株式会社 DZHフィナンシャルリサーチ 東京都中央区明石町 8-1 聖路加タワー32 階 April 10, 2015 週間展望・回顧(ポンド、加ドル) ■ポンド円の推移 ■加ドル円の推移 104.00 187.50 102.00 185.00 100.00 182.50 98.00 180.00 96.00 94.00 177.50 92.00 来週の展望(予想レンジ ポンド円 175.00-181.00円 5日線 21日線 90日線 200日線 イエロー オレンジ スカイブルー グレー 転換線 基準線 先行1 先行2 遅行 ブルー グリーン レッド ピンク ブラウン 加ドル円 2015/4/6 2015/4/10 2015/3/31 2015/3/25 2015/3/19 2015/3/9 2015/3/13 2015/3/3 2015/2/25 2015/2/19 2015/2/9 2015/2/13 2015/2/3 2015/1/28 2015/1/22 2015/1/16 2015/4/6 2015/3/31 2015/3/25 2015/3/19 2015/3/9 2015/3/13 2015/3/3 2015/2/25 2015/2/19 2015/2/9 2015/2/13 2015/2/3 2015/1/28 2015/1/22 2015/1/16 2015/1/12 2015/1/12 90.00 175.00 93.50-97.50円) ポンドは上値の重い動きが続きそうだ。5 月の総選挙が近づき、政治リスクへの警戒感が引き続きポンドの上値 を圧迫する要因として意識されそうだ。一方、ドルは年内利上げ観測を背景とした先高観に変化はないものの、 米連邦準備理事会(FRB)が 6 月に利上げするとの見方は後退し、足元でドルが一段高となるには材料が不足し ている。最近の米経済指標は弱い結果が目立っており、積極的なドル買いも進めにくい。対ドルでは、1.50 ドル 大台割れ水準、対円では 180 円を下回った水準を中心に伸び悩む展開が見込まれる。 来週は 3 月の消費者物価指数などインフレ関連指標と、雇用統計の発表が予定されている。共に注目の指標で あり、結果が発表されればポンドが上下することが見込まれる。しかし、市場のインフレ見通しが変化するとは 思えず、利上げ時期に対する見方への影響は限定的だろう。イングランド中銀(BOE)は原油安のためインフレ 率は向こう数カ月でマイナスに落ち込む可能性を指摘している。足元ではネガティブな結果に反応しやすく、結 果に注目したい。 今週発表された 3 月サービス業 PMI は市場予想を上回る 58.9 と、強い結果となった。英産業連盟(CBI)は英 経済成長率が 2015 年 1-3 月期に若干上向くとの見方を示した。5 月の総選挙を控え、景気回復に向けた民間企業 の自信を示す結果といえよう。1-3 月期国内総生産(GDP)速報値は総選挙の一週間前である 4 月 28 日に発表さ れる。世界的な原油安が英経済の追い風になる一方で、ギリシャ問題の企業への影響やポンド高による輸出への 下押し圧力が引き続き懸念される。BOE は経済環境が悪化すれば、大幅な経常赤字が市場心理を悪化させること への警戒感を示した。GDP 対比の 2014 年 7-9 月期経常赤字は約 6%と過去最高水準となった。 原油価格の反発は鈍く、引き続き加ドルの上値を圧迫する要因になりそうだ。今週前半の原油価格は反発した ものの、米エネルギー情報局(EIA)発表の原油在庫が市場予想を大幅に上回る増加となり、急落した。供給過剰 への懸念が再燃し、原油価格は低調な状態が続きそうだ。イベントとしては、今週末の雇用統計に続き、来週の カナダ銀行(BOC)政策金利発表および金融政策報告公表、3 月の消費者物価指数や 2 月小売売上高の発表が注 目される。金融政策は据え置きがみこまれるが、金融政策報告から BOC の緩和スタンスを見極めたい。今週発表 された 2 月の建設許可件数は前月比でプラス予想に反して-0.9%とさえない結果となった。 今週の回顧 注目イベントであった米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録をこなし、ドルは堅調地合いを維持し、ポンド・ 加ドルは対ドルで上値の重い動きとなった。ポンドドルは1.46ドル台に弱含み、ドル/加ドルは1.26加ドル台に 押し戻された。対円では直近のレンジ内にとどまり、ポンド円は177-178円台を中心に上下し、加ドル円は95円台 を中心に動意は限られた。(了) 本レポートはお客様への情報提供のみを目的として作成したもので、売買の勧誘を目的としたものではありません。実際に投資をなさる場合の最終ご判断は、お客様ご自身でご判断なさる ようお願い致します。本レポートを原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については一切補償には応じません。 Copyright DZH Financial Research, Inc.
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