2015 Jun 15 欧州:4月のユーロ圏鉱工業生産 耐久消費財や資本財の増加が全体に寄与 ユーロ圏製造業PMIとユーロ圏、独、仏の 鉱工業生産(前年比、3ヵ月移動平均)の推移 先週金曜日にEU(欧州連合)統計局より発表された4月のユーロ 圏鉱工業生産は前月比+0.1%、前年比+0.8%とプラス推移を (ポイント) 維持する結果となりました。この背景には、ユーロ安や原油安など 55 ユーロ圏鉱工業生産 (建築を除く)の国別割合 (%) 5.0 国別 ウエート ドイツ 32.7% が製造業の下支えになっていることに加えて、ECB(欧州中央銀 行)の量的緩和が内需を中心に浸透し始めていることなどがあると 54 4.0 53 3.0 みています。製造業PMI(購買担当者景気指数)の数値も節目で ある50を超えており、製造業を中心に雇用増加が今後も見込まれ 52 2.0 フランス 17.3% 51 1.0 イタリア 16.6% 50 0.0 49 -1.0 スペイン 10.7% -2.0 その他 22.7% ユーロ圏合計 100% ることなどより、内需は良好な推移が期待されます。またユーロ圏 ではECBが重要視するインフレ率(消費者物価指数・前年比)が 6ヵ月ぶりにマイナス圏からプラス圏に入り、昨年からのデフレ懸念 が後退しつつあります。ユーロ圏の中核国であり、鉱工業生産の約 3割を占めるドイツ経済の底堅い推移が見込まれることなどを踏ま えると、ユーロ圏経済の回復が進んでいくとみています。 48 製造業PMI(左軸) ドイツ(右軸) 47 46 13/5 13/11 EU圏(右軸) フランス(右軸) 14/5 14/11 -3.0 -4.0 15/5 (年/月) (出所)EU統計局のデータを基に三菱UFJ投信作成 (出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成 (注)鉱工業生産は2015年4月まで。PMIは50以上は景況感が好転、50以下は景況感の悪化を示す。 (注)上記は2010年基準 主なイベント・経済指標発表予定(結果) 足下、ギリシャ債務問題が燻り、同国のEU離脱の可能性があるこ 曜日 となどより株式、債券市況では値動きの荒い相場が続いています。 ECB、EU、IMF(国際通貨基金)に対し、強硬なチプラス政権の背 景にはギリシャ国民の高い支持率があります。しかし、多くの国民が EU残留希望との調査があることなどを踏まえると、不安定な局面も 日本 6月 12日 特にございません。 米国 6月 ミシガン大学消費者信頼感指数 94.6(前回 90.7 ) 5月 生産者物価指数(食品・エネルギー除く) 前月比 +0.1%(前回 同-0.2%) 金 想定されますが、次第に鎮静化すると考えています。 特にございません。 グローバル・マーケット・ストラテジー・チーム アシスタント・ストラテジスト 中山 健悟 6月 15日 6月 NY連銀製造業景況指数 5月 設備稼働率 月 5月 鉱工業生産 当資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。当資料 に示されたコメント等は、当資料作成日現在の見解であり、事前の連絡なしに変更されることがあります。投資信託は株式、公社債等値動きのある証券に投資しますので、基準価額は変動 します。したがって、金融機関の預金とは異なり元本が保証されているものではありません。投資信託は、預金保険の対象とはなりません。金融商品取引業者以外でご購入いただいた投資 信託は、投資者保護基金の対象ではありません。本資料は当社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、完全性等について保証・約束するものではありません。
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