Column ご参考資料 「投資のヒント」 2015年3月25日 ※以下、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社(以下、GSAM)から提供を受けた情報を基に記載します。 MLP市場の動向と今後の見通し MLP市場の投資環境 WTI原油(スポット)とMLPの価格推移 年初来では、原油相場は一進一退の状況 (2013年12月31日~2015年3月18日、日次) (米ドル/バレル) (米ドル) 140 700 2014年後半には、グローバルの需給バランスの悪化懸 念やそれまで価格調整役を担ってきたOPEC(石油輸出国 機構)が減産措置を見送ったことなどを背景に原油価格は 急落し、MLP市場も大幅な調整局面を迎えました。2015年 年初来の原油価格およびMLP市場は、原油価格の変動率 が高まるなかで、一進一退の状況が続いています。 MLP市場のファンダメンタルズは引続き良好 原油価格の下落が米国シェール生産に影響を与えるとの 懸念、またそれに伴う将来のインフラ需要に対する不透明 感が、リスクシナリオとしてMLP市場の重石となっています が、MLPのファンダメンタルズは引き続き良好です。 600 100 500 80 400 WTI原油(右軸) 300 60 40 200 100 13/12 14/3 14/6 14/9 20 14/12 (年/月) ※ MLP価格:アレリアンMLPインデックス (出所)Bloombergデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 MLPの価格と累積配当金額の推移 300 MLPの2015年配当成長率予想 川中事業がMLPを牽引、割安感が増しているMLP市場 9.7% 9.2% 7.4% 250 2014年10-12月期には原油価格急落の影響を受け、 MLP市場は大きく調整しましたが、MLPの配当は今後 も増加が見込め、2015年の配当成長率は、+7%半ば となる見込みです。一部、資源価格下落の影響を受け やすい探査・生産(川上事業)関連銘柄の中には配当 引き下げを発表するMLPも見られましたが、川中事業 を営むMLPの増配がMLP全体を大きく牽引する形とな りました。 長期的に見ると、MLPの価格はこれまで概ね配当水 準に沿った形で上昇してきたことがわかります。昨年 後半以降、金融市場におけるMLPの評価(価格)が下 がった一方、配当成長率はプラスを示しているため、 結果としてMLPの価格には割安感が増していると考え られます。 MLPは長期契約のフィー収入に基づくビジネスモデル を有しており、加えてこれまで投資を行ったプロジェクト からのキャッシュフロー増加が寄与することから、原油 相場動向にかかわらず、少なくとも今後数年は7-8% 程度の配当成長が続くと予想しています。 配当利回りは引続き魅力的な水準 MLPの利回りをみても足もとでは6%と、これまでの水 準と比較して割安に推移しています。また、米国10年 債の利回りは2.0%となっており、その結果、両資産の 利回り差は4.0%と過去平均の3.0%と比較しても魅力 的な水準となっています。 120 MLP価格(左軸) 予想値 -30.4% 200 川上 川中 川下 MLP全体 150 MLP価格 100 MLP累積配当金額 50 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (年) ※MLPの価格および累積配当金額は2005年末を100として指数化 MLP価格:アレリアンMLPインデックス 期間2005年12月末~2015年2月末、月次 MLP累積配当金額 期間:2005年~2016年、年次(2015~2016年の配当成長率は 7.5%(GSAMによる予想レンジの中央値)として算出) MLPの2015年配当成長率予想は、Yorkvile MLPユニバースセクター別インデックスの各 構成銘柄の配当成長率の中央値(当資料作成日現在のBloomberg予想値) (出所)GSAM、Bloomberegのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 MLPおよび米国10年債の利回りとその格差の推移 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 -1 (%) (2006年1月末~2015年2月末、月次) MLP配当利回り 6.0% 利回り格差過去平均3.0% 米国10年債利回り ■ 06 07 08 利回り格差(MLP-米国10年債) 09 10 11 12 13 14 4.0% 2.0% 15 (年) ※MLP:アレリアンMLPインデックス、米国10年債:ジェネリック米国10年国債、利 回り格差過去平均は2006年1月末から2015年2月末までのMLPと米国10年 債の利回り差 (出所)Bloombergデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 ※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。 当資料はゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、 金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終 ページをご覧ください。 1/3 ご参考資料 MLP市場の今後の見通し 米国の原油の増産がMLP市場の追い風に 米国の原油生産量の推移 (2006年12月末~2016年12月末、月次) 米国の原油生産量は、今後も高水準を継続することが 見込まれており、主に川中事業に投資するMLPにとって は、追い風になることが期待されます。 (100万バレル/日) 10 米国の原油生産量は、今後も増加基調に 引き続き米国の原油生産量 は高水準を継続する見通し 9 原油価格の大幅な下落を受け、米国では川上(探査・ 生産)大手による設備投資額縮小などが発表されてい ますが、技術進化による生産効率向上、生産効率の高 い油井への集約などにより、生産量自体は2015年に は横ばい、その後2016年以降は再度増加基調に転じ ると予想されています。米国では、原油需要の増加に 加え輸入依存度を低下させ、米国産原油の消費の拡 大が増加することが見込まれます。 予想値 8 7 6 5 4 川中事業を営むMLPは、長期契約のフィー収入に基づ くビジネスモデルを有し、そのキャッシュフロー収入は 原油などコモディティ価格の変動ではなく生産量の影 響を受ける傾向にあります。したがって、原油価格の下 落にもかかわらず米国の原油生産量は高水準を継続 するというシナリオはMLP市場にとって追い風となり、 今後も配当成長が続くという見通しの背景の一つと なっています。 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (年) ※2015年3月13日以降はEIAによる予想値 (出所) EIA「Short-Term Energy Outlook 2015年3月」、Bloomberg のデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 原油市場の動向 ~需要増加を背景に過剰供給は年後半にかけて改善へ~ 世界の原油の需給動向を見てみると、2014年後 半以降、米国シェールオイルの増産、欧州・新興 国の需要鈍化、リビアの原油生産再開、そして OPECが価格調整役として姿勢を変化させたこと などを背景に、原油市場は現在、日量100万バレ ル弱の過剰供給となっており、原油在庫が増加を 続けています。 一方、EIA(米エネルギー情報局)では、世界の原 油需要は中国をはじめとした各地域の需要増加 により、過去同様に今後も日量100万バレル程度 のペースで毎年増加すると予想しています。 その結果、現在の供給超過状態は2015年第2四 半期をピークに改善し、年末にかけて均衡に向か うと見られています。また、足もとの原油需要は 日本、中国、米国を中心に予想を上回る拡大を 見せており、上記予想より早く需給バランスが改 善する可能性があります。従って、原油価格は 2015年第1-2四半期に底値を付ける可能性が高 いと見ています。 世界の原油需給の推移と将来予測 96 (2013年1月~2016年12月、月次) (100万バレル/日) (100万バレル/日) 4 予想値 94 3 92 2 供給 超過 90 1 88 0 86 ‐1 2015年第2四半期をピークに 供給過剰は改善へ 84 13/1 14/1 需給バランス(右軸) 15/1 16/1 生産量(左軸) 需要 ‐2 超過 (年/月) 需要(左軸) ※2015年3月以降EIA予想値 (出所) EIA「Short-Term Energy Outlook 2015年3月」のデータを基に 三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 ※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。 当資料はゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、 金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終 ページをご覧ください。 2/3 ご参考資料 【 ご留意事項 】 ●当資料はゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社の情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメ ントが投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類で はありません。 ●ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断 ください。 ●投資信託は値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替変動リスクを伴います。)に投資しますので基準価 額は変動します。したがって、投資元本や利回りが保証されるものではありません。ファンドの運用による損益 は全て投資者の皆様に帰属します。 ●投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対象ではあり ません。また、証券会社以外でご購入いただいた場合は、投資者保護基金の保護の対象ではありません。 ●当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが、その正確性、完全性を保証するもので はありません。また、今後予告なく変更される場合があります。 ●当資料中の図表、数値、その他データについては、過去のデータに基づき作成したものであり、将来の成果を示 唆あるいは保証するものではありません。 ● 当資料で使用している各指数に関する著作権等の知的財産権、その他の一切の権利はそれぞれの指数の開 発元もしくは公表元に帰属します。 当資料はゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、 金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。 3/3
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