Column ご参考資料 「投資のヒント」 2016年5月27日 ※以下、レッグ・メイソン・アセット・マネジメント提供のレポートをご紹介します。 ブラジルのテメル暫定大統領は財政健全化策を公表 ・テメル暫定政権発足から約半月が経過し、政権運営に進展。5月25日にはブラジル議会が財政目標の修正を承認。 ・財政目標の議会での早期承認は、政府機関の封鎖回避とテメル暫定政権の政策に対する議会の支持を示すもの。 ・テメル暫定大統領は5月24日にも、歳出抑制や国立開発銀行による債務返済を含む財政健全化策を公表。 ・暫定政権では企画相の離職などの逆風あるも、財政政策を巡る議会審議が政権運営の求心力を測る試金石に。 テメル暫定大統領の政権運営に進展 図1:テメル暫定大統領の就任後の政権運営 ブラジルのテメル暫定政権の発足から約半月が経過し、 財政目標の議会承認や新規の財政健全化策の公表など で政権運営に進展が見え始めています(図1)。 テメル暫定政権は5月20日に2016年の連邦政府の基 礎的財政収支を1,705億レアル(GDP比2.8%)の赤字と する修正財政目標を公表し、翌週の5月25日にブラジル 議会で承認されました(ルセフ政権の従来目標は967億レ アル(GDP比1.6%)の赤字)。 日付 出来事 5月12日 テメル暫定大統領の就任と閣僚人事公表 5月20日 2016年の修正財政目標の公表 5月23日 ロメロ・ジュカ企画・予算管理相が一時的に離職 5月24日 テメル暫定大統領が財政健全化策を公表 5月25日 ブラジル議会が2016年の修正財政目標を承認 財政目標承認は暫定政権への議会の支持を示す 今回、修正財政目標が早期に議会承認されたことには (出所)各種報道 図2:テメル暫定大統領が公表した財政健全化策 次の2つの意味があると考えられます。第一に、議会承認 が遅れれば政府機関が封鎖される可能性がありましたが、 項目 議会での承認手続きにより政府機関封鎖は回避されまし た。第二に、修正財政目標の承認は、テメル暫定政権に 政策の概要 国債費用を除いた歳出の伸び率を 必要 前年のインフレ率に制限(=実質的 (憲法改正) な歳出伸び率をゼロ%とする)。 対する議会の支持を示すものと捉えることができます。 ① テメル暫定大統領は財政健全化策を公表 国立開発 ブラジル国立開発銀行(BNDES)が ② 銀行による 国庫へ1,000億レアルの債務を返済。 債務返済 2016年の返済額は400億レアル。 テメル暫定大統領は5月24日にも、歳出抑制や国立開 歳出抑制 議会承認 - 発銀行(BNDES)による債務返済、ソブリン・ウェルス・ファ ンド(SWF)の国庫への還元、補助金引き上げの凍結など ③ SWFの国庫 約20億レアルのソブリン・ウェルス・ への還元 ファンド(SWF)を国庫へ還元。 ④ 公的年金の 運営改革 を含む財政健全化策を公表しました(図2)。 特に財政健全化策の中でも、国債費用を除いた歳出の 伸び率を前年のインフレ率に制限する(実質的な歳出伸 公的年金の理事任命に関し厳格な 基準を導入。公的年金の効率的か つ専門的な運営を図る。 必要 ⑤ 深海油田 深海油田(プレサル)の開発に係る 開発の ペトロブラス社への規制を緩和。 規制緩和 必要 ⑥ 補助金の 補助金の引き上げを行わない。 引き上げ 新規の補助金設定の際には、他の 凍結 プログラムでの補助金を削減。 - び率をゼロ%とする)歳出抑制策は、憲法改正を伴う財政 構造改革であることから、上下両院において5分の3の議 員の賛成が必要となります。 テメル暫定政権では、5月23日にロメロ・ジュカ企画・予 算管理相が汚職捜査への妨害疑惑から一時的に離職す るなどの逆風もあり、財政健全化政策を巡る今後の議会 審議は、テメル暫定政権の政策運営の求心力を測る試 金石となりそうです。 - (出所)ブラジル財務省 当資料はレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社の情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、 金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終 ページをご覧ください。 1/2 ご参考資料 【 ご留意事項 】 ● 当資料はレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社の情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが 投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではあり ません。 ● ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判 断ください。 ● 投資信託は値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替変動リスクを伴います。)に投資しますので基準価 額は変動します。したがって、投資元本や利回りが保証されるものではありません。ファンドの運用による損益 は全て投資者の皆様に帰属します。 ● 投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対象ではあり ません。また、証券会社以外でご購入いただいた場合は、投資者保護基金の保護の対象ではありません。 ● 当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが、その正確性、完全性を保証するもので はありません。また、今後予告なく変更される場合があります。 ● 当資料中の図表、数値、その他データについては、過去のデータに基づき作成したものであり、将来の成果を示 唆あるいは保証するものではありません。 ● 当資料で使用している各指数に関する著作権等の知的財産権、その他の一切の権利はそれぞれの指数の開 発元もしくは公表元に帰属します。 当資料は、レッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社の情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したもので あり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。 2/2
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