米国ＭＬＰマーケット・ウィークリー当レポートでは、パイプライン等のエネルギー関連資産を保有・運営する米国のMLP（共同投資事業の一形態）に関する情報提供を行います。 ≪先週の米国MLP（マスター・リミテッド・パートナーシップ）市場概況≫ アレリアンMLP指数トータルリターン指数価格指数米国株（S&P500）予想配当利回りトータルリターン指数予想配当利回り 2014年12月16日米国REIT トータルリターン指数予想配当利回りヘンリーハブ天然ガス先物（ﾄﾞﾙ/ 百万 BTU） WTI 原油先物（ﾄﾞﾙ/ ﾊﾞﾚﾙ）米10年国債利回り 2013年12月31日 463.80 1,562.21 5.78% 3,315.59 1.90% 11,128.83 3.79% 3.03% 98.42 4.23 2014年12月5日 479.71 1,709.19 5.78% 3,794.68 1.92% 14,019.14 3.45% 2.31% 65.84 3.80 2014年12月12日 433.56 1,545.06 6.39% 3,663.10 1.99% 14,023.13 3.46% 2.08% 57.81 3.80 前週比 -9.6% -9.6% 0.61% -3.5% 0.07% 0.0% 0.01% -0.22% -12.2% -0.2% 年初来 -6.5% -1.1% 0.61% 10.5% 0.09% 26.0% -0.33% -0.95% -41.3% -10.3% 前年比 -0.8% 4.9% 0.27% 15.1% -0.01% 29.3% -0.41% -0.80% -40.7% -13.9% （2009年末=100）トータルリターン指数（配当込み） 260 8% 240 MLP 米国REIT 220 200 7% MLP 6% 5% 180 米国REIT 4% 160 3% 140 S&P500 120 2% S&P500 1% 100 80 10/1/1 MLP・S&P500・米国REITの配当利回りと長期金利 11/1/1 12/1/1 13/1/1 14/1/1 0% 10/1/1 米10年国債利回り 11/1/1 12/1/1 13/1/1 14/1/1 （出所）ブルームバーグ（注）データ期間：2010年1月1日～2014年12月12日、MLP＝Alerian MLP Index、米国REIT＝FTSE NAREIT All Equity REITs Index ≪アレリアンMLP指数構成銘柄（全50銘柄）の週間騰落率ランキング（12月8日～12月12日）≫ 上昇率上位5銘柄業種時価総額（ 1 0 0 万ドル）週間騰落率 (％）下落率上位5銘柄業種時価総額（ 1 0 0 万ドル）週間騰落率（％） 1 NuStar Energy LP 石油輸送 4,246 -0.3 Linn Energy LLC 探査・生産 3,986 -27.3 2 Western Gas Partners LP 集積・処理 8,675 -1.6 Legacy Reserves LP 探査・生産 840 -26.8 3 Phillips 66 Partners LP 石油輸送 4,509 -2.7 NGL Energy Partners LP プロパン 2,140 -26.4 4 Teekay LNG Partners LP 船舶輸送 3,117 -3.1 Vanguard Natural Resources LLC 探査・生産 1,279 -24.8 5 Magellan Midstream Partners LP 石油輸送 17,584 -4.3 BreitBurn Energy Partners LP 探査・生産 1,608 -21.1 （出所）ブルームバーグ（注）時価総額は2014年12月12時点。 ≪先週の米国MLP市場の動き≫ 先週のアレリアンMLP指数（トータルリターン）は前週末比-9.6％と3週連続での下落となりました。石油輸出国機構（OPEC）による2015年の需要見通し引き下げ等を背景に、原油相場の先安観が台頭する中で、石油・天然ガスの探査・生産事業を行う上流MLPセクターが大幅続落しました。また、年末に向けての税金対策売り（評価損の出ている株式を売却することにより納税額を少なくする税務対策）等の季節的な要因も相場の売り圧力につながったものとみられます。一方、MLP相場が大幅に下落する中においても、中流事業を営むMLPを設立する動きが見られます。先週は2件のIPO （新規公開）が公表されました。