GO トランジットの可能性を解き放つ

輸送・安全・環境
GO トランジットの可能性を解き放つ
原題:Lakeshore
unlimited Unlocking the potential of GO Transit
●著者・所属:Nick Kingsley
●誌名:RGI: Railway Gazette International Vol.171 No.10(2015-10) pp.41-44
●言語:英語 ●原文中図:6 ●表:0
カナダのオンタリオ州の運輸当局であるメトロリンク
スは、135 億カナダドルをかけた GO トランジット通勤鉄
道網の徹底的な改良を推進しており、これによってトロ
ント地域のための大規模で集中的な終日郊外鉄道が形成
される。オンタリオ湖岸の都市であるトロントは、北米
で最も早くから成長を遂げた都市の 1 つであるが、政策当
局は効果的かつ効率的な輸送インフラを開発するための
適正モデルを提供し得るかどうか、考えを巡らせ始めて
いる。延長 429km にわたる路線網
(うち約 341km はメト
ロリンクスの所有)の 7 つのルートを運営する GO トラン
ジットは、多くの点で北米の通勤鉄道運行の典型で、朝
は乗客を都市に送り、夜はその乗客を送り返すことに特
化している。メトロリンクスは、すぐに路線網を拡張し、
改善する可能性を認識したが、幹線エリアでの終日複線
メトロリンクスは 7 つのうち 4 つのルートに電力を供給する予定であるが、
CP(カナディアン・パシフィック鉄道)と CN(カナディアン・ナショナ
ル鉄道)が所有する電化線への延伸契約は保留にしている
運行が念願されたにも関わらず、GO トランジットは基本
的には通勤者重視事業に固執しているようであった。
出典 RGI: Railway Gazette International
ポーランドのトラムネットワークの再生と拡張
原題:Łód
revives and expands its tram network
●著者・所属:Ryszard Piech
●誌名:MRI: Metro Report International Vol.29 No.3(2015-9) pp.24-26
●言語:英語 ●原文中図:7 ●表:0
世界最大級のメーターゲージのトラムネッ
トワークを有する Łód (ウッチ)市は、ポーラ
ンド第 3 の都市である。2012 年 3 月時点の路線
キロは 142km である。約 20 年間の不景気な時
代に投資が少なく、線路、車両とも老朽化が
進んでいるが、2007 ∼ 2009 年に南北を結ぶ路
線の架線張替え、変電設備の更新、車両の改
修が行われた。これに続き、市の東西を結ぶ
10 号線の改良と延伸が進んでいる。保有する
車両は 486 両であるが、平均 30 年という経年
が大きな課題である。主力の 805N 形が 420 両
現在までに 178 両の 805N 形トラムが更新修繕された
あるが、最も新しいものでも 1990 年製である。
また低床車は全体の 7% に過ぎない。2013 ∼
2020 年度に新しいトラムを 45 両新製する計画
がある。これとは別に、近郊の都市を結ぶ路
線用にトラム 30 両を新製する予定もある。
7
World Railway Technology 2016.1
出典 MRI: Metro Report International