株式会社 DZHフィナンシャルリサーチ 東京都中央区明石町 8-1 聖路加タワー32 階 February 13, 2015 週間展望・回顧(ポンド、加ドル) ■ポンド円の推移 ■加ドル円の推移 来週の展望(予想レンジ ポンド円 179.00-187.00円 5日線 21日線 90日線 200日線 イエロー オレンジ スカイブルー グレー 転換線 基準線 先行1 先行2 遅行 ブルー グリーン レッド ピンク ブラウン 加ドル円 2015/2/9 2015/2/13 2015/2/3 2015/1/28 2015/1/22 2015/1/16 2015/1/6 2015/1/12 2014/12/31 2014/12/25 2014/12/19 2015/2/9 2015/2/3 2015/1/28 2015/1/22 2015/1/16 2015/1/6 2015/1/12 2014/12/31 2014/12/25 2014/12/19 2014/12/9 2014/12/15 2014/12/3 2014/11/27 2014/11/21 2014/11/17 175.00 2014/12/9 177.50 2014/12/15 180.00 2014/12/3 182.50 2014/11/27 185.00 2014/11/21 187.50 2014/11/17 108.00 106.00 104.00 102.00 100.00 98.00 96.00 94.00 92.00 90.00 190.00 92.50-97.50円) ポンドは対ドルで伸び悩み、対円では底堅い動きが継続するか。今週の英四半期インフレ報告を受けてポンド は買いで反応したものの、一段と上昇基調を強めるには材料不足。同報告では、2 年以内にインフレ率を 2%に回 帰する政策を設定するとし、インフレ目標 2%に達する時期を前回の 3 年から 2 年に変更し、3 年後には 2.2%に なると予想した。経済成長率は今年を 2.9%に予想し、16 年と 17 年については 2.9%と 2.7%にそれぞれ上方修 正した。また、イングランド銀行(BOE)のカーニー総裁は「われわれの次の行動は恐らく利上げになるだろう」、 「BOE は必要に応じた刺激策を有している」と利上げに前向きな姿勢を示した一方で、インフレ下振れリスクが 顕在化した場合は、一段の利下げや資産購入の再開も可能だとした。インフレ報告は、今年後半や来年に後ずれ している利上げ時期への市場の思惑に変化を与えるには至らなかった。 1 月の消費者物価指数など物価指標と小売売上高に加え、雇用統計の発表が控えているほか、2 月開催分の金 融政策委員会(MPC)議事録の公表も予定されている。結果に一喜一憂する可能性があるが、賃金が回復しなけ れば早期利上げへの思惑は強まらない。キャメロン英首相は、経済が力強く成長する中、インフレ率は低水準で 推移しており、企業が賃上げを実施すべきだと指摘した。5 月上旬に総選挙を控え、政権維持を目指す保守党は景 気回復の実績を武器にしている。賃金の伸びは 3 カ月連続でインフレ率を上回っているものの、実質所得は依然 として金融危機前の水準を下回っている。 ギリシャ債務問題など外部要因にも引き続き警戒が必要。ギリシャ支援をめぐって、ユーロ圏は緊急財務相 会合を開いたが合意には至らず、16 日の会合に持ち越しされた。キャメロン英首相はギリシャのユーロ圏離脱の 可能性に備え、今週、財務省と BOE の当局者も出席した緊急会合を開いた。 加ドルは原油価格の動向を睨んだ相場展開が継続。今週の原油価格は反発が一服した。石油輸出国機構(OPEC) が今年の原油需要見通しを上方修正したことを背景に買いが先行したものの、足元での供給過剰は解消されてお らず、上値は重い。ドル/加ドルは 1 月 30 日の高値 1.28 加ドル前後が加ドルの下値をサポートできるか注目し たい。直近の加経済指標はまだら模様。6 日の 1 月雇用統計では、失業率が 6.6%と 2008 年 11 月以来の低水準を 維持し、就業者数は 3 万 5400 人増と前月のマイナスから大きく改善した。ただ、この改善はパートタイムの大幅 増によるもので、それほど強い内容とは言えず、先行きを見極めていく必要があるだろう。オリバー加財務相は 原油価格が急落しているものの、加経済は大半の国よりも好調で、経済の見通しについて悲観する必要は全くな いとの認識を示した。 今週の回顧 ポンドは英四半期インフレ報告を背景に買いが優勢。対ドルでは1月上旬以来の高値をつけるも値幅は限定的。 対円ではドル円の120円大台回復にも支えられ、堅調な動き。原油価格の反発が一服したこともなり、加ドルの買 い戻しも一巡し、対ドル・対円で前週の終値を挟んで上下し、方向感は鈍い。(了) 本レポートはお客様への情報提供のみを目的として作成したもので、売買の勧誘を目的としたものではありません。実際に投資をなさる場合の最終ご判断は、お客様ご自身でご判断なさる ようお願い致します。本レポートを原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については一切補償には応じません。 Copyright DZH Financial Research, Inc.
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