トルコの12月経常収支 2ヵ月連続で赤字拡大、今後は

2015 Feb
12
トルコの12月経常収支
2ヵ月連続で赤字拡大、今後は原油安やインフレ率低下等が景気を下支え
昨日発表されたトルコの12月の経常収支は68.2億米ドルの赤字
となり、2ヵ月連続で赤字額が拡大しました。中東等での地政学リス
クがくすぶるなか、輸出が伸び悩んでいることなどから、貿易赤字
の改善が遅れており、経常赤字の縮小にはもう暫く時間を要すると
思われます。
一方、消費者物価指数(前年比)は、①昨年1月に大幅な利上
げを実施し、その効果が徐々に顕在化していること、②原油などの
資源価格の低下が影響していること、③変動の大きい食料・飲料
品が落ち着きつつあること等から、緩やかに改善しています。しかし、
エネルギーを除くベースでは、依然、高水準となっており、個人消
費の重石になっていると考えられます。
上記の通り、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の改善がや
や遅れていることに加えて、米国での利上げ観測が高まっているこ
経常収支と主要項目
2.5
CPI(総合)
コアCPI(除くエネルギー)
うち食料・飲料
15
0.0
12
-2.5
9
-5.0
6
-7.5
3
-10.0
財貨(物)
その他
-12.5
09/12
10/12
11/12
サービス
経常収支
12/12
13/12
(出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成
14/12
(年/月)
0
10/1
11/1
12/1
13/1
(出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成
14/1
15/1
(年/月)
主なイベント・経済指標発表予定(結果)
となどから、当面、トルコリラは主要通貨に対して上値が重い展開が
想定されます。しかし、今後、原油安やインフレ率の緩やかな改善
などはトルコ景気を下支えしていくと考えられ、トルコリラは次第に落
ち着いていくとみています。
CPI(消費者物価指数)・前年比
(%)
18
(十億米ドル)
5.0
曜日
2月
10日
日本
米国
 1月 マネーストック(M3)
前年比+2.8%(前回 同+2.9%)
 特にございません。
 1月 国内企業物価指数
 1月 小売売上高
 1月 東京オフィス空室率
 新規失業保険申請件数(2/7)
火
グローバル・マーケット・ストラテジー・チーム
シニアストラテジスト
岸義明
2月
12日
木
 12月 機械受注
当資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。当資料
に示されたコメント等は、当資料作成日現在の見解であり、事前の連絡なしに変更されることがあります。投資信託は株式、公社債等値動きのある証券に投資しますので、基準価額は変動
します。したがって、金融機関の預金とは異なり元本が保証されているものではありません。投資信託は、預金保険の対象とはなりません。金融商品取引業者以外でご購入いただいた投資
信託は、投資者保護基金の対象ではありません。本資料は当社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、完全性等について保証・約束するものではありません。