今後、MLP相場が落ち着きを取り戻し、MLP設立の動きが活発化することが期待されます。なお、原油相場の下落は米国経済にとってはプラスの影響を及ぼすと考えられます。米国では原油価格の下落を受けて、ガソリン価格の下落も顕著となっています。原油価格の下落は今後の米国の個人消費の追い風となると期待されます。 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社（以下「当社」）が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。米国ＭＬＰマーケット・ウィークリー ≪先週の米国MLP関連ニュース≫ 【12月8日、IPO申請】 Rice Midstream Partners LP（RMP、集積・処理）は、米証券取引委員会（SEC）に対して最大で約6億ドルの資金調達を目指すIPO計画を申請。RMP はペンシルバニア州南西部に天然ガスの集積・処理施設を有する。親会社はマーセラス・シェールで資源探査・生産を手掛けるRice Energy社。【12月8日、IPO計画】米大手石油ガス生産企業のEQT社は、米証券取引委員会（SEC）に対して、傘下のEQT Midstream Partners LP（EQM、天然ガス輸送、時価総額 50億ドル）のゼネラル・パートナー持ち分を有するMLPを上場すると発表。IPO申請は2015年1-3月期を予定している。 ≪MLP関連トピック≫ 原油価格下落が米国経済に与える影響原油価格下落は米家計に1,000億米ドルの恩恵軟調な原油市況を受けて米ガソリン価格が下落 12月11日の米原油先物市場では、WTI原油先物価格原油価格の下落は今後の米国の個人消費の追い風と（期近物）が2009年7月以来となる1バレル＝60米ドルをなると期待されます。当社の試算では、原油価格下落に割り込む水準へ下落しました。米国では原油価格の下落よるガソリン・燃料関連消費の負担軽減から、2015年にはを受けて、ガソリン価格の下落も顕著となっています。米家計は約1,000億米ドル（約11兆円*）相当の恩恵を享全米のレギュラー・ガソリンの平均小売価格は2014年6 受すると推定されます。これにより米国の名目GDPの約 0.6％相当の個人消費が喚起される可能性があります。月の1ガロン＝3.69米ドル（1リットル＝約107円*）から、 11月には1ガロン＝2.91米ドル（1リットル＝約85円*）へ下足元でも、2014年11月の米小売売上高が市場予想落しました。米エネルギー情報局（EIA）の最新予測によれ（前月比+0.4％）を上回る前月比+0.7％（前年比ではば、2015年も原油価格の低迷を背景に、全米ガソリン価 +5.1％）となるなど、米国の個人消費の回復が強まりつつ格は2015年平均で1ガロン＝2.59米ドル（1リットル＝約あります（図2）。安定した雇用者数の増加が消費環境を 75円*）まで低下すると予想されています（図1）。下支えしている上に、2015年に向けては原油価格の下落が個人消費の追加的な押し上げ要因となりそうです。（*）1米ドル＝110円換算。1ガロン＝3.785リットル図2：米国の小売売上高と雇用者数の推移図1：WTI原油価格と米国のガソリン小売価格（米ドル／ガロン） 4.5 2014年1-10月 98.40ドル WTI原油価格（右軸） 4.0 （米ドル／バレル） 120 EIA予測 2015年平均 62.75ドル 3.5 2014年1-10月 3.49ドル 3.0 全米ガソリン小売価格（左軸） 2.5 25.7％下落 2015年平均 2.59ドル 2.0 12 13 14 （前年比、％） 10 （万人） 60 小売売上高（左軸） 100 5 30 80 0 0 60 -5 40 -10 20 -15 15 （出所）米エネルギー情報局（EIA）、2012年1月～2014年11月（実績）、 2014年12月～15年12月（EIAによる予測）非農業部門雇用者数増減（前月差、右軸） -30 2014年11月 32.1万人増 -60 -90 07 08 09 10 11 12 13 14 15 （出所）米商務省、米労働省（期間）2007年1月～2014年11月 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社（以下「当社」）が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。