株式会社 DZHフィナンシャルリサーチ 東京都中央区明石町 8-1 聖路加タワー32 階 March 6, 2015 週間展望・回顧(ポンド、加ドル) ■加ドル円の推移 190.00 187.50 185.00 182.50 180.00 177.50 2014/12/8 2014/12/12 2014/12/18 2014/12/24 2014/12/30 2015/1/5 2015/1/9 2015/1/15 2015/1/21 2015/1/27 2015/2/2 2015/2/6 2015/2/12 2015/2/18 2015/2/24 2015/3/2 175.00 来週の展望(予想レンジ ポンド円 180.00-187.00円 108.00 106.00 104.00 102.00 100.00 98.00 96.00 94.00 92.00 90.00 2014/12/8 2014/12/12 2014/12/18 2014/12/24 2014/12/30 2015/1/5 2015/1/9 2015/1/15 2015/1/21 2015/1/27 2015/2/2 2015/2/6 2015/2/12 2015/2/18 2015/2/24 2015/3/2 2015/3/6 ■ポンド円の推移 5日線 21日線 90日線 200日線 イエロー オレンジ スカイブルー グレー 転換線 基準線 先行1 先行2 遅行 ブルー グリーン レッド ピンク ブラウン 加ドル円 93.50-98.50円) ポンドは方向感に乏しい展開が続くか。対ドルでは1月下旬の 1.49 ドル半ばを安値水準に下げ渋っているが、 戻りの鈍い動きが続いている。対円では円安基調の継続を背景に高値圏で推移しているものの、昨年 12 月に記録 した 189 円後半を高値に伸び悩んでいる。3 月の米連邦公開市場委員会(FOMC)が近づくにつれ、米国の金融 政策に注目が集まっており、足元ではドル相場に左右される相場展開が続くだろう。今週の 2 月 PMI では、製造 業が昨年 7 月以来の高い水準を記録し、建設業も市場予想を上回った。サービス業は 2013 年 10 月以降緩やかに 低下傾向を辿っているものの、依然として高い水準を維持している。来週は 1 月の鉱工業生産、同製造業生産な どの発表が予定されている。 2 月のインフレ報告でインフレ見通しは長期では上方修正されたものの、短期では大きく下方修正された。物価 下落リスクが鮮明になった場合は、資産購入拡大やゼロへ向けた追加利下げもあり得ると述べられた。デフレリ スクはイングランド中銀(BOE)だけではなく、世界の中央銀行を苦しめている。ただ、賃金が緩やかに伸びて いることや最近の良好な経済指標を考えると、BOE の次の一手は利上げの可能性が高い。世界的な金融緩和策を 背景に低金利がもたらす経済支援効果もこれまでと比べて薄れている。とは言え、足元では早期利上げへの見方 を盛り上げる材料は乏しく、ポンドは反発基調を強められない展開が続くだろう。追加緩和を背景に軟調な動き が続いているユーロの動きも、同じく欧州通貨であるポンドの上値を圧迫する一因となっている。 加ドルは戻りを試す動きが見込めるか。今週のカナダ中銀(BOC)の金融政策会合では政策金利を 0.75%に据 え置くことが決定された。1 月に実施された利下げの効果が現れているとの見方が示され、声明では「インフレを めぐるリスクはより均衡化し、金融安定リスクも 1 月に想定された通りの動向となっている」とした。また、現 在の刺激策の程度は適切であると評価した。この決定を受けて追加利下げへの思惑は後退し、4 月の追加緩和への 市場の織り込み度は大幅に低下した。利下げは一回だけとなる可能性が高まっている。 今週発表された 10-12 月期国内総生産(GDP)は前期比年率で市場予想を上回る+2.4%となり、7-9 月期も+3.2% に上方修正された。来週は住宅指標と雇用統計の発表が予定されている。原油価格の動向は引き続き加ドルの上 値を圧迫する要因になるだろう。足元で原油価格は 50 ドル付近で反発基調が強まっておらず、加ドルの下振れリ スクは残されている。 今週の回顧 ポンドはやや軟調な動き。積極的に買い進める材料が乏しい中、軟調なユーロに連動した動きで、ポンドドル は1.52ドル前半、ポンド円は182円半ばまで下落した。BOCの金融政策据え置きを背景に加ドルは買い戻しが優勢 となるも、ドル高基調が続く中、上値は重い。ドル/加ドルは1.24加ドル近辺、加ドル円は96円後半で加ドル高 が一服した。週末に米雇用統計を控え、相場全体の値動きは限定的。(了) 本レポートはお客様への情報提供のみを目的として作成したもので、売買の勧誘を目的としたものではありません。実際に投資をなさる場合の最終ご判断は、お客様ご自身でご判断なさる ようお願い致します。本レポートを原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については一切補償には応じません。 Copyright DZH Financial Research, Inc.
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