薬理学PBL 15班 心筋梗塞

薬理学PBL 15班
心筋梗塞
14泉敦子 38後藤剛
62当广遼 86堀地祐人
心筋梗塞
• 虚血性心疾患のひとつ
• 冠動脈の狭窄、閉塞により心筋が虚血状態
になり、壊死に陥った状態
• 通常は、急性心筋梗塞を指す
• 胸がしめつけられるような痛み
• 発生機序:動脈硬化、血栓(塞栓)、冠動脈攣
縮
急性冠症候群
Acute Coronary Syndrome:ACS
冠動脈内の不安定プラークの破裂→血栓形成
→冠動脈の急激な閉塞
↓
急性心筋梗塞、不安定狭心症、心臓突然死
心筋梗塞(Myocardial Infarction)
1.急性心筋梗塞の発作時
ミオコールスプレー 1回1噴霧
2.早期治療として
1)バイアスピリン錠(100mg)一錠 一日一回 朝食後
2)プレタール錠(100mg)一錠 一日一回 朝食後
3)アーチスト錠(2.5mg)二錠 一日二回 朝夕食後
3.二次予防として
1)リバロ錠(2mg)一錠 一日一回 夕食後
2)ミカルディス錠(40mg)一錠 一日一回 朝食後
急性心筋梗塞の発作時
ミオコールスプレー
成分(一般名):ニトログリセリン
区分:血管拡張剤、冠動脈拡張剤、虚血性心
疾患治療薬
作用機序:
・冠循環改善作用:冠動脈拡張→心筋の酸素不足、栄養不足
改善
・末梢血管拡張作用:末梢血管拡張→心臓の負担軽減
使用法:狭心発作時に舌下スプレー
副作用
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頭痛、顔のほてり
低血圧によるめまい・立ちくらみ、動悸
悪心、嘔吐
舌の刺激感、舌のしびれ
失神(何回もスプレーを噴霧した場合)
禁忌
• ホスホジエステラーゼ阻害作用を有する薬剤
[シルデナフィル(バイアグラ)、バルデナフィル(レビトラ)、タ
ダラフィル(シリアス)]との併用・・・血圧が急激に下が
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るおそれ
重篤な低血圧、心原性ショックのある患者
閉塞隅角緑内障のある患者
頭部外傷、脳出血のある患者
高度な貧血のある患者
硝酸、亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既住
歴がある患者
併用注意
• 降圧薬(Ca拮抗薬剤、ACE阻害剤、β遮断剤)
や利尿薬、三環形抗うつ剤など
・・・血圧低下が増強されることがある。
• アルコール摂取
・・・血圧低下が増強されることがある。
• 他の硝酸、亜硝酸エステル系薬剤
・・・頭痛、血圧低下等の副作用が増強されること
がある。
早期治療
バイアスピリン
成分(一般名):アスピリン
アスピリンは少量で「抗血小板薬」として作用
作用機序:シクロオキシゲナーゼ1(COX-1)を阻
害することにより、トロンボキサンA2(血小板
凝集作用)の合成を阻害
→血栓形成を抑制し、心筋梗塞の再発を防ぐ
副作用
• 吐き気、嘔吐、食欲不振、胃痛、腹痛、口唇
腫脹
• じんましん、発疹
• 肝機能値の悪化(AST,ALT上昇)
重い副作用
• ショック、アナフィラキシー様症状
• 出血・・・頭蓋内出血、肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出
血
• 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮
壊死症候群(Lyell症候群)、剥奪性皮膚炎
• 喘息発作
• 肝機能障害、黄疸
• 消化性潰瘍、小腸・大腸潰瘍
禁忌
• 本剤の成分又はサリチル酸系製剤に対して
過敏症の既住歴がある患者
• 消化性潰瘍のある患者
• 出血傾向のある患者
• アスピリン喘息又はその既住歴がある患者
• 出産予定日12週以内の妊婦
• 低出生体重児、新生児又は乳児
• 15歳未満の水痘、インフルエンザの患者→ライ症候群
プレタール錠
成分(一般名):シロスタゾール
抗血小板薬・・・血小板の働きを抑えて、血液が
固まる(血栓)を防ぐ
作用機序:PDE3(ホスホジエステラーゼ)を阻害
し、cAMP濃度を上昇させる
副作用
• 主な副作用・・・頭痛、動悸、頻脈
• 重大な副作用
うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻脈
脳出血などの頭蓋内出血
肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少
間質性肺炎
肝機能障害、黄疸
急性腎不全
禁忌
• 出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、頭蓋
内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血
等)・・・出血を助長するおそれ
• うっ血性心不全の患者・・・症状悪化のおそれ
• 本剤の成分に対し、過敏症の既住歴がある患者
