2015 May 15 メキシコ:金融政策決定会合議事録 内需の回復に言及するも、利上げには慎重なスタンス 昨日、メキシコ銀行は4月30日に開催された金融政策決定会合 の議事録を公開しました。内容をみてみると、小売売上高などの国 内消費に回復の兆しがみられるなか、今後も緩やかな経済回復が 進むという見方をしています。また、経済的なつながりの深い米国 の金融政策が同国に与える影響について注視していることも示唆さ (%) 6.0 インフレ率、コアインフレ率の 推移(前年比) (%) 8.0 鉱工業生産指数と小売売上高 (2008年=100) の推移 鉱工業生産指数(右軸) 小売売上高(前年比、左軸) 108 5.0 6.0 106 4.0 4.0 104 3.0 2.0 102 0.0 100 -2.0 98 れました。 メキシコペソ(以下、ペソ)は、原油価格が低調であったことや米 国の利上げ観測の高まりなどを背景に、対米ドルでは昨年後半より ペソ安が進んでいました。また、同国の税収の約3割を占める石油 関連事業を営む国営石油会社ぺメックスは原油安を背景に利益 が減少しています。同国は過去の財政危機の歴史から財政収支 の均衡を維持しているため、歳入減は歳出削減に直結することとな り、現状、積極的な景気刺激策の実施が難しい状態となっていまし た。しかし、足下では原油価格が持ち直しの兆しを見せつつあること 2.0 メキシコ銀行のインフレターゲットは3.0±1.0% 1.0 インフレ率 0.0 12/4 13/4 14/4 (出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成 -4.0 96 15/4 12/3 13/3 14/3 15/3 (出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成 (年/月) (年/月) 主なイベント・経済指標発表予定(結果) 曜日 に加えて、ペソ安は国内に多くの自動車関連産業を有し、その大 半が米国向けである同国の製造業には追い風となります。鉱工業 生産指数は緩やかに増加していることから、輸出がけん引役となっ て緩やかに景気回復が進み、これらはペソを下支えすると考えてい コアインフレ率 日本 4月 マネーストック(M3) 前年比+3.0%(前回 同+3.0%) 5月 14日 (注)小売売上高は2月まで 米国 新規失業保険申請件数(5/9) 26.4万人(前回 26.5万人) 4月 生産者物価指数(除く食品・エネルギー) 前月比-0.2%(前回 同+0.2%) 木 ます。 特にございません。 グローバル・マーケット・ストラテジー・チーム アシスタント・ストラテジスト 中山 健悟 5月 15日 4月 鉱工業生産 5月 ニューヨーク連銀製造業景気指数 金 5月 ミシガン大学消費者信頼感指数 当資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。当資料 に示されたコメント等は、当資料作成日現在の見解であり、事前の連絡なしに変更されることがあります。投資信託は株式、公社債等値動きのある証券に投資しますので、基準価額は変動 します。したがって、金融機関の預金とは異なり元本が保証されているものではありません。投資信託は、預金保険の対象とはなりません。金融商品取引業者以外でご購入いただいた投資 信託は、投資者保護基金の対象ではありません。本資料は当社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、完全性等について保証・約束するものではありません。
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