花粉症 Hay Fever 16班 15.大桑 39.佐藤 63.常石 87.平田 111.山下 花粉症とは 花粉症 hay fever ・アレルギー疾患(過敏症)のひとつ 季節性アレルギー ・Ⅰ型(即時型)アレルギーに分類される cf.アレルギー性鼻炎 気管支喘息 アトピー性皮膚炎 Ⅰ型アレルギー反応 ①抗原の侵入 →IgE抗体が産生.マスト細胞に結合 ②抗原の侵入(再暴露) 短時間!! →マスト細胞に結合したIgE抗体に多価の 抗原が結合すると、マスト細胞膜上でIgE の架橋・凝集が起こる →マスト細胞内の顆粒からヒスタミンなどの 化学伝達物質が遊離・放出(脱顆粒) →ILs、TNFα、ロイコトリエンなどが産生・分 泌され炎症反応を起こす (血管透過性亢進、炎症性細胞の遊出、 粘液分泌亢進など) 症状 ヒスタミン、LT、化学伝達物質など ・血管反応:血管透過性亢進、血流増加 ・炎症細胞の遊出 ・粘液分泌亢進 ⇒発赤、腫脹、熱感、疼痛(炎症の4主徴) 3大症状: くしゃみ、鼻水、 鼻づまり その他: 目の痒み、流涙 全身倦怠感 など Ⅰ型アレルギー反応 眼鏡・マスクなど ①抗原の侵入 →IgE抗体が産生.マスト細胞に結合 抗ヒスタミン薬②抗原の侵入(2回目以降) H1受容体を遮断 →マスト細胞に結合したIgE抗体に多価の 抗原が結合すると、マスト細胞膜上でIgE 化学伝達物質 の架橋・凝集が起こる 遊離抑制薬 →マスト細胞内の顆粒からヒスタミンなどの 脱顆粒の抑制 化学伝達物質が遊離・放出(脱顆粒) 抗ロイコトリエン薬 →ILs、TNFα、ロイコトリエンなどが産生・分 ロイコトリエン受容体遮断 泌され炎症反応を起こす ステロイド抗炎症薬 (血管透過性亢進、炎症性細胞の遊出、 粘液分泌亢進など) 抗炎症作用 物理的に花粉(抗原) の侵入を防ぐ まとめ ・アレルゲン免疫療法以外の治療では治癒は 期待できない ⇒対症療法が中心 ・アレルギー反応や炎症反応を抑える ⇒抗ヒスタミン薬、化学伝達物質遊離抑制薬、 抗ロイコトリエン薬、抗炎症ステロイド薬 など (ただし抗アレルギー薬には即効性はなく、効果発 現までに時間を要する) 初期療法 (いずれかを選択) 1)アレグラ錠 2)オノンカプセル 初期療法とは ・シーズン中の症状を緩和するために、 花粉が飛散し始める前から治療を始めること ・約2週間前から、が基本 アレグラ錠 1錠 朝・夕2回 (一般名):塩酸フェキソフェナジン (作用) ヒスタミンH1受容体拮抗薬 血管透過性亢進の抑制 ⇒ 神経刺激によるくしゃみ反射抑制 鼻腺分泌抑制 炎症性伝達物質遊離抑制作用 ⇒血管拡張抑制、透過性亢進の抑制など アレグラ錠 (一般名:塩酸フェキソフェナジン) (副作用) ・中枢抑制作用:頭痛、眠気、倦怠感、吐き気 など ・抗アセチルコリン作用:口渇、気管支分泌抑制 など (禁忌) ・以前この薬を使用してアレルギー症状が出た人 (注意すべき事項) ・妊婦、授乳中の女性 ・気管支喘息患者 オノンカプセル 2カプセル 朝・夕2回 (一般名):プランルカスト水和物 (作用) ・ロイコトリエン受容体拮抗薬 ⇒ 気管支収縮抑制 血管透過性亢進の抑制 オノンカプセル (一般名:プランルカスト水和物) (副作用) ・比較的少ない。 ・腹痛、下痢などの胃腸症状、頭痛、吐き気 ・肝機能障害、白血球減少などの血液障害、 横紋筋融解症の報告あり (禁忌) ・以前この薬を使用してアレルギー症状が出た人 2.