米国ＭＬＰマーケット・ウィークリー当レポートでは、パイプライン等のエネルギー関連資産を保有・運営する米国のMLP（共同投資事業の一形態）に関する情報提供を行います。 ≪先週の米国MLP（マスター・リミテッド・パートナーシップ）市場概況≫ アレリアンMLP指数価格指数トータルリターン指数米国株（S&P500）予想配当利回りトータルリターン指数予想配当利回り 2014年3月4日米国REIT トータルリターン指数米10年国債利回り予想配当利回り WTI 原油先物（ﾄﾞﾙ/ ﾊﾞﾚﾙ）ヘンリーハブ天然ガス先物（ﾄﾞﾙ/ 百万 BTU） 2013年12月31日 463.80 1,562.21 5.78% 3,315.59 1.91% 11,128.83 3.79% 3.03% 98.42 4.23 2014年2月21日 460.24 1,572.25 6.06% 3,304.36 2.09% 11,900.57 3.77% 2.73% 102.20 6.14 2014年2月28日 459.14 1,568.60 6.07% 3,347.38 2.08% 12,033.97 3.74% 2.65% 102.59 4.61 前週比 -0.2% -0.2% 0.01% 1.3% 0.4% -24.9% 年初来 -1.0% 0.4% 0.29% 前年比 6.4% 12.7% -0.10% （2009年末=100） -0.01% 1.1% -0.03% -0.08% 1.0% 0.17% 8.1% -0.05% -0.38% 4.2% 9.0% 25.4% -0.19% 6.0% 0.33% 0.77% 11.5% 32.2% トータルリターン指数（配当込み） 220 MLP 米国REIT 200 MLP・S&P500・米国REITの配当利回りと長期金利 MLP 7% 6% 180 5% 160 米国REIT 4% 140 3% S&P500 120 S&P500 2% 100 80 10/1/1 8% 1% 11/1/1 12/1/1 13/1/1 14/1/1 0% 10/1/1 米10年国債利回り 11/1/1 12/1/1 13/1/1 14/1/1 （出所）ブルームバーグ（注）データ期間：2010年1月1日～2014年2月28日、MLP＝Alerian MLP Index、米国REIT＝FTSE NAREIT All Equity REITs Index ≪アレリアンMLP指数構成銘柄（全50銘柄）の週間騰落率ランキング（2月24日～2月28日）≫ 業種上昇率上位5銘柄時価総額（ 1 0 0 万ドル）週間騰落率 (％）下落率上位5銘柄業種時価総額（ 1 0 0 万ドル）週間騰落率（％）石炭 3,185 5.3 MarkWest Energy Partners LP 集積・処理 10,931 -9.4 2 Genesis Energy LP 石油輸送 4,878 5.1 Calumet Specialty Products Partners LP 石油精製 1,766 -6.2 3 Teekay LNG Partners LP 船舶輸送 3,380 4.2 Kinder Morgan Energy Partners LP 石油輸送 33,461 -5.3 4 Tesoro Logistics LP 石油輸送 3,207 3.8 Boardwalk Pipeline Partners LP 天然ガス輸送 2,994 -5.2 21,119 3.3 BreitBurn Energy Partners LP 探査・生産 2,372 -5.2 1 Alliance Resource Partners LP 5 Energy Transfer Partners LP （出所）ブルームバーグ天然ガス輸送（注）時価総額は2014年2月28日時点。 ≪先週の米国MLP市場の動き≫ 先週のアレリアンMLP指数（トータルリターン）は、前週末比0.2％の下落となりました。2013年10-12月期の決算発表で、一部の大手MLPの業績が市場予想を下回ったこと等がMLP市場の上値を抑える要因となりました。一方、株式市場全体は堅調に推移し、S&P500指数は高値を更新しました。2月のMLP市場の月間騰落率は-0.2％となりました。月間ベースでは昨年8月以来、6ヵ月ぶりにマイナスの騰落率となり、これまでのMLP相場上昇に対する利益確定の動きがみられました。 1月中旬から始まった2013年10-12月期の決算では、MLP全般において、キャッシュ・フローの改善傾向が確認されました。また、積極的な事業拡張投資を行い、その案件が稼働したMLPにおいては、収益が好調な銘柄が多くみられました。なお、天然ガス価格は、寒波の影響等を受けて先々週は一時6ドル強の水準まで急騰していたものの、先週は4ドル台まで下落しました。