第二回演習問題

代数学演習 A 第一 第 2 回 (皆川・山川・鈴木
2014 年 4 月 15 日)
基本問題
問 2.1 次の命題の逆を述べ、その真偽を調べよ。
「n が 2 より大きい偶数であれば n は 2 つの素数の和で表せる。」
問 2.2 N における除法に関する商・余りの存在・一意性は次のように述べられる:
「m, n ∈ N, n > 0 ならば
(a) m = nq + r
(b) 0 ≤ r < n
を満たす q, r ∈ N が存在し、しかもそれは一意である。」
Q[x](有理数係数の多項式全体)における除法に関する商・余りの存在・一意性の主張
を述べ、証明せよ。
問 2.3 (1) 2 以上の自然数 m について m − 1 は mk − 1 を割り切ることを示せ。
(2) 自然数 n について 2n − 1 が素数であれば n は素数であることを示せ。
問 2.4 X を空でない集合とし、X の部分集合 A, B に対して A △ B := (A \ B)∪ (B \ A)
と定義する。これについて
A △ B = (A ∪ B) \ (A ∩ B)
が成立することを示せ。
発展問題
問 2.5 問 2.2 について Z[x](整数係数の多項式全体)ではどのようになるか調べよ。
問 2.6 X を空でない集合とする。X の部分集合 A, B, C に対して
(A △ B) △ C = A △ (B △ C)
が成立することを示せ。(記号 △ は問 2.4 と同じ意味)