2014 Mar 14 金属資源価格の今後 銅や鉄鉱石等の金属資源価格は、3月に入って下げが加速し ました。その主な要因は、中国景気の大幅な下振れに対する懸 銅や鉄鉱石の需要急減の可能性は低い (米ドル/トン) (米ドル/トン) 銅と鉄鉱石の国際価格 11,000 220 念や、そうした景気先行き懸念を背景とする金属資源輸入を利 10,000 200 用した金融取引の縮小観測(中国では、海外との自由な資本取 9,000 180 引の制約が未だ強いためそうした金融取引が行われている模 8,000 160 様)などであるとする見方が多いように見受けられます。 7,000 140 確かに、中国要因が銅や鉄鉱石の価格に影響している可能性 6,000 120 は高いと考えます。しかしながら、①近年、銅や鉄鉱石は概して 下落傾向が続いており、既に2011年2月のリーマンショック後の 5,000 高値から直近の安値まで銅は約37%(3/13)、鉄鉱石は約 3,000 2010/3/13 45%(3/10)も下落したこと、②中国で昨日閉幕した全人代(全 100 ロンドン銅3ヵ月先物(LME)〔左軸〕 4,000 80 鉄鉱石(中国・天津港輸入価格)〔右軸〕 2011/3/13 2012/3/13 60 2014/3/13 2013/3/13 (年/月/日) (出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成、土日祝祭日は前営業日のデータを使用 国人民代表大会)において今年の経済成長目標が7.5%と昨年 と同水準とされ、当局が一定レベルで景気重視の姿勢を示した ことや、輸出に先行性のある輸入が2月は市場予想以上に堅調 主なイベント・経済指標発表予定(結果) 曜日 であったこと、などから中国経済は減速しつつも意外に底堅く推 移するとみています。このため、今後銅や鉄鉱石への需要が急 減するとは考えにくく、これらの下値は次第に限定的となる見込 3月 13日 みです。 グローバル・マーケット・ ストラテジー・チーム チーフストラテジスト 石金淳 日本 1月 機械受注 船舶・電力除く民需 前月比+13.4%(前回 同-15.7%) 新規失業保険申請件数(3/8) 31.5万件(前回 32.4万件) 木 特にございません。 3月 14日 米国 2月 小売売上高 自動車除く 前月比+0.3%(前回 同-0.3%) 2月 生産者物価指数 食品・エネルギー除く 3月 ミシガン大学消費者信頼感指数 金 当資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。当資料 に示されたコメント等は、当資料作成日現在の見解であり、事前の連絡なしに変更されることがあります。投資信託は株式、公社債等値動きのある証券に投資しますので、基準価額は変動 します。したがって、金融機関の預金とは異なり元本が保証されているものではありません。投資信託は、預金保険の対象とはなりません。金融商品取引業者以外でご購入いただいた投資 信託は、投資者保護基金の対象ではありません。本資料は当社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、完全性等について保証・約束するものではありません。
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