また、エタンやプロパンといった天然ガス液（NGL）の価格も下落基調にあり、全般的に天然ガス関連市況は落ち着きを取り戻しつつあります。 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社（以下「当社」）が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。米国ＭＬＰマーケット・ウィークリー ≪先週の米国MLP関連ニュース≫ 【2月24日、決算】 ONEOK Partners LP（OKS、天然ガス輸送、時価総額123億ドル）の2013年10-12月期のEBITDA （金利・税金・償却前利益）は前年比+11.3％の3.50億ドルへ増加（市場予想は3.54億ドル）。投資案件の稼働に伴い、天然ガスの集積・処理事業、天然ガス液（NGL）事業の収益が拡大した。業績見通しについても、引き続き同部門の収益拡大が期待されることから、2014年通年のEBITDA見通しを15.65～16.65億ドル（2013年実績は12.58億ドル）としている。【2月26日、決算】 Crestwood Midstream Partners LP（CMLP、集積・処理、同42億ドル）の2013年10-12月期の調整後EBITDAは9,090万ドル（市場予想は9,160万ドル）となり、Inergy Midstream LPとの統合後の2013年7-9月期に比べ +6.6％の伸びとなった。厳冬によって操業が影響を受けたことから集積・処理事業の収益は悪化したものの、NGL事業の収益が改善した。CMLPは今後の収益成長を目的に、マーセラス・シェールにおける設備拡張を実施している。【2月26日、決算】 DCP Midstream Partners LP（DPM、集積・処理、同50億ドル）の2013年10-12月期の調整後 EBITDAは前年比+6.1％の1.04億ドルへ増加（市場予想は8,920万ドル）。イーグルフォード・シェールにおける事業拡大等が収益に寄与した。DPMは積極的な設備拡張を行っており、親会社のDCP Midstream社より、これまでで最大規模となる11.5億ドルの資産取得を行うと発表。また、DPMは1,250万株の公募増資を発表。借入金の返済や、資産取得及び設備投資に調達資金を充当する方針。【2月26日、決算】 MarkWest Energy Partners LP（MWE、集積・処理、同109億ドル）の2013年10-12月期の調整後 EBITDAは前年比+12.7％の1.56億ドルへ増加（市場予想は1.71億ドル）。マーセラス・シェール及びユティカ・シェールにおける処理施設の拡張によって、売上が大幅に伸びていることが収益拡大につながっている。MWEは今後も高水準の投資を計画しており、2014年通年では、18～23億ドルの成長に向けた投資を見込んでいる。なお、2013年10-12月期には1,000万株の増資により市場から6.6億ドルの資金調達を行っている。【2月27日、決算】 Western Gas Partners LP（WES、集積・処理、同76億ドル）の2013年10-12月期の調整後EBITDA は前年比+31.5％の1.29億ドルに増加（市場予想は1.25億ドル）。WESは2014年通年のEBITDA見通しを6.0～6.5億ドル（2013年実績は4.6億ドル）としている。2014年の配当についても、2013年に比べて15％の成長を見込んでいる。また、WESは事業拡張を目的に、大手独立系石油ガス開発会社のアナダルコ・ペトロリアム社から、パイプライン及び集積・処理施設の権益の一部買収することで合意した。今回の買収により長距離ガス・パイプライン事業へ参入を行う。買収金額の3.75億ドルは現金、借入資金、普通株発行によって支払われる。【2月27日、決算】 Crosstex Energy（XTEX、集積・処理、同28億ドル）の2013年10-12月期の調整後EBITDAは前年比+4.3％の5,390万ドルに増加。XTEXは、将来の成長を見据えて、従来の天然ガス事業からNGL事業への業務拡張・多様化を進めている。投資案件のNGLパイプライン、NGL処理施設で、一部が稼働を開始したことが当四半期の収益拡大に寄与した。（出所）MLP公表資料、各種報道、ブルームバーグ、ファクトセット（注）各MLPの時価総額は2014年2月28日時点。 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社（以下「当社」）が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。