株式会社 DZHフィナンシャルリサーチ 東京都中央区明石町 8-1 聖路加タワー32 階 January 30, 2015 週間展望・回顧(ポンド、加ドル) ■加ドル円の推移 190.00 187.50 185.00 182.50 180.00 177.50 175.00 2014/11/3 2014/11/7 2014/11/13 2014/11/19 2014/11/25 2014/12/1 2014/12/5 2014/12/11 2014/12/17 2014/12/23 2014/12/29 2015/1/2 2015/1/8 2015/1/14 2015/1/20 2015/1/26 172.50 来週の展望(予想レンジ ポンド円 174.50-181.50円 108.00 106.00 104.00 102.00 100.00 98.00 96.00 94.00 92.00 2014/11/3 2014/11/7 2014/11/13 2014/11/19 2014/11/25 2014/12/1 2014/12/5 2014/12/11 2014/12/17 2014/12/23 2014/12/29 2015/1/2 2015/1/8 2015/1/14 2015/1/20 2015/1/26 2015/1/30 ■ポンド円の推移 5日線 21日線 90日線 200日線 イエロー オレンジ スカイブルー グレー 転換線 基準線 先行1 先行2 遅行 ブルー グリーン レッド ピンク ブラウン 加ドル円 92.00-97.50円) 英利上げ時期をめぐる不透明感から、足元のポンドは対ドルでは引き続き安値圏での推移が見込まれる。対円 では、ドル円を下支えに底堅い動きが見込まれるが、不安定な関連市場や地政学リスクへの懸念を背景としたリ スク回避の円買いには警戒が必要だ。 原油安を背景に低インフレの長期化への懸念や、直近の経済活動の鈍化傾向から、英利上げ時期をめぐる不透 明感は一段と強まっている。2014 年通年の国内総生産(GDP)伸び率は+2.6%で、前年の+1.7%から大きく加速 した。7 年ぶりの高成長となり、世界経済の減速が懸念される中でも堅調さが維持された。一方で、10-12 月期 GDP は前期比で+0.5%にとどまり、1 年ぶりの低成長となった。消費は引き続き堅調だが、生産と建設活動の縮 小が響いた。来週は 1 月 PMI の発表が予定されているが、最近は上昇の勢いが緩んでいる。 市場では、英利上げの予想時期を今年の中旬から下旬に先送りする動きもある。賃金の伸びが低迷している限 り、年内には利上げされない可能性も高い。5 月に予定されている総選挙に伴う政治的な不確実性もリスク要因と なり得る。米以外の主要国が緩和姿勢を強めていることも、利上げを慎重にしている。ホールデン英金融政策委 員会(MPC)委員は、 「利上げは急いでいない。景気の回復は順調に定着しつつあり、これを台無しにするような ことは絶対に避けたい」と発言した。一方で、フォーブス MPC 委員は、堅調な米経済や原油安で英消費や投資が 刺激される可能性を指摘し、市場の予想よりも早期の利上げが必要になる可能性があるとの認識を示した。ポン ド高の影響を英経済がイングランド銀行(BOE)の想定よりも速いペースで吸収する可能性があるとの認識を示 した。来週の MPC では現行の金融政策の据え置きが見込まれ、ほぼ無風で通過するだろう。 加ドルは直近の大幅下落から短期的には買い戻しが入る可能性があるが、軟調地合いの継続が見込まれ、戻り 売り圧力は強いだろう。原油の一段の下落が見込まれる中、加ドルの大幅な反発は期待できない。21 日にカナダ 中銀(BOC)は利下げに踏み切り、インフレ率が今後マイナスに転じる可能性もある中、BOC は当面金融政策を 据え置くと予想される。ポロズ BOC 総裁は追加緩和への可能性に言及しており、「一段の利下げ」への警戒感も 加ドルの上値を圧迫しそうだ。ただ、主要国が緩和姿勢を強める中、米早期利上げ観測が後退し、対ドルで加ド ルの買い戻しが進む可能性は残る。来週は 1 月の雇用指標と 12 月貿易収支の発表が予定されている。 今週の回顧 ポンドは対ドル・対円で方向感が鈍く小幅な上下動。対ドルでの反発も小幅にとどまり、引き続き2013年7月以 来の安値圏で推移した。対円では前週同様に方向感に鈍い動きが続いた。原油価格の一段安を背景に、加ドルは 売りが継続。対ドルでは2009円4月以来の安値を更新し、対円でも昨年10月中旬以来の安値水準まで下落した。 (了) 本レポートはお客様への情報提供のみを目的として作成したもので、売買の勧誘を目的としたものではありません。実際に投資をなさる場合の最終ご判断は、お客様ご自身でご判断なさる ようお願い致します。本レポートを原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については一切補償には応じません。 Copyright DZH Financial Research, Inc.
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