「消 防 団 で育 まれる地 域 の絆 」 西粟倉村消防団 団員 向原大充 消 防 団 で育 まれる地 域 の絆 について、私 が感 じたことを、みなさんに 少 しでもお 伝 え 出 来 れば と思 いま す。 私 は 、 岡 山 県 の 県 北 に 位 置 し ま す 人 口 わ ず か 15 0 0 人 程 の 小 さ な 山 あ いの村 、英 田 郡 西 粟 倉 村 の影 石 地 区 ・別 府 地 区 ・引 谷 地 区 の3地 区 の団 員 よ り 形 成 さ れ る 西 粟 倉 村 消 防 団 ・第 三 部 に 所 属 していま す 。 西 粟 倉 村 の影 石 ・別 府 ・引 谷 地 区 といえば、皆 さんご存 知 の「道 の駅 あわくらんど」・・・リニューアルオープンした「あわくら旬 の里 」といった観 光 施 設 の外 、村 内 唯 一 のガソリンスタンドや村 役 場 がある西 粟 倉 の中 心 的 な地 区 であり、私 が生 まれ育 った地 区 に当 たります。そんな都 会 っ子 たちに よ り形 成 さ れ る 第 三 部 はとても 個 性 的 なメ ンバ ーとな っていま す。 私 は入 団 して四 年 目 になりますが、この短 期 間 で、三 度 、小 型 ポンプ 操 法 の 選 手 を 務 め ま した。 初 め は 、 「ま あ 一 年 目 だ し 、 と りあ え ず や っ と け 。」 、 二 年 目 は 、 「 去 年 や ったしちょうどええな。今 年 もやれば一 人 前 になれる。」、そして三 年 目 は 「去 年 二 番 員 だっけ、んじゃ今 度 は一 番 員 だな。」と気 付 けば三 年 連 続 選 手 を 務 め ま した。 毎 年 大 会 後 には「来 年 は3チーム出 すぞ。」「俺 出 るからお前 も出 ろ よ。」「俺 だったら番 員 賞 とれたなぁ。」といった具 合 に盛 り上 がるのです が、選 手 決 め の 際 に は、「ど うぞ ど うぞ 」 とダ チ ョウ 倶 楽 部 の よ うなや りと りを見 ることができ、「あれ?おっかしいな?」となるのですが、いざ練 習 が始 まると、やはり体 が疼 くのか、率 先 して指 導 して下 さいます。口 では 「早 く 帰 ろう。」 と 言 いつ つ も熱 心 に ご 指 導 して 下 さ いま す。 私 の部 は若 年 層 は少 なく、私 が下 から3番 目 に若 いくらいに数 えら れ 、一 回 り 二 回 りも 年 上 の 方 と 一 緒 に 活 動 をしている 状 況 です。 私 は生 まれも育 ちも西 粟 倉 村 なのですが、大 学 生 の時 に岡 山 を出 て、25 歳 で U タ ーン して戻 って 参 りま し たので、 年 が 離 れ た 方 とはこれ ま で関 わる機 会 がありませんでした。そのため、小 さい村 ではありますが、 誰 がどこの人 か、どこの家 の何 さんなのか、知 らないことがたくさんあり ま した。 西 粟 倉 村 は人 口 が少 ないため、村 に住 んでいる20歳 から50歳 まで の男 性 のほ とんど が 消 防 団 に 所 属 してい る 状 況 で す。 なぜならば、その地 区 の安 全 は自 分 たちで守 らなければ他 に守 ってく れる 人 がいないか ら です。 全 国 的 にも同 様 ですが、村 全 体 が高 齢 化 し、住 民 の安 心 安 全 は過 半 数 を 占 め る 高 齢 者 以 外 の 少 数 の 住 民 自 身 が 守 ら なけれ ば なら ない 状 況 なのです。 半 ば 強 制 感 は 否 め ま せんが、それ でも、団 員 み んな 自 分 や 家 族 に 関 わ ることでもあるし、協 力 しあって生 きていくことが村 では普 通 のことであ るので、なんだかんだ言 いながら、地 域 に、住 民 に、村 に一 生 懸 命 尽 くし てくれ ていま す。 先 程 も申 し上 げたとおり、消 防 団 員 =村 のほとんどの男 性 であるため、 仕 事 だ け でなく 地 域 のお 祭 りや 行 事 、 子 育 て 等 、 村 を 盛 り 上 げ て、 動 か し ている人 たちがそのまま村 を守 っているのです。みんなが一 丸 となって 村 の すべ てを動 か し ている のです。 そんなメンバーの中 に自 分 が含 まれていて、そして、自 分 も同 様 に貢 献 していか なけれ ば ならないということ をひ しひ しと感 じな がら活 動 に 勤 しんでいま す。 人 口 の 少 ない 村 と 申 しま したが、 実 は ここ数 年 I タ ーンや 移 住 者 が 増 加 し、その方 々の力 も加 わり、どんどん活 気 づいている村 でもあります。 嬉 しいことに、移 住 者 の消 防 団 への参 加 もあり、一 村 民 としての意 識 の 高 さ に 驚 か さ れ ま す。 現 在 に 至 る ま で、 西 粟 倉 村 では 女 性 消 防 団 員 の 加 入 は あり ま せん。女 性 が 参 加 し て も 安 全 であ る よ う 日 頃 か ら 安 心 安 全 を 守 り 、 加 入 し た 女 性 から「消 防 団 って楽 だね」と言 われるような、何 事 もない村 にしていける よ う日 々 邁 進 してい き たいと思 いま す。 様 々なメディアで取 り上 げられつつある西 粟 倉 村 ですが、消 防 団 とし て、一 村 民 としての活 動 が注 目 を浴 びられるよう努 力 していきたいと思 いま す。
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