ポンド円の推移 加ドル円の推移;pdf

株式会社 DZHフィナンシャルリサーチ
東京都中央区明石町 8-1 聖路加タワー32 階
March 27, 2015
週間展望・回顧(ポンド、加ドル)
■ポンド円の推移
■加ドル円の推移
190.00
104.00
187.50
102.00
100.00
185.00
98.00
182.50
96.00
180.00
来週の展望(予想レンジ ポンド円 175.00-182.00円
5日線
21日線
90日線
200日線
イエロー
オレンジ
スカイブルー
グレー
転換線
基準線
先行1
先行2
遅行
ブルー
グリーン
レッド
ピンク
ブラウン
加ドル円
2015/3/27
2015/3/23
2015/3/17
2015/3/5
2015/3/11
2015/2/27
2015/2/23
2015/2/17
2015/2/5
2015/2/11
2015/1/30
2015/1/26
2015/1/20
2015/1/8
2015/1/14
2014/12/29
2015/3/23
2015/3/17
2015/3/5
2015/3/11
2015/2/27
2015/2/23
2015/2/17
2015/2/5
2015/2/11
2015/1/30
2015/1/26
2015/1/20
2015/1/8
2015/1/14
2015/1/2
90.00
2014/12/29
92.00
175.00
2015/1/2
94.00
177.50
93.50-97.50円)
ポンドは買い上がる材料が乏しく、引き続き上値の重い動きが見込まれる。3 月に開催された米連邦公開市場委
員会(FOMC)はハト派寄りとの見方が強く、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長がドル高に言及したこと
から、足元では積極的にドルを買い進める動きが一服。とはいえ、米国と主要国との金融政策見通しの格差から
ドル高トレンドに変化はなく、ドル高への調整は限定的にとどまり、対ドルでは戻りの鈍い動きが続きそうだ。
週末の米雇用統計で短期的な方向感が出るか注目したい。来週の英経済指標では、3 月の PMI と 10-12 月期国内
総生産(GDP)の確報値の発表が予定されている。
2 月の消費者物価指数(CPI)は前年比で市場予想の+0.1%に対し横ばい。統計開始以来の最低を更新した。原
油安に加え、幅広い分野で価格下落の動きが見られ、物価全体の伸びが鈍っている。一方で、小売物価指数は+1.0%、
生産者物価指数は-1.8%と、やや市場予想を上回る結果となった。イングランド中銀(BOE)が今後数カ月は CPI
の伸び率がマイナスになる可能性があるとしていたことから、市場の反応は限られたが、ポンドの上値を圧迫す
る一因となろう。3 月の CPI は公共料金の値下げも要因に一段の下振れが見込まれている。
5 月の総選挙とギリシャ債務問題などを抱えているユーロ圏の動向も、ポンドの上値を圧迫する要因である。英
国では 3 月 30 日に議会が解散され、5 月 7 日に 650 議席を争って総選挙が行われる。今回の総選挙では、英国伝
統の 2 大政党制が終止符を打つ可能性が高く、政治の大きな転換点として歴史に刻まれそうだ。欧州のみならず
全世界に影響を与える可能性があるだけに注目度は高く、ポンド相場の波乱要因として警戒感が強まっている。
また、ギリシャ問題をめぐる不透明感は続いており、オズボーン英財務相はギリシャがユーロ圏を離脱するリス
クが高まっていると警告し、ギリシャの離脱は誰も望んでいないが、「備えておく必要」があると述べた。
加ドルは上値の重い動きか。今週に入って原油価格の下落は一段落しているが、下値模索への警戒感は根強い。
FOMC を受けてドル買いの勢いは後退したものの中長期的なドル高の方向感は変わらず、加ドルの戻りは限られ
るだろう。来週は 2 月の貿易収支や 1 月 GDP の発表が予定されている。1 月の貿易収支は過去 2 番目に大きな赤
字額となったことから、2 月もさえない結果となれば、加ドル売りが強まる可能性がある。経済指標の結果を受け
て上下するものの、基本的には原油価格の動向と米雇用統計を受けたドル相場に左右される展開が見込まれる。
今週の回顧
FOMC後にドル高が一服したこともあり、ポンドドルは下げ渋るも、予想を下回った英CPIが重しとなり、戻
りは鈍く1.49ドル後半で頭打ち。ポンド円も2月上旬以来の安値水準となる176円半ばまで下落した。原油価格の
反発も好感し、加ドルはやや買い戻しが優勢も値動きは限定的。ドル/加ドルは1.25加ドル大台、加ドル円は95
円台を中心に小幅上下にとどまった。(了)
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