Column ご参考資料 「投資のヒント」 2015年1月15日 2015年の日本株式の注目ポイント ■ 2015年の日本株式の投資環境は引き続き良好 日経平均株価の推移 2014年12月30日の日経平均株価は17,450.77円とな り、年末の終値としてはITバブルに沸いた1999年 (18,934.34円)以来、15年ぶりの高値水準となりました。 年初の新聞紙面上では、国内企業経営者からも「2015 年には2万円台回復」との見通しが相次ぎました。 一方、1月5~9日の週の日経平均株価は、原油価格 の下落やギリシャ政局懸念等を背景とした欧米株式市 場の下落を受け、約3週間ぶりに17,000円を割り込むな ど、年初から波乱含みの展開となっております。 以下、2015年の日本株式について3つのポイントにま とめています。 (1997年1月末~2014年12月末、月次) (円) 25,000 2014年12月30日現在 17,450.77円 20,000 15,000 10,000 5,000 97 99 01 03 05 07 09 11 13 (年) (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 2015年の日本株式における注目ポイント 「積極的な金融緩和の継続」と「企業業績の拡大」による株価上昇期待 原油価格の下落はリスク要因でもあるが、景気や企業業績にプラス 日本銀行とGPIFによる日本株式の下支え 注目ポイント 「積極的な金融緩和の継続」と「企業業績の拡大」による株価上昇期待 2015年は景気回復基調の強まりを背景として米国で の利上げが意識される一方、日本銀行(以下「日銀」)は 2%の物価目標達成へ向けて金融緩和の継続・強化が 見込まれています。日米の金融政策の方向性の違いか ら引き続き円の先安観測が根強い模様です。 円安傾向の定着によって輸出企業の業績底上げが期 待されるほか、足もとでは電機・精密・造船などのセク ターが国内生産に回帰するなど、国内で設備投資を強 化する動きも見え始めています。 世界的にはロシア・ウクライナ情勢やギリシャの政局 混迷などの不透明要因が残存するものの、こうした地政 学リスクの影響も先進国の中では比較的に日本の景気 や企業業績には小さいと見られます。 積極的な金融緩和の継続、大幅な企業業績の伸びの 確度が高まりつつある日本株式市場は、海外投資家に とっても、引き続き魅力度は高いものと考えます。 東証株価指数(TOPIX)、主要企業の 経常利益額および米ドル/円の推移 (TOPIX:2000年1月末~2014年12月末、月次) (経常利益額(除く金融):2000年度~2016年度、年次) (ポイント) (兆円) 60 2,000 TOPIX(左軸) 予想値 1,500 45 1,000 30 500 15 経常利益額(除く金融)(右軸) 0 (%) 40 0 米ドル/円(前年同月比) 20 0 -20 -40 00/1 03/5 06/9 10/1 13/5 16/9 (年/月) ※主要企業の経常利益額はRussell/Nomura Large Cap(除く金融)経常利益額、 2014~2016年度は野村證券予想値 (出所)野村證券、Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジ メント作成 ※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧 誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。 1/3 ご参考資料 注目ポイント 原油価格の下落はリスク要因でもあるが、景気や企業業績にプラス シェール革命による米国産の原油増産と2014年11月 のOPEC(石油輸出国機構)総会での減産措置見送りを 受け、原油価格は昨年6月以降60%近く下落しています。 この原油価格の下落は、日本経済にはエネルギー価 格の低下を通じて2014年4月の消費増税に伴う家計負担 増や円安による輸入コストの上昇をある程度相殺するプ ラスの働きがあります。また、個人の実質的な可処分所 得の増加に伴う購買力の引き上げや企業の生産コスト の低下につながり、円安の「負の側面」を和らげる効果が 期待されます。 WTI原油先物価格の推移 (米ドル/バレル) 120 (2011年12月30日~2015年1月12日、日次) 110 100 90 80 70 2015年1月12日現在 46.07ドル/バレル 60 ただし、原油価格の下落は、資源国などの経済情勢の 悪化や通貨安を招くほか、エネルギー関連企業の株価 下落を通じて、世界的に株式市場が調整色を強める可 能性もあり、日本株式にとってリスクでもある点は念頭に 置く必要があります。 注目ポイント 50 40 11/12 12/12 13/12 14/12 (年/月) (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 日本銀行とGPIFによる日本株式の下支え 世界的に株価が調整局面となった場合に期待されるのが、国内の良好な株式需給です。約130兆円の公的年金 を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は2014年10月31日に基本ポートフォリオを変更すると発表 し、国内株式構成比を12%から25%に引き上げています。国内債券の割合を減らし、内外株式の割合を大幅に増 やしたことが注目されています。 また日銀は、同日に追加金融緩和を発表し、ETFの保有残高の増加ペースを年間1兆円から約3兆円と3倍に増加 するよう買い入れを行うとしています。これらから国内株式市場に少なく見ても数兆円規模の資金流入があると見ら れ、こうしたGPIFと日銀の買いが国内株式市場の下支え要因となることが期待されます。 GPIFの基本ポートフォリオの変更 0% 20% 40% 60% 日本銀行のETF残高の実績および見通し 80% (2012年末~2015年末、年次) 100% (兆円) 8 60% 【変更前】 12% 11% 12% 5% 年間約3兆円 ペースで増加 6.8 6 3.0 3.8 4 増加分 【変更後】 35% 25% 15% 25% 2 1.5 2.5 1.3 1.0 0 国内債券 国内株式 外国債券 外国株式 短期資産 (出所)GPIF公表資料を基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 2012年末 2013年末 2014年末 2015年末 (実績) (実績) (実績) (見通し) (出所)日本銀行の公表資料を基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 以 上 ※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧 誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。 2/3 ご参考資料 【 ご留意事項 】 ●当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したもので あり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。 ●ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断 ください。 ●投資信託は値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替変動リスクを伴います。)に投資しますので基準価 額は変動します。したがって、投資元本や利回りが保証されるものではありません。ファンドの運用による損益 は全て投資者の皆様に帰属します。 ●投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対象ではあり ません。また、証券会社以外でご購入いただいた場合は、投資者保護基金の保護の対象ではありません。 ●当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが、その正確性、完全性を保証するもので はありません。また、今後予告なく変更される場合があります。 ●当資料中の図表、数値、その他データについては、過去のデータに基づき作成したものであり、将来の成果を示 唆あるいは保証するものではありません。 ● 当資料で使用している各指数に関する著作権等の知的財産権、その他の一切の権利はそれぞれの指数の開 発元もしくは公表元に帰属します。 当資料は、三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引 の勧誘を目的としたものでもありません。 3/3
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