くしゃみ・鼻漏型 (以下を併用する) 1)アレジオン錠 2)ナゾネックス点鼻液 3)パタノール点眼液 アレジオン錠20(mg) 1錠、朝1回 主成分(一般名):エピナスチン塩酸塩 (作用) ・選択的H1受容体拮抗作用 ・ヒスタミンなどのアレルギー原因物質の遊離を 抑える (用途) ・アレルギー性鼻炎 ・気管支喘息 ・蕁麻疹、湿疹、皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹 など アレジオン錠20 (エピナスチン塩酸塩) (副作用) ・眠気、倦怠感、頭痛、口渇 ・胃部不快感、吐き気、腹痛、浮腫 ・発疹、蕁麻疹、痒み、紅斑、頻尿 など (まれな副作用) ・全身倦怠感、食欲不振、皮膚や結膜などの黄疸 ・肝機能障害、黄疸 ・鼻血、歯茎の出血、手足などの皮下出血(あざ) ・血小板減少 アレジオン錠20 (エピナスチン塩酸塩) (禁忌) ・以前に薬を利用してアレルギー反応が出た人 ・肝障害 ・妊娠または授乳中 おまけ クラリチン錠 (一般名)ロラタジン ・世界で最も売れている第二世代抗 ヒスタミン薬の1つ ・ヒスタミンH1受容体拮抗薬 ・アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚 のかゆみ等のアレルギー症状に効 果的 ・1日1回の服用 ・レディタブ錠、ドライシロップ ・眠気、口渇の副作用が少ない ・医師の処方箋が必要 ナゾネックス点鼻液 1回2噴霧、1日1回 主成分(一般名):モメタゾンフランカル ボン酸エステル水和物 *合成副腎皮質ステロイド剤 (作用) 抗アレルギー作用、抗炎症作用により、鼻粘膜に直 接作用し、炎症を抑え、鼻症状(くしゃみ、鼻水、鼻詰 まり、鼻内のかゆみ)を改善する *十分な効果が現れるまでに数日かかる ステロイドではない ナゾネックス点鼻液 (モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物) (副作用) ・鼻症状 刺激感、痒み、乾燥感、痛み、発疹など ・咽喉頭症状 刺激感、痛み、不快感、乾燥など ・呼吸困難、血管浮腫(眼や口の周り)、蕁麻疹 ・アナフィラキシー様症状 (禁忌) ・以前に薬を利用してアレルギー反応が出た人 ・感染症、全身の真菌症、結核性疾患、眼の単純ヘ ルペス、反復性鼻出血 ・妊娠または授乳中 パタノール点眼液 1~2滴、朝夕2回 (一般名):オロパタジン塩酸塩 (作用) ・選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用 (第2世代抗ヒスタミン薬) ・化学伝達物質の遊離抑制作用 →アレルギー性結膜炎によるアレルギー症状 (目のかゆみ、充血など)の改善 パタノール点眼液 (オロパタジン塩酸塩) (副作用) ・眼痛、角膜炎、掻痒症 ・頭痛、アナフィラキシー症状など (禁忌) ・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者 ・妊婦または授乳中 (注意) ・ソフトコンタクトレンズ装着時の点眼は避ける 3.鼻閉型 (以下を適宜使用) 1)シングレア錠10 2)スカイロン点鼻液 3)リボスチン点眼液 4)ジルテック錠10 シングレア錠10 1錠、就寝前1回 (一般名):モンテルカストナトリウム (作用) ・選択的ロイコトリエン受容体拮抗作用 →鼻閉に関与するロイコトリエンC4、D4、E4などの 作用を抑制 (用途) ・アレルギー性鼻炎(くしゃみ、鼻水、鼻づまり) ・気管支喘息 (副作用) ・口渇、傾眠、胃不快感、頭痛、下痢 ・アナフィラキシー症状、血管浮腫や肝障害 シングレア錠10 (モンテルカストナトリウム) (禁忌) ・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者 (注意事項) ・抗痙攣薬のフェノバルビタールとの併用 →本剤の作用が減弱するおそれがある ・本剤投与によりステロイド維持量を減量しえた患者 →本剤の投与を中止する場合、原疾患再発の恐 れがある ・うつ病、自殺や攻撃的行動などを含む精神症状の 報告 →患者の状態を十分に観察する スカイロン点鼻薬 1噴霧 1日2回 (一般名):フルチカゾンプロピオン酸 エステル (作用) ・合成副腎皮質ステロイドの鼻腔内噴霧用剤 ・局所抗炎症作用 →鼻の炎症を抑えることで、鼻炎症状を改善 (副作用) ・アナフィラキシー様症状:蕁麻疹、全身発赤、顔や のどの腫れ など ・鼻の刺激感、刺激痛、感想感 ・鼻血、鼻中隔穿孔(鼻中隔の方向に噴霧しない) スカイロン点鼻薬 (フルチカゾンプロピオン酸エステル) (禁忌) ・全身の真菌症 ・有効な抗菌剤の存在しない感染症 ・本剤成分で過敏症の既往 (慎重投与) ・鼻咽喉感染症、反復性鼻出血 ・重症肥厚性鼻炎、鼻茸、長期または大量の全身 性ステロイド療法中 スカイロン点鼻液 (フルチカゾンプロピオン酸エステル) (注意) 本剤は薬剤代謝酵素CYP3A4で代謝される ↓ CYP3A4阻害作用をもつリトナビルなどとの併用で、 クッシング症候群、副腎皮質機能抑制などが起こる 可能性がある リボスチン点眼薬 1~2滴 朝・昼・夜・就寝前4回 (一般名):レボカバスチン塩酸塩 (作用) ・選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用 →アレルギー症状(目のかゆみ、充血)の改善 ・第2世代抗ヒスタミン薬:ヒスタミンH1受容体に対する 親和性、特異性が非常に高い (副作用) ・副作用はほとんどない ・場合によって、眼刺激感、眼瞼炎、結膜充血などの 症状が出る。 リボスチン点眼液 (レボカバスチン塩酸塩) (禁忌) ・過敏症の既往歴がある患者 ・妊娠または授乳中 (注意事項) ・含水性ソフトコンタクトレンズ装用時の点眼は避ける ※ベンザルコニウム塩化物を含有するため (相互作用) ・オキシメタゾリンとの併用で吸収低下の可能性 ジルテック錠10 1錠 就寝前1回 (一般名):セチリジン塩酸塩) (作用) ・選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用 →アレルギー症状(鼻炎、蕁麻疹、湿疹、痒疹) の改善 (用途) ・花粉症、アレルギー性鼻炎(主にくしゃみと鼻水) ・アトピー性皮膚炎、蕁麻疹の痒み ジルテック錠10 (セチリジン塩酸塩) (禁忌) ・以前服用によってアレルギー症状が出た人 ・妊娠または授乳中 ・他の薬を服用中の場合相互作用に注意 (副作用) ・眠気、倦怠感、口渇、頭痛など →自動車の運転などに注意。飲酒によって症状が 増強することも。 補足 抗ヒスタミン薬の副作用について アレグラ錠 (一般名:塩酸フェキソフェナジン) (副作用) ・中枢抑制作用:頭痛、眠気、倦怠感、吐き気 など ・抗アセチルコリン作用:口渇、気管支分泌抑制 など (禁忌) ・以前この薬を使用してアレルギー症状が出た人 (注意すべき事項) ・妊婦、授乳中の女性 ・気管支喘息患者 アレジオン錠20 (エピナスチン塩酸塩) (副作用) ・眠気、倦怠感、頭痛、口渇 ・胃部不快感、吐き気、腹痛、浮腫 ・発疹、蕁麻疹、痒み、紅斑、頻尿 など (まれな副作用) ・全身倦怠感、食欲不振、皮膚や結膜などの黄疸 ・肝機能障害、黄疸 ・鼻血、歯茎の出血、手足などの皮下出血(あざ) ・血小板減少 ジルテック錠10 (セチリジン塩酸塩) (禁忌) ・以前服用によってアレルギー症状が出た人 ・妊娠または授乳中 ・他の薬を服用中の場合相互作用に注意 (副作用) ・眠気、倦怠感、口渇、頭痛など →自動車の運転などに注意。飲酒によって症状が 増強することも。 補足 抗ヒスタミン薬→抗コリン作用? アレルギー反応 ヒスタミン 血管拡張 胃酸分泌 中枢神経系の神経伝達物質 (視床下部)
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