• 妊婦または妊娠しているおそれのある患者
アーチスト錠
成分(一般名):カルベジロール
作用機序:交感神経のα受容体とβ受容体を遮
断し、血圧を下げる。
・α遮断作用:末梢血管拡張
・β遮断作用:心拍出量の低下
副作用
• 重大な副作用:
高度の徐脈、完全房室ブロック、心不全
• その他の副作用:
だるい、ふらつき、低血圧、発疹、喘息様症
状、眠気、倦怠感、頭痛、悪心、嘔吐
禁忌
• 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者
• 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性ケトアシドーシスのある患
者
• 高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(Ⅱ、Ⅲ度)、洞
房ブロックのある患者
• 心原性ショックの患者
• 強心薬又は血管拡張薬を静脈内投与する必要のある心不
全患者
• 非代償性の心不全
• 未治療の褐色細胞腫の患者
• 妊婦又は妊娠しているおそれのある患者
二次予防
リバロ錠
成分(一般名):ピタバスタチン カルシウム
区分:HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン系)
作用機序: HMG-CoA還元酵素阻害作用により肝臓
でのコレステロール合成を阻害することにより、血液
中のコレステロールを減少させる。
* HMG-CoA還元酵素
HMG-CoA + 2NADPH → メバロン酸 + CoA + 2NADP+ を触媒
する律速酵素
重大な副作用
• 横紋筋融解症・・・手足のしびれ・けいれん、手足に力
が入らない、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿
• ミオパシー・・・手足のしびれや痛み、力が入らない、筋
肉のぴくつき、筋肉のふるえ
• 肝臓の重い症状・・・だるい、食欲不振、吐き気、発熱、
発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が褐色
• 間質性肺炎
その他の副作用
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肝機能値の異常・・・AST、ALTなど上昇
胃の不快感、吐き気、腹痛、下痢
指のしびれ感、頭痛
発疹、かゆみ
禁忌
• 重い肝臓病の患者
• 胆道閉塞の患者
• 妊婦または妊娠しているおそれのある患者
• シクロスポリン(サンディミュン、ネオーラル:
免疫抑制剤)との併用
• フィブラート系の高脂血症薬(原則併用禁忌)
併用注意
• 肝臓病、腎臓病、甲状腺機能低下症、筋ジス
トロフィーの患者
• 高齢者、酒量の多い人
• フィブラート系薬剤、ニコチン酸、エリスロマイ
シン
• アルコール類
ミカルディス錠
成分(一般名):テルミサルタン
区分:降圧剤、A-Ⅱ拮抗剤(ARB)、胆汁排泄
型持続性AT1受容体部ロッカー
作用機序:
アンジオテンシン受容体に作用し、アンジオテ
ンシンⅡを阻害→血管収縮抑制
副作用
• 過度の血圧低下によるめまい・ふらつき、立ちくらみ、吐き気、嘔
吐
• 血管浮腫(直ちに使用中止)
• 急性腎不全
• 高カリウム血症(直ちに使用中止)
• 肝機能障害(ALT上昇など)、黄疸
• 腎機能障害
• ショック
• 低血糖
• アナフィラキシー様症状
• 間質性肺炎
• 横紋筋融解症(直ちに使用中止)
禁忌
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胆汁分泌が極めて悪い人
妊娠中
本剤に過敏症の既住歴がある人
重篤な肝障害
併用注意
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ジゴキシン(強心薬)
リチウム製剤(気分安定薬)
K保持性降圧利尿薬・・血中K濃度の増えすぎに注意
鎮痛薬
慎重投与
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両側性腎動脈狭窄
高カリウム血症
肝障害
重篤な腎障害
脳血管障害
高齢者など
まとめ
〈急性心筋梗塞発作時〉
ミオコールスプレー
・冠動脈を拡張させ血流を増加し、心筋の酸
素不足、栄養不足を改善
・末梢血管を拡張させ、前・後負荷を減少さ
せる
まとめ
〈早期治療として〉
アスピリン(バイアスピリン)
シロスタゾール(プレタール錠)
血小板抑制により、血栓の形成を防ぎ、心筋
梗塞の再発を予防
カルベジロール(アーチスト)
心臓の働きを抑え、酸素需要を減少させる
まとめ
〈二次予防として〉
ヒスバスタチン カルシウム(リバロ錠)
コレステロール値を下げることにより、プラー
クが安定化し、心筋梗塞の再発を防ぐ
テルサルミン(ミカルディス錠)
高血圧による動脈硬化を予防する
心筋梗塞後の左室リモデリングによる心不全
への進行の予防