米国ＭＬＰマーケット・ウィークリー当レポートでは、パイプライン等のエネルギー関連資産を保有・運営する米国のMLP（共同投資事業の一形態）に関する情報提供を行います。 ≪先週の米国MLP（マスター・リミテッド・パートナーシップ）市場概況≫ アレリアンMLP指数トータルリターン指数価格指数米国株（S&P500）予想配当利回りトータルリターン指数予想配当利回り 2015年5月19日米国REIT 予想配当利回りトータルリターン指数 WTI 原油先物（ﾄﾞﾙ/ ﾊﾞﾚﾙ）米10年国債利回りヘンリーハブ天然ガス先物（ﾄﾞﾙ/ 百万 BTU） 2014年12月31日 459.40 1,637.25 6.01% 3,769.44 1.95% 14,247.97 3.59% 2.17% 53.27 2.89 2015年5月8日 439.81 1,613.55 6.07% 3,901.01 2.03% 14,283.73 3.71% 2.15% 59.39 2.88 2015年5月15日 445.39 1,634.58 5.99% 3,915.99 2.02% 14,366.81 3.69% 2.14% 59.69 3.02 前週比 1.3% 1.3% -0.08% 0.4% -0.01% 0.6% -0.02% -0.01% 0.5% 4.7% 年初来 -3.0% -0.2% -0.02% 3.9% 0.07% 0.8% 0.10% -0.03% 12.1% 4.4% 前年比 -8.6% -3.2% 0.25% 15.8% -0.07% 13.6% 0.04% -0.35% -41.2% -32.5% （2012年末=100）トータルリターン指数（配当込み） 160 8% 150 7% S&P500 140 MLP・S&P500・米国REITの配当利回りと長期金利 MLP 6% 5% 130 米国REIT 4% 120 MLP 110 2% 米国REIT 100 3% S&P500 1% 90 13/1/1 13/7/1 14/1/1 14/7/1 15/1/1 米10年国債利回り 0% 13/1/1 13/7/1 14/1/1 14/7/1 15/1/1 （出所）ブルームバーグ（注）データ期間：2013年1月1日～2015年5月15日、MLP＝Alerian MLP Index、米国REIT＝FTSE NAREIT All Equity REITs Index ≪アレリアンMLP指数構成銘柄（全50銘柄）の週間騰落率ランキング（5月11日～5月15日）≫ 上昇率上位5銘柄業種時価総額（ 1 0 0 万ドル） Williams Partners LP 集積・処理 35,180 2 ONEOK Partners LP 天然ガス輸送 10,409 3 Exterran Partners LP 圧縮 1 4 Capital Product Partners LP 5 Alliance Resource Partners LP （出所）ブルームバーグ 1,637 週間騰落率 (％）下落率上位5銘柄 20.5 Memorial Production Partners LP 業種探査・生産時価総額（ 1 0 0 万ドル）週間騰落率（％） 1,358 -6.6 5.5 Navios Maritime Partners LP 船舶輸送 931 -5.8 4.9 Legacy Reserves LP 探査・生産 778 -4.7 船舶輸送 1,080 4.8 Linn Energy LLC 探査・生産 4,262 -4.5 石炭 2,420 4.0 Sunoco Logistics Partners LP 石油輸送 10,005 -4.0 （注）時価総額は2015年5月15日時点。 ≪先週の米国MLP市場の動き≫ 先週のアレリアンMLP指数（トータルリターン）は前週末比+1.3％の上昇となり、米国株（同+0.4％）や米国REIT（+0.6％）をアウトパフォームしました。5月13日には大手エネルギー・インフラ企業Williams社（WMB）による子会社の大手MLP （Williams Partners LP、WPZ）の完全買収計画が公表され、WPZは前週末比+20.5％の大幅上昇となりました。また、5月11日にはEQT GP Holdings LP（EQGP）が新規公開（IPO）により6.21億ドルを調達したほか、全米で自動車用燃料の卸売販売事業を行うEmpire Petroleum Partners LP（EPLP）が12日にIPO申請を行うなど、MLPによるIPO活動も活発となっています。英蘭系メジャーRoyal Dutch Shell社を親会社に持つShell Midstream Partners LP（SHLX）も、親会社からの 4.48億ドルの資産取得（ドロップダウン）のため、大規模な機関投資家向けの私募増資計画を公表しています。