マーケットの見方(No.85)を掲載しました。

2016年2月29日
あおぞら投信株式会社
『グローバル 上昇気流を 共にして
下げ止れるか 閏日に聴く』
今年の夏、リオデジャネイロ(ブラジル)で五輪が開催されます。2000年以降の開催地は、2000年シド
ニー(オーストラリア)、2004年アテネ(ギリシャ)、2008年北京(中国)、2012年ロンドン(イギリス)であり、
このように開催国を並べて見ると五輪景気の限界を感じさせるものがあります。その意味では、今回の
開催地であるブラジル経済は、今年も来年もマイナス成長が予想されており、厳しい経済環境にあるこ
とは確かです。
財政健全化に向けて、公共料金の値上げなどにより物価上昇率は年率10%超で高止まっており、底
打ち感のないレアル安とともに景気回復への道のりは険しいものがあります。ただし、昨年末にルセフ
大統領は財務大臣をレビ氏からバルボザ氏へ変更して、財政規律と景気刺激のバランスを取ろうとし
ています。資源価格の低下など、ブラジル経済の回復には時間がかかるものと思われますが、2011年
をピークに下がり続けた鉄鉱石価格も昨年12月に1トンあたり40ドルを割込み、2007年頃の水準まで低
下して今後の低下余地は限定的だと思われます。中南米諸国の歴史には財政破綻がありましたが、
現在のブラジルについては国際市場での対外債務は限定的であり、その中での着地点を見つける時
間が続きます。また、国際市場では中国のプレゼンスが高まっており、これまでとは異なる関係者が存
在します。従って、各国の景気回復の相関関係にも新たな視点が必要であり、今夏のリオ五輪が
きっかけとなる可能性にも注目されます。
ブラジル政策金利と鉄鉱石価格の推移(2001年1月末~2016年1月末)
(%)
(米ドル/トン)
30
200
180
25
160
140
20
120
15
100
80
10
60
40
5
20
0
2000/1
0
2002/1
2004/1
2006/1
ブラジル政策金利(左軸)
2008/1
2010/1
2012/1
2014/1
*
鉄鉱石価格(右軸)
2016/1
(年/月)
出所:ブラジル中央銀行、IMF *中国向けスポット価格(鉄分62%、着価格)
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商 号: あおぞら投信株式会社 金融商品取引業者: 関東財務局長(金商)第2771号
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