米国ＭＬＰマーケット・ウィークリー当レポートでは、パイプライン等のエネルギー関連資産を保有・運営する米国のMLP（共同投資事業の一形態）に関する情報提供を行います。 ≪先週の米国MLP（マスター・リミテッド・パートナーシップ）市場概況≫ アレリアンMLP指数トータルリターン指数価格指数米国株（S&P500）予想配当利回りトータルリターン指数予想配当利回り 2015年6月16日米国REIT トータルリターン指数予想配当利回り米10年国債利回りヘンリーハブ天然ガス先物（ﾄﾞﾙ/ 百万 BTU） WTI 原油先物（ﾄﾞﾙ/ ﾊﾞﾚﾙ） 2014年12月31日 459.40 1,637.25 6.01% 3,769.44 1.95% 14,247.97 3.59% 2.17% 53.27 2.89 2015年6月5日 421.88 1,548.55 6.32% 3,865.83 2.06% 13,749.06 3.84% 2.41% 59.13 2.59 2015年6月12日 416.58 1,529.23 6.40% 3,870.56 2.06% 13,792.72 3.87% 2.39% 59.96 2.75 前週比 -1.3% -1.2% 0.08% 0.1% 0.00% 0.3% 0.03% -0.02% 1.4% 6.2% 年初来 -9.3% -6.6% 0.39% 2.7% 0.11% -3.2% 0.28% 0.22% 12.6% -4.8% 前年比 -16.8% -11.8% 0.82% 10.7% 0.03% 8.6% 0.21% -0.20% -43.7% -42.3% （2012年末=100）トータルリターン指数（配当込み） 170 8% 160 7% 150 6% S&P500 140 MLP・S&P500・米国REITの配当利回りと長期金利 MLP 5% 130 米国REIT 4% 120 3% MLP 110 2% 米国REIT 100 90 13/1/1 13/7/1 14/1/1 14/7/1 S&P500 1% 0% 13/1/1 15/1/1 米10年国債利回り 13/7/1 14/1/1 14/7/1 15/1/1 （出所）ブルームバーグ（注）データ期間：2013年1月1日～2015年6月12日、MLP＝Alerian MLP Index、米国REIT＝FTSE NAREIT All Equity REITs Index ≪アレリアンMLP指数構成銘柄（全50銘柄）の週間騰落率ランキング（6月8日～6月12日）≫ 上昇率上位5銘柄業種時価総額（ 1 0 0 万ドル）週間騰落率 (％）下落率上位5銘柄集積・処理 2,191 5.9 Legacy Reserves LP Hi-Crush Partners LP フラックサンド 1,257 5.9 Alliance Resource Partners LP Ferrellgas Partners LP プロパン 2,061 5.2 DCP Midstream Partners LP 石油輸送 1,760 天然ガス輸送 3,003 1 Summit Midstream Partners LP 2 3 4 Rose Rock Midstream LP 5 Tallgrass Energy Partners LP （出所）ブルームバーグ業種時価総額（ 1 0 0 万ドル）探査・生産週間騰落率（％） 603 -11.1 石炭 1,962 -10.1 集積・処理 3,936 -7.9 4.0 Calumet Specialty Products Partners LP 石油精製 1,867 -6.6 3.7 Targa Resources Partners LP 集積・処理 7,067 -4.7 （注）時価総額は2015年6月12日時点。 ≪先週の米国MLP市場の動き≫ 先週のアレリアンMLP指数（トータルリターン）は前週末比-1.2％と4週連続での下落となりました。先週は原油や天然ガスの先物市況が小幅上昇となったものの、MLPに関する材料が乏しい中、MLP市場の軟調地合いが続きました。米エネルギー情報局（EIA）は月例報告書の中で、2014年から2016年の米国の原油生産量の実績と予想を上方修正しました。EIAでは生産量引き上げの理由として、①原油生産会社が未完成の油井での作業を進めたこと、②新規油井での生産効率が改善したこと、を挙げました。もっとも、EIAでは2015年6月から2016年初にかけて米国の原油生産量は減少局面を迎えるとの予想を示しています。このほか、先週は米大手エネルギー企業Hess社が米投資会社との間でノースダコタ州バッケンの中流資産（天然ガス処理施設やパイプラインなど）を基にした合弁会社を設立し、MLPの新規上場を行う計画を明らかにしました。 