対 して,DOTCが 中15例 303 に 3)中 球 菌 の近 次 動 態 。 阪 市 大 医 学 雑誌16:27,1967 沢 昭 三:Doxycyclineの 細 菌 学 的検 討(予 報)e. 4)三 台 糖 フ ァイザ ー 株 式 会 社 橋 進,桑 原 章 吾,山 地 幸 雄:Doxycyclineの 細 菌 学 的 検 討(予 報)。 台 糖 フ ァイ ザ ー株 式 会社 の 与前後 にわた り THE BASIC DOXYCYCLINE AND IN CLINICAL SURGICAL STUDIES ON CLINICS FUKUO KITANO, KATSUJI SAKAI & JUN-ICHI NAKAO Second Department of Surgery, School of Medicine, Osaka City University (Chief : Prof. YAEMONSHIRAHA) TOKUYUKI KAWABATA Momoyama Civil Hospital, Osaka City 1) Two-hundreds mg of DOTC was given orally to 14 healthy persons. The peak of blood concentration, 2.97 mcg/ml (cup method) or 3.25 mcg/ml (agar diffusion method), was observed at 3-4 hours after administration followed by gradual decrease. The concentration of 0.07 mcg/ml (diffusion_ method) still remained even 72 hours after administration. 2) The total amount of DOTC excreted in urine within 24 hours after a single oral administration of 200 mg was 43.8 mg (cup method) or 47.5 mg (diffusion method) in average, corresponding to 21.9iand 23.8%, respectively. 3) The antibacterial activity of DOTC was tested against 38 strains of Staph. aureus, 37 of E. coli, 55 of Ps. aeruginosa, 27 of Pr. vulgaris and 27 of Klebsiella. The result showed that the staphylococci were more sensitive to DOTC than to TC while others showed roughly equal sensitivity to both antibiotics. 4) Clinical studies of DOTC with 33 cases of surgical infections treated in our clinic during the period from Nov. 1967 to April 1968 revealed that it was effective in 27 cases (81.8 %) effect in 6. The effect of DOTC on staphylococcal infection was most pronounced. It in 15 out of 16 cases and without effect in only 1. 5) When DOTC was given before meal, 6 patients out of 11 complained of gastric such as nausea, vomiting, and gastric pain. When taken after meal, however, vomiting only 2 out of 57 pati ents and milk regurgitation in 1. None of 18 patients given DOTC abnormality in tests for renal and hepatic functions and on examination of blood smear. and without was effective disturbances, was seen in showed any
© Copyright 2024 ExpyDoc