米国MLPマーケット・ウィークリー 当レポートでは、パイプライン等のエネルギー関連資産を保有・運営する米国のMLP(共同投資事業の一形態)に関する情報提供を行います。 ≪先週の米国MLP(マスター・リミテッド・パートナーシップ)市場概況≫ 米国株(S&P500) アレリアンMLP指数 価格指数 トータル リターン指数 予想配当 利回り トータル リターン指数 予想配当 利回り 2015年9月15日 米国REIT トータル リターン指数 予想配当 利回り 米10年国債 利回り WTI 原油先物 ( ドル/ バレル) ヘンリーハブ 天然ガス先物 ( ドル/ 百万 BTU) 2014年12月31日 459.40 1,637.25 6.01% 3,769.44 1.94% 14,247.97 3.59% 2.17% 53.27 2.89 2015年9月4日 350.71 1,310.00 7.38% 3,567.41 2.26% 12,980.39 4.15% 2.12% 46.05 2.66 2015年9月11日 335.71 1,254.12 7.71% 3,643.54 2.22% 13,265.30 4.07% 2.19% 44.63 2.69 前週比 -4.3% -4.3% 0.33% 2.1% -0.08% 0.06% -3.1% 1.4% -0.04% 2.2% 年初来 -26.9% -23.4% 1.70% -3.3% 0.28% -6.9% 0.48% 0.02% -16.2% -6.8% 前年比 -37.3% -33.4% 2.49% 0.2% 0.25% 0.3% 0.48% -0.36% -51.9% -29.6% (2012年末=100) トータルリターン指数(配当込み) 170 S&P500 160 8% 7% 150 6% 140 5% 130 4% 120 3% 110 MLP 米国REIT 100 90 13/1/1 13/7/1 14/1/1 14/7/1 15/1/1 15/7/1 MLP・S&P500・米国REITの配当利回りと長期金利 MLP 米国REIT 2% S&P500 米10年国債利回り 1% 0% 13/1/1 13/7/1 14/1/1 14/7/1 15/1/1 15/7/1 (出所)ブルームバーグ (注)データ期間:2013年1月1日~2015年9月11日、MLP=Alerian MLP Index、米国REIT=FTSE NAREIT All Equity REITs Index ≪アレリアンMLP指数構成銘柄(全50銘柄)の週間騰落率ランキング(9月7日~9月11日)≫ 上昇率上位5銘柄 業種 1 DCP Midstream Partners LP 集積・処理 時価総額 ( 1 0 0 万ドル) 週間騰落率 (%) 下落率上位5銘柄 3,308 5.2 Memorial Production Partners LP 業種 探査・生産 時価総額 ( 1 0 0 万ドル) 週間騰落率 (%) 480 -18.2 2 Teekay LNG Partners LP 船舶輸送 2,246 2.0 Hi-Crush Partners LP フラックサンド 515 -12.4 3 Teekay Offshore Partners LP 船舶輸送 1,564 0.9 Dominion Midstream Partners LP 液化天然ガス 2,154 -12.4 4 ONEOK Partners LP 天然ガス輸送 8,395 探査・生産 1,105 -12.1 5 Martin Midstream Partners LP 海上掘削 935 -10.5 (出所)ブルームバーグ 石油輸送 972 0.3 Linn Energy LLC -0.0 Seadrill Partners LLC (注)時価総額は2015年9月11日時点。 ≪先週の米国MLP市場の動き≫ 先週のアレリアンMLP指数(トータルリターン)は前週末比4.3%の下落となりました。先週は、ロシアが石油輸出国機構 (OPEC)との協調減産に応じない方針を示したことや、米エネルギー情報局(EIA)による原油価格見通しの下方修正などが 材料視され、原油価格も下落推移となりました。 先週もMLPに関連した材料が少ない中、米石油精製大手Phillips 66社と天然ガス・インフラ企業Spectra Energy社が 50%ずつの持分を持つDCP Midstreamへの経営支援策が公表されました。DCP Midstreamは子会社にMLPのDCP Midstream Partners LP(DPM)を有しており、DPMの中流エネルギー事業にとって親会社の経営基盤の安定化は追い風要 因となると考えられます。先週は多くのMLPの株価が軟調推移となる中、DPMの株価は前週末比5.2%の上昇となりました。 9月9日には米EIAは月次の「短期エネルギー見通し」を公表し、2016年に向けた原油価格見通しを小幅下方修正しまし た。