このほか、米エネルギー情報局（EIA）は5月12日に月例「短期エネルギー見通し」を公表し、2016年には世界の石油需要の均衡により原油価格は緩やかな回復に向かうとの見通しを示しました。 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社（以下「当社」）が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。米国ＭＬＰマーケット・ウィークリー ≪先週の米国MLP関連ニュース≫ 【5月11日、IPO実施】 EQT GP Holdings LP（EQGP、ゼネラル・パートナー、時価総額88億ドル）は新規公開（IPO）価格を 27.00ドルに決定し、6.21億ドルを調達。取引初日の5月12日の終値は21.9％の上昇となる。EQGPはEQT Midstream Partners LP（EQM、天然ガス輸送、同60億ドル）のゼネラル・パートナーのMLP。【5月12日、IPO計画】 Empire Petroleum Partners LP（EPLP、卸売販売）は最大1億ドルの調達を目指すIPO計画を米証券取引委員会（SEC）へ提出。EPLPは全米の1,300店舗以上の小売店を顧客に持つ独立系ガソリン卸売企業。【5月13日、完全子会社化】大手エネルギー・インフラ企業Williams社（WMB）は、傘下のWilliams Partners LP（WPZ、集積・処理、同352億ドル）の全株式の取得を公表。WMBによる完全買収計画を受けて、5月13日のWPZの株価は前日比 +22.7％の大幅上昇となる。WMBは企業構造の簡素化によって、安定増配や事業拡大への手元資金増強などを目指す。【5月13日、決算／ドロップダウン】 Shell Midstream Partners LP（SHLX、石油輸送、同63億ドル）の2015年1-3月期の調整後EBITDA（金利・税金・償却前利益）は2,850万ドルと市場予想（2,290万ドル）を上回る。同日、SHLXは親会社の Royal Dutch Shell社からのパイプライン運営会社の追加権益取得を公表。取得額は4.48億ドル。取引は5月18日に完了予定。また、SHLXは権益取得の資金調達のため、3億ドルの調達を目指す機関投資家向けの私募増資の実施を公表。 ≪MLP関連トピック≫ 米エネルギー情報局（EIA）の最新原油価格見通し図1：EIAによる原油価格と世界の石油需給見通し 2015年後半の原油価格は概ね横ばい推移を予想米エネルギー情報局（EIA）は5月12日、月例の「短期エネ（米ドル／バレル） 120 ルギー見通し」を公表しました。2015年4月にはブレント原油 110 ブレント原油価格（スポット）価格（スポット、月平均）は59.52ドル／バレルへ上昇し、WTI 100 WTI原油価格（スポット）原油価格（同）も54.45ドルへ上昇するなど、足元で原油相 90 場の回復が進んでいます。 80 EIAでは、原油価格回復の背景として、世界的な石油需要 70 の回復、向こう数か月間にわたり米シェールオイル生産の減 60 少が期待されること、中東・北アフリカでの原油供給停止リス 50 クの浮上などを指摘しました。 40 13年 EIAによれば、2015年5～12月の原油価格見通しは、ブレ 3.0 行の価格に近い水準での横ばい推移が見込まれています。 2.5 2.0 一方、2016年には、世界の石油需給が均衡に向かうことで、原油価格は再び緩やかな上昇基調に転じることが見込まれます。最新のEIA予測によれば、2016年6月にはブレント 14年 15年 16年（100万バレル／日量）（100万バレル／日量）ント原油で平均63.38ドル、WTI原油で56.38ドルと、概ね現石油需給均衡が2016年の原油価格の回復要因に EIA予想 1.5 世界の石油供給量（右軸）世界の石油消費量（右軸） 97 96 95 94 1.0 93 0.5 92 0.0 91 -0.5 原油価格は74.00ドル、WTI原油価格は69.00ドルへ上昇す -1.0 ると予想されています。 -1.5 13年1月石油需給バランス（供給－消費、左軸） 90 EIA予想 89 88 14年1月 15年1月 16年1月（出所）米エネルギー情報局（EIA）（期間）2013年1月～2016年12月 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社（以下「当社」）が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。