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社（以下「当社」）が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。米国ＭＬＰマーケット・ウィークリー ≪先週の米国MLP関連ニュース≫ 【6月10日、パイプライン事故関連】 Plains All American Pipeline LP（PAA、石油輸送、時価総額179億ドル）は、5月19 日に発生したカリフォルニア州での石油パイプライン流出事故に係る費用が、6月9日時点で合計6,500万ドル（一日当たり約300万ドル）となったことを明らかにした。また、原油が流出した海岸線のおよそ75～80％は浄化目標に達したと公表。【6月11日、資産売却、MLP設立計画】米大手エネルギー企業Hess社はノースダコタ州バッケンの中流資産の権益50％を投資会社のGlobal Infrastructure Partnersへ売却することで合意。売却額は26.75億米ドル。バッケンの中流資産には、天然ガス処理プラントや鉄道輸送ターミナル、原油・天然ガス集積パイプラインなどが含まれる。Hess社とGlobal Infrastructure Partnersは当該資産を保有・運営する合弁会社Hess Infrastructure Partnersを設立。2015年第3四半期の取引完了後には、合弁会社はMLP（Hess Midstream Partners LP）の新規上場（IPO）を計画。【6月11日、IPO申請】 Royal Resources Partners LPは、米証券取引委員会（SEC）に最大1億ドルの資金調達を目指す IPO計画を提出。同社はテキサス州イーグル・フォードで石油・天然ガスの採掘権を保有。【6月12日、指数銘柄入替】アレリアンは6月19日の場引け後にアレリアンMLP指数の構成銘柄の入れ替えを行うと公表。 Antero Midstream Partners LP（AM）、Dominion Midstream Partners LP（DM）、Global Partners LP（GLP）、Holly Energy Partners LP（HEP）、Shell Midstream Partners LP（SHLX）が指数構成銘柄として追加される一方、BreitBurn Energy Partners LP（BBEP）、Boardwalk Pipeline Partners LP（BWP）、Legacy Reserves LP（LGCY）、Navios Maritime Partners LP（NMM）、Natural Resources Partners LP（NRP）が指数から除外される。（出所）MLP公表資料、各種報道、ブルームバーグ（注）各MLPの時価総額は2015年6月12日時点。 ≪MLP関連トピック≫ 米エネルギー情報局（EIA）による米国原油生産見通し EIAは米国の原油生産量見通しを上方修正図1：米国の原油生産量の実績と予想（百万バレル／日）米エネルギー情報局（EIA）は6月9日に公表した月次の 10.0 「短期エネルギー見通し」において、2014年から2016年の 9.5 2015年5月時点 9.0 2015年6月時点米国の原油生産量の実績と予想を上方修正しました。統計の遡及改定により、2014年実績は先月時点の日量866万バレルから871万バレルへ上方修正され、2015年と2016年の予想についても、それぞれ943万バレル（先月＝919万バレル）と927万バレル（先月＝921万バレル）へ引き上げられ 8.5 8.0 7.5 ました（図1）。EIAでは生産量引き上げの理由として、①原油 7.0 生産会社が未完成の油井での作業を進めたこと（油井の掘 6.5 削は減少するも油井完成は増加）、②新規油井での生産効 6.0 率が改善したこと、を挙げました。もっとも、EIAでは2015年6月から2016年初にかけて米国 EIA予想 12年 13年 14年 15年 16年年間の原油生産量予想（単位：百万バレル／日） 2014年実績の原油生産量は減少局面を迎えるとの予想を示しています。その後、2016年後半にはメキシコ湾での新規プロジェクトの 2 0 1 5 年6 月時点稼働開始により、原油生産の回復が見込まれています。 2015年5月時点 2015年予想 2016年予想 8 .7 1 9 .4 3 9 .2 7 8.66 9.19 9.21 （出所）米エネルギー情報局（EIA）（期間）2012年1月～2016年12月 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社（以下「当社」）が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。