L L+dL dφ r R A G (a) (b) dL

物理学講義 I 第 9 回宿題(2014.6.17)
[問] 回転する車輪の歳差運動の角速度𝜔! を次の手順で求めよう。
(1) 角運動量𝑳がごく短い時間の間に微小角𝑑𝜙だけ歳差運動した(図(a))。こ
のとき角運動量変化の大きさ𝑑𝐿を𝑑𝜙と𝐿で表せ。
(2) 外力(偶力)のモーメントを𝜏! とするとき、回転運動の法則と(1)で求め
た結果を用いて、𝑑𝜙を𝜏! 、𝐿、𝑑𝑡で表せ。また、歳差運動の角速度の定義、
𝜔! = 𝑑𝜙/𝑑𝑡から𝜔! を求めよ。
(3) 車輪の全質量を M、回転中心から車輪の重心までの距離を r とするとき
(図(b))、重力のモーメントの大きさはいくらになるか。
(4) 車輪を角速度𝜔! で自転する半径 R の円環とみなすと、その角運動量は
𝐿 = 𝑀𝜔! 𝑅2
となることが知られている(証明は次の講義で行う)。このことと、(2)、(3)
の結果を用いて歳差運動の角速度が𝜔! = 𝑔𝑟/(𝜔! 𝑅! )となることを示せ。
(a)
(b)
L+dL
d
dL
A
r
R
G
L
図:(a) 角運動量ベクトルの変化。(b) A が回転中心、G が車輪の重心。