また、米国の原油生産量についても、2016年8月に向けて緩やかな減産が続くとの見通しが示されました。 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」)が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したも のですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。 また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品 に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当 資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。 米国MLPマーケット・ウィークリー ≪先週の米国MLP関連ニュース≫ 【9月8日、経営支援】 米石油精製大手Phillips 66社と天然ガス・インフラ企業Spectra Energy社は50%ずつの持分を持 つDCP Midstreamに対して、15億ドルの現金と天然ガス液(NGL)パイプラインの権益を提供する経営支援策を公表。DCP Midstreamは子会社にMLPであるDCP Midstream Partners LP(DPM、集積・処理、時価総額33億ドル)を持つ。 15億ドルの現金 (親会社) 一般投資家 石油精製企業 Phillips 66社 50%持分 (合弁企業) DCP Midstream (親会社) 天然ガス・インフラ企業 Spectra Energy社 78.6% LP持分 50%持分 DCP Midstream Partners LP 21.4% LP/GP持分 (親会社) (子会社のMLP) 天然ガス液(NGL)パイプライン権益 (出所)MLP公表資料、各種報道、ブルームバーグ、ファクトセット (注)各MLPの時価総額は2015年9月11日時点。 ≪MLP関連トピック≫ 米エネルギー情報局の短期エネルギー見通し(2015年9月) 世界の石油市場は様々な不透明要因に直面 米エネルギー情報局(EIA)は9月9日、月次の「短期エ ネルギー見通し」を公表しました。 世界的な石油の供給過剰への懸念が根強い中、EIAで は2015年末のWTI原油価格の予想をバレル当たり46.00 ドルへ(従来は47.00ドル)、2016年末を同54.00ドルへ (従来は57.00ドル)それぞれ小幅下方修正しました。 EIAによれば、世界的な石油の供給過剰は2016年に向 図1:世界の石油需給と米国の原油生産量 (100万バレル/日量) 3.0 92 0.0 90 -1.0 88 -3.0 一方、2015年8月の米国の原油生産量は前月比14万 13年 14年 15年 16年 (百万バレル/日) EIA予想 9.0 米国の原油生産量 8.0 7.0 6.0 年9月以来の低水準となりました。EIAでは、米国の原油生 5.0 かな減産が続くとの見通しを示しています(図1下段)。 86 EIA予想 84 12年 10.0 バレル(日量)減の910万バレル(日量)へ減少し、2014 産量は2016年8月の863万バレル(日量)に向けて緩や 石油需給バランス (供給-消費、左軸) 11年 的な石油需要の回復力、③原油価格下落に対する非 EIAは米原油生産量の緩やかな減少を予想 94 1.0 ①経済制裁解除後のイランの原油生産動向や、②世界 が示されました。 96 世界の石油消費量 (右軸) 2.0 -2.0 の石油市場は様々な不透明要因に直面しているとの見方 98 世界の石油供給量(右軸) けて緩やかに縮小に向かうと予想されるものの(図1上段)、 OPEC(石油輸出国機構)加盟国の反応などの面で、世界 (100万バレル/日量) 4.0 4.0 11年 12年 13年 14年 15年 16年 (出所)米エネルギー情報局(EIA) (期間)2011年1月~2016年12月(2015年9月以降はEIA予想) ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」)が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したも のですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。 また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品 に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当 資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。
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