ブラジルの金融市場動向 Weekly Report

2016年11月28日
ブラジルの金融市場動向 Weekly Report
【2016年11月19日~2016年11月25日の推移】
【1】先週の回顧
【ブラジル・レアル 為替推移】 (2016年10月28日~2016年11月25日)
主要産油国が原油生産量の削減で合意に達するとの
期待が高まり原油価格が上昇したことや、米国株式市場
が上昇する中で投資家のリスク選好姿勢が強まったこと
がレアルの上昇に寄与しました。
政界では、リマ大統領府政府調整庁長官が購入した物
件が含まれる超高層ビルの建設許可を出すよう同氏から
の圧力を受けたとして、先週辞任したカレロ文化相がこの
件に関してテメル大統領からも圧力をかけられていたと
述べたことで、テメル大統領の議会運営に影響が出ると
の懸念が強まり、レアルの下落材料になりました。テメル
政権の発足から6カ月で5人目の閣僚が辞任したことにな
ります。
リスクセンチメントの改善と米国の利上げ観測により、円
は引き続き米ドルに対して弱含みました。
40
(円/レアル)
(レアル/米ドル)
円/レアル(左軸)
38
33.08
3.0
34
3.2
32
3.4
30
3.6
3.42
28
26
10/28
11/4
レアル
2.8
レアル/米ドル(右軸、上下反転)
36
2.6
11/11
高
安
3.8
4.0
11/25
11/18
※四捨五入の関係で数値とグラフの目盛りが一致しない場合があります。
【2】今週の見通し
今週は、GDP(国内総生産)などの経済指標が発表さ
れる予定です。また、今週は政策金利の発表が行われま
す。来年にかけてインフレ率が低下する見込みであること
や足元のインフレ率が落ち着きつつあることで、景気下
支えのために市場では政策金利の引き下げが予想され
ていますが、利下げ幅に関しては予想が割れています。
GDPや景況感などの指標からは大幅利下げによる景気
支援が望まれますが、利下げを受けた投資資金流出に
よりレアル安となる可能性には注意が必要です。
引き続き、財政健全化の動向や、テメル政権の財政再
建の実行力が注目されています。公的年金支給年齢の
引き上げや社会保障改革など国民に痛みを強いる緊縮
策には各方面から反発も予想されますが、政権が財政健
全化を着々と進めることができれば、海外からの投資も活
発になると見込みます。
【ブラジル 金利推移】
13.5
(2016年10月28日~2016年11月25日)
(%)
2年国債
13.0
12.5
12.0
11.81
11.5
11.0
10.5
10/28
11/4
11/11
11/18
11/25
【3】主要経済指標
発表日
11/23
11/28
11/29
11/30
11/30
12/2
発表頻度
毎月
毎月
毎月
毎月
毎月
毎月
期間
2016年11月
2016年10月
2016年10月
2016年7-9月期
-2016年10月
指標名
インフレ率(15日締め、前年同月比)
基礎的財政収支(億ブラジル・レアル)
全国失業率
GDP(前年同期比)
SELICレート
鉱工業生産(前年同月比)
データ
7.64%
------
(参考)前回
8.27%
-266
11.8%
-3.8%
14.00%
-4.8%
(出所:ブルームバーグより大和投資信託作成)
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