剣道授業 - 健康教育課

【様式4】1ページ目
学校名
地域の武道指導者の協力を得て,教員
郡山市立二瀬中学校(福島県)1・2 年
全校児童生徒数
43名(男子15名
女子28名)
間の連携を図りながら,武道に関する 種目等 武道(剣道)
(本事例に係る問合せ先)
指導の充実を図った実践例
1
電話番号
024(975)2268
学校メールアドレス
[email protected]
研究のねらい
(1)学習指導要領の改訂に伴い武道が必修となったため、専門的な技能を有する地域スポーツ人材を
武道の授業に招聘し、保健体育科の教員と連携のもと授業の充実を図る。
(2)武道の指導経験が浅い教員が、豊富な指導経験を有する外部スポーツ人材と連携して、授業を進
めることで、武道の指導力を高める。
2
研究の取組体制
(1)武道等指導推進委員会を設置し、人材リストに基づき外部スポーツ人材を派遣するとともに、学
校と連携した授業の在り方について事業成果の検証等を行う。
(2)外部スポーツ人材と学校関係者との連絡協議会を設置し、派遣開始前に生徒の実態及び授業構想
について、情報交換をするとともに、授業の実施前後で体育担当者と打合せを行うなど、授業の充
実と安全確保に努める。
3
研究の概要
(1)地域の指導者の協力を得た学習指導の推進
①
指導者の人選は、郡山市教育委員会の全面的協力を得て、福島県剣道連盟郡山支部副支部長教
士七段、角田幸一先生のご指導をいただいた。
②
体育科教員と教頭がT・Tで、準備運動や健康管理面での指導、および、防具・竹刀等の整備
をした上で、地域の指導者から、より専門的な部分について指導をいただいた。
(2)具体的な取組内容・方法、取組を進める上での工夫点など
①
剣道の「武道」部分を強調しすぎることなく、スポーツとしての楽しめる部分を生かした指導
を心がけた。
②
地域の指導者の助言をもとに単元構成を工夫した。
(3)生徒の安全を確保するために配慮・工夫した点など
①
地域の指導者の助言をもとに、武道特有の安全管理(体育館の床や壁面の状態に関すること、
竹刀および防具の保守・点検など)を行った。
②
安全面を考慮し、技能の習熟度に応じた学習内容の工夫についての助言をいただいた。
○事業成果と今後の課題
1
武道の学習に対する意欲が向上し、「継続して取り組みたい」という生徒が多く見られた。
2
専門的な技能を有する地域スポーツ指導者と、保健体育科の教員の連携のもと、専門的な技能の指
導のみならず、スポーツとしての武道の指導の在り方について、多くのことを学ぶことができた。
3
外部スポーツ人材と連携して、体育教員・教頭のT・Tで、授業を進めることで、武道の指導経験
が浅い教員でも充実した授業を実践することができた。
【様式4】2ページ目
○ 研究内容
【返し技への挑戦】
【チームティーチングでの指導】
受けから攻撃に移る専門的な助言と指導
外部スポーツ人材・体育科教師・教頭のT・T
授業風景の写真②
【安全への配慮】
【楽しみながら竹刀を操る】
安全確保のため竹刀の構造や点検の方法を学習
ボールを使った打ち込み
工夫した教材や学習資料の写真等
安全確保のために配慮している場面の写真等
【生徒の意識調査(アンケート)結果から】
外部指導者による指導を受けたことに対する肯定的意見が圧倒的多数
※指導・支援に効果的だった用具や資料など,内容に対応させ,
※安全に配慮している場面など,内容に対応させ,視覚的
○「武道の伝統的な行動の仕方や基本動作が身に付いたと思いますか」に対して「思う」と答えた回答・・74%
○「外部指導者の指導力は優れていると思いますか」に対して「思う」と答えた回答・・・・・・・・・・85%
視覚的に補うものを掲載してください。
に補うものを掲載してください。
○「外部指導者の言葉づかい・態度は指導者として適切だと思いますか」に対して「思う」と答えた回答・85%
○「担当と外部指導者が連携し,授業は活性化されたと思いますか」に対して「思う」と答えた回答・・・67%
以上のように,外部指導者による指導を受けたことに対する肯定的意見が多数をしめた。
【生徒の意識および技能,体育科教員の指導力の向上】
生徒の感想~「初めて剣道をやったときよりも技術が上がった」~
○ 剣道をやってみて、剣道は日本の伝統的なスポーツだと、改めて思いました。代表で試合もやらせてもらい、
すごく楽しく覚えていくことができました。剣道を教えてくれた講師の先生も優しく丁寧に教えてくれたので、
一つ一つの事を理解できて、剣道が楽しくなりました。
○ 今回、初めて剣道をやってみて、剣道は難しいものだと思っていましたが、やってみると、とても集中して授
業に取り組み、上達することができました。勉強になることがあったり、剣道のことを知ることができたりと、
剣道の授業を受けることができてよかったです。
○ 今回の剣道の授業を受けて、ルールや動きなど、いろいろと難しそうだと思っていた剣道を詳しく知ることが
できました。また来年、さらに上のレベルに行けるように頑張りたいです。
○ 先生は、一人一人に対して、目を見て丁寧に指導してくださり、わかりやすかったです。
「技能より気持ち」と
教えていただいたので、これから剣道以外のことにも、このことを活かしていきたいです。
○ 去年に引き続き剣道を習い、さらに技術が高まったと思います。礼儀なども習ったので、これからも使いたい
と思います。
◎ 前述のような生徒の武道(剣道)学習に対する興味・関心の高まり、技能の向上は、外部指導者の力量による
ところが大きい。また、指導を間近で見ることのできた体育科教員の指導力も、間違いなく向上している。