鉄血世界に00の技術を突っ込んでみようと思う。 ID:111555

鉄血世界に00の技術を
突っ込んでみようと思
う。
腐敗した生命の木
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︻あらすじ︼
男は、何を語るのか。
目 次 捨てる神あれば拾う神あり │││
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捨てる神あれば拾う神あり
目がさめるともの寂しげな、まるで留置所みたいな見知らぬ空間に、俺は寝間着姿で
いた。生活に最低限のものしか置いておらず、自分の部屋のそれとも違う、もはやただ
の硬い板のような感触のベットの上に俺は寝そべっていた。窓の外をのぞいて見ると、
どこか薄暗く夜の街を見ているかのような雰囲気だった。しかし、人々が生き生きと生
活している街とも違う暗闇の深さに、宇宙のそれを連想した。
この部屋の外に出ようとしたが、鉄格子の扉には鍵がかけられていて、むやみにガシ
﹂
ガシしても開くようなものではなかったので、諦めてベットに寝っ転がることにした。
﹁ここは、どこなんだ・・・
﹁そっか・・・夢を見てるのか、俺は﹂
答えに、何かかけていたピースがハマるような感じがした。
に川岸に上がった記憶も、実際に猫を助けることができた記憶もない。塾講の末導いた
めに川に飛び込んだ﹄ところまでだったからだ。しかし、こうして行きているというの
のばかりだった。思い出せる一番新しい記憶は、せいぜい﹃溺れかけてる猫を助けるた
自分の中で記憶を思い起こしてみるが、ここにいる理由として全く辻褄が合わないも
?
1
そういう話はよくあることだという。俺の体は睡眠こそしているが脳が活動してい
る状態で、そこで思い浮かべていることに関連した夢を見るという。実際俺はアニメオ
タクで、ロボットものアニメをしょっちゅう見ていた。その世界観で宇宙の情景はよく
描かれていたので、そういう夢を見ているのだと結論付けた。
そうしてようやく少しの安堵感に浸ってると、寝間着のポケットに異物が入ってるよ
う な 感 触 を 覚 え た。ポ ケ ッ ト を 弄 っ て 取 り 出 し て 見 る と 一 枚 の 折 り た た ま れ た 厚 紙
だった。ただ触った感じはしっとりとしていて、不思議な紙だった。
紙を開くとなにやら日本語とも英語とも違う書体の字が半ば走り書きのように乱れ
た書き方で記されていた。だがこの見覚えのない字を、自分はどこか知っているような
気がした。
紙にはこう書かれている。﹃はじめまして、なにぶん急いでいたものでこのような形
で会話することになって申し訳ございません﹄と。その下に若干の余白があったので
﹄と、日本語で返事を書いて見ることにした。するとひとりでに文
?
﹂
?
素っ頓狂な声を発しているうちに続きの文字が記された。
﹁・・・は
﹃私は人命を司る神です﹄
字が薄れ、新しい文字が刻まれた。
﹃あなたは誰ですか
捨てる神あれば拾う神あり
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﹂
﹃今回、不慮の事故によるあなたの残りの余命分の命を消化するべく、誠に勝手ながら別
の世界へ転生させました﹄
﹁・・・ここって夢じゃないの
﹂
?
﹃はい、その通りです。本来命は等しく平等に扱われるべきなので本人にも世界線の選
﹁ここ鉄血の世界なの
ところだろう。その実、権力や金による世界の腐敗の温床として位置されている。
戦争終結後、平和維持の面目で設立された組織。例えるなら﹃武力を持つ警察﹄という
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズにおいて、厄災戦と呼ばれる人類史上最大の
ギャラルホルン、その単語に聞き覚えがあった。
﹃なにぶん急いでおりますので、もうすぐギャラルホルンの襲撃が始まります﹄
﹁・・・さらっというな、お前﹂
は我々でも耐えられるものではなかったので消してあります﹄
その旅団が襲撃にあい、あなたの新しい両親は殺害されました。その際のあなたの記憶
﹃転生した世界で、あなたは輸送業を営む旅団の夫婦の間に産まれました。しかし、先日
﹁奴隷・・・どういうことだよ﹂
どうやらこの紙は俺の声が聞こえているようだ。
神
﹃はい。今あなたは宇宙を航行する船舶、正しくは奴隷輸送船の船中の牢獄にいます﹄
?
