位相空間論 B(担当:小森)7月23日:期末テスト X 問題1. (1) 距離空間 (X, d) の点 p の ε 近傍 U (p; ε) は開集合であることを示せ。 (2) 距離空間 (X, d) の部分集合 B について、B が閉集合であるための必 要十分条件は B = B であることを示せ。 問題2. 距離空間 (X, d) の部分集合 A について (1) A が有界ならば、X の任意の点 b に対してある η > 0 が存在して A ⊂ U (b; η) を満たすことを示せ。 (2) A が閉集合であるための必要十分条件は、A の点列 {an } が X の点 p に収束すれば p ∈ A となることを示せ。 問題3. (1) 2つの距離空間 (X, dX ) と (Y, dY ) の直積集合 X × Y 上の直積距離 d : (X × Y ) × (X × Y ) → R が距離関数の公理を満たすことを示せ。 (2) 2つの完備距離空間 (X, dX ) と (Y, dY ) の直積距離空間 (X × Y, d) も 完備であることを示せ。 問題4. (1) 距離空間 (X, d) の部分集合 A が点列コンパクトならば、A は有界閉 集合であることを示せ。 (2) Rn の有界閉集合 A は点列コンパクトであることを示せ。 (3) 一般に距離空間 (X, d) の有界閉集合 A は点列コンパクトではないこ とを、X と A の例を挙げて説明せよ。 1 2 位相空間論 B(担当:小森)7月23日:期末テスト 定義. (1) 距離空間 (X, d) の点 p の ε 近傍 U (p; ε) とは U (p; ε) = {x ∈ X | d(x, p) < ε} (2) 距離空間 (X, d) の部分集合 A が開集合であるとは、A の任意の点 p に対しある ε > 0 が存在して U (p; ε) ⊂ A となること。 (3) 距離空間 (X, d) の点 q と部分集合 B に対し、q が B の触点である とは、任意の ε > 0 に対し U (q; ε) ∩ B ̸= ∅ となること。 (4) 距離空間 (X, d) の部分集合 B の閉包 B とは B の触点全体。 (5) 距離空間 (X, d) の部分集合 B が閉集合であるとは、X における B の補集合 B c = X − B が開集合であること。 (6) A が有界であるとは、ある点 c ∈ X と δ > 0 が存在して A ⊂ U (c; δ) を満たすこと。 (7) 2つの距離空間 (X, dX ) と (Y, dY ) の直積集合 X × Y 上の直積距離 d : (X ×Y )×(X ×Y ) → R とは、X ×Y の任意の2点 (x1 , y1 ), (x2 , y2 ) に対し √ d((x1 , y1 ), (x2 , y2 )) = dX (x1 , x2 )2 + dY (y1 , y2 )2 (8) 距離空間 (X, d) が完備であるとは、X の任意のコーシー列は収束列 であること。 (9) 距離空間 (X, d) の部分集合 A が点列コンパクトであるとは、A の任 意の点列 {an } は A の点に収束する部分列 {aik } を持つこと。
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