Title Author(s) Citation Issue Date URL 君主制の比較憲法学的研究( Abstract_要旨 ) 榎原, 猛 Kyoto University (京都大学) 1966-03-23 http://hdl.handle.net/2433/211748 Right Type Textversion Thesis or Dissertation none Kyoto University 【 16 コ た哲 ) 氏) 警 学 位 の 種 類 法 学 位 記 番 号 論 法 学位授与 の 日付 昭 和 41 年 3 月 23 日 学位授与の要件 学 位 規 則 第 5 条 第 2 項 該 当 学位論文題目 君 主制の比較 憲法 学 的研究 論 文 調 査 委員 教 授 大 石 義 雄 (主 果 士 博 学 博 第 12 号 査) 論 文 内 教 授 須 貝 備 一 容 の 要 教 授 杉 村 敏 正 旨 この論文 は, 第一編君主制度の概念 および第二 編君主制度 の種類 の二編か ら成 り, 第一編は, 第 1 葦正 統的意味における君主制度 および第 2 章広義の君主制度 の 2 章 か ら成 る。 第 1 葦の正統的意味における君主制度 とい うのは, 主権者が一人 である国家制度 のことであ り, 第 2 葦 の広義の君主制皮 とい うのは, 国家の憲法構造 の中に君主 なる特定 の機関を有す る国家制度の こ と で あ る。 君主が主権者 であると否 とを問わないのである。 この論文では, 君主制を広義 に解 し, 今 日およそ国 家構造 の中で, 王位 の存在を認 めて, これに何 らかの役割 りを果 た き しめてい る国を総称 してい る。 第二編は, 第 1 部 と第 2 部 に大別 され, 第 1 部 では, 正統的意味 における君主制を, 第 2 部では, 共和 国における君主制を取 り扱い, 各 々の種類 の君主制について, その憲法構造, 歴史 などを見 た後, それぞ れの種類に該 当す る君主国の制度を個別的に詳述 してい る。 個 々の君主制度 の説 明にあた っては, それぞれの歴史をほなれて は理解 し得 ない とい う見地 か ら, 多 く の場合, まず憲法史的背景 を叙述 し, 次 に当該国の君主制が何故 にその種類 の君主制に該当す るかを確認 し, あわせて, 当該国家構造 において君主が 占める法的位置を知 るために, その国の政治形体 を検討 して いる。 国王の権能 の章では, 国王大権を立法 ・ 司法 ・ 行政 の三作用 に関係せ しめて, これを分類 し, 憲法典 に よ って国王 に与え られている権能を記述す るに とどま らず, それが実際政治において どのよ う に 行 使 さ れ, 運用 されて いるかを, 多 くの資料を集 めて検討 している 。 そ して, 最後 に, その国の君主制の特徴を 概説 してい る。 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨 この論文 は, 現代 における世界各 国の君主制を比較憲法学的見地 か ら整理分類 し, 君主制に関す る客観 的な基礎的資料を提供す ることを目的 としてい る。 一定 の世界観 か\ ら, 君主制 に批評 を加え, そのあ り方 - 35 - について一定 の見解を表明 し, またその将来 を予見することは していない。 わが国において, 今 日まで, 君主制そのものを とり上げて, これを比較憲法学的立場か ら研究 した著書 としては, 佐藤功著 「君主制の研究」 があるだけである。 佐藤氏のこの著書 も, 君主制の比較憲法学的研 究である。 しか し, その とり扱われている対象 は, 近代諸憲法 に現われた君主制 として, 主 として イギ リ ス ・ フランス ・ ドイツ ・ ベルギ- および北欧 3 国の君主制にかぎられている。 しかるに, この論文では, 対象 として とり上 げた君主国は21 か国, 現存する君主制はほとんど網羅 して いる。 のみな らず, とり上げた君主国の個 々の説 明の詳細なことおよび体系的な分類整理は, この論文独 自の ものであ り, この分野における学問的価値 は極めて大である。 よ って, この論文は法学博士の学位論文 としての価値あるもの と認める。 / ー 36 -
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