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択権はなく、ランダムに選ばれた世界に転生するしかありませんが、ある種今回の不慮
の事故の処分によっては私も任を降ろされかねなかったのである種のパフォーマンス
としてあなたのご意向に添える形を取らせていただきました﹄
﹁ご意向もなにも、本人に確認を取らずに勝手をするのは前者と変わらない気がするん
だが。まぁ、結果オーライだけどな﹄
これでもし、全然興味もない世界に飛ばされたら憤慨即自殺して権利をもう一回行使
してやろうがと思ったが、そんなことになっても自殺とかってそどうなんだろと俺は思
いとどまっただろう。
﹃死因が他殺の場合は再度権利を与えられますが、自殺の場合は即リサイクル&リセッ
トされ、あなたとしての人生は終わりとなってしまいます﹄
が与えられます、願いの個数に制限はありませんが禁則事項がいくつかあります。1つ
﹃続きを話しますね。あなたには特典と呼ばれるあなたの望むものを我々が叶える権利
﹁随分身勝手な神様だな。無宗教でよかったわ、なんかの信者だったら多分発狂してる﹂
どちらかになってしまい、私がする手続きがまた増えてしまいますので﹄
い所特典の付与をしないと、最悪宇宙空間に放り出されるか鉛玉をその身に喰らうかの
﹃申し訳ございません、先ほど説明したと思いますがあまり時間がありませんので。早
﹁・・・あっそ。あと勝手に人の心読むのやめてくれないかな、気色が悪いんだけど﹂
捨てる神あれば拾う神あり
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目はこの世界の人物を特典で殺害すること。2つ目は無限の命またはそれに準ずるも
の。3つ目は転生のやり直しを希望すること。最後に神々の権利の貸与を希望するこ
とです。それ以外ならなんでも構いません﹂
時、突然船体が大きく傾き格子戸に顔面をぶつけた。
の襲撃に備え、ここを脱出しなければならなかった。出口の格子戸を蹴破ろうと試みた
終わったことをぐちぐち言っても仕方のないことなので、とりあえずギャラルホルン
﹁つくづく人を見下してる感あるよな・・・﹂
そうやって彼奴は手元の紙を燃やして消えていった。
悔いを残さず生きてくださいね﹄
すが適当にあなたが決めてください。せいぜい私の前にまた現れることのないように、
﹃わかりました、これであなたは晴れてこの世界の住人として登録されました。名前で
から俺が欲しいと思ったタイミングでよこせ。以上だ﹂
る技術の知識。3つ目はモビルスーツを開発するための資金、汚い金でもなんでもいい
﹁まず1つはモビルスーツの操縦技術と開発技術の知識。2つ目はGNドライヴに関す
しばらく塾考して、答えを出した。
至極まともだな﹂
﹁・・・ようするに、人の身を逸脱する願いとか世界に不都合な願いとかは無理って事か、
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﹁・・・痛ぇ﹂
この船を操縦しているやつに対して殺意が湧いたが、こんな挙動を取るということは
ギャラルホルンの襲撃がもうすぐというところだろう、急がなければあのクソ神の言っ
た通りになってしまう、それだけは避けたかった。
﹂
ころにいることなんで語られていなかったから、俺が知れるはずもないんだが。
スパイとだったいう。なぜその渦中の人物がここにいるかは知らない、原作でこんなと
者であるラディーチェ・リロトとともに、鉄華団を内部から瓦解するべく送り込まれた
ロッド艦隊司令のラスタル・エリオンの手先であり親友。ラスタルの指示により、内通
ガラン・モッサ。アーブラウの軍事顧問となった鉄華団に雇われた傭兵で、アリアン
た。錠がはずされる音が聞こえ、中に入ってきた男の面は割と見覚えのある男だった。
すると廊下の方からテクテクと足音が聞こえ、船の見張りかと思いベッドの下に隠れ
何回蹴ってもビクともせず、ただ俺の足に疲労と痛みが蓄積するばかり。
﹁開けよこのくそっ
!
と落下して音を鳴らしてしまった。
れるわけにはいかない。ひとまず様子を見てやり過ごそうとしたその時、何かがカラッ
どうやら彼は俺を探しているらしい、理由は知らんが転生したばかりで出鼻をくじか
﹁ここにもいたはずなんだが・・・﹂
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運命の船は、今動き出そうとしている。
﹂
が願望を叶えるために絶対に死んでやるものかという決意だけだった。
俺はこの世界で殺し殺され血みどろにまみれた人生を送るという半ば諦めの考えと、己
これから先、俺の身に何が起きるかは想像できない。ただ1つ言えることとしたら、
だらけでその顔色は不安で思いつめているような、そんな表情だった。
しばらくすると脱出用の船舶にたどり着き、俺はその中に入った。周囲の人間は子供
俺の言葉に怪訝そうな表情をするが、特に気がかりなわけでもなく船内を移動する。
﹁・・・なんとなく、そんな気はしてる﹂
﹁急げよ、もうじきこの船は沈む﹂
やって、そのあとに脱出のチャンスを見測ればいい。
ガラン・モッサは戦争のプロだ、抵抗してもどうせ捕まるのがオチ。なら素直に出て
!
﹁そこにいたか、俺は怖くないから出てこいよ﹂
どれ、引っ張り出してやろうか
悪いがこの先のお前の行いは知ってるから恐怖心マックスなんだよ
﹁出れないのか
?
﹁なら出てこい、お前達を死なせるわけにはいかん﹂
﹁・・・自分で出れる﹂
?
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