数学 早稲田大学 基幹・創造・先進理工学部 1/1 <全体分析> 試験時間 120分 解答問題数 5題 解答形式 全問記述式 分量・難易(前年比較) 分量(減少・変化なし・増加) 難易(易化・変化なし・難化) 昨年に比べて、やや易化し、標準的な問題が増えた。 出題の特徴 丁寧な誘導が付いた問題が増え、実力さえあれば解きやすく、極端な難問はない。 その他トピックス 場合の数,確率の問題が出題されなかった。 ここ数年、数学 III の重量感のある積分計算が減少していたが、今年は出題されなかった( [Ⅴ]の積分計 算は数学Ⅱの範囲) . 数学Ⅱの典型的な微分の問題[Ⅳ]が出題されたのも驚き。 [Ⅴ]は直前講習東大理類テスト第 2 講4とズバリ的中した。 <大問分析> 問 題 出題分野・ 範囲 番号 テーマ [Ⅰ] 数列 数学B 整数 数学A [Ⅱ] 微分法 数学Ⅲ [Ⅲ] 複素数平面 数列 極限 [Ⅳ] 微分法 数学Ⅲ 数学B 数学Ⅲ 数学Ⅱ [Ⅴ] 空間ベクトル 積分法 数学B 数学Ⅲ コメント(設問内容・答案作成上のポイントなど) 難易度 2変数の漸化式で与えられた数列。どのような順番で決まるのか 判断する必要がある。等比数列と隣接4項間の漸化式が与えられ るが、後者は数学的帰納法を用いて一般項を求める。この数列が 全ての自然数を表すことの証明には、整数の知識が必要。 正四角錐に内接する球の表面積と、正四角錐の表面積の比の値の 最大値。変数の置き方が与えられているので解きやすい。 複素数係数の漸化式。通常の隣接2項間漸化式と同様に式変形す ることで求められる。その数列の収束。さらに、その数列が同一 円周上にあることの確認。 3次曲線へ3本の接線が引ける点の条件を求めて図示する。数学 Ⅱの微分の典型的な問題だが、(1)の誘導に惑わされないようにし たい。 円錐の1/4 の部分を回転させた立体の体積を誘導に従って求める。 (2)で円錐の方程式を求めることになるが、経験がないと難しい。 やや難 やや易 標準 やや易 やや難 ※難易度は5段階「難・やや難・標準・やや易・易」で、当該大学の全統模試入試ランキングを基準として判断し ています。 <学習対策> いずれの問題も、工夫された良問であり、誘導もとても親切で、充分な実力が身についていれば 確実に解ける問題だろう。煩瑣な計算に苦しむ問題は少なく、的確に題意をつかむことができれば 自信を持って解くことができるはずだ。 今年の[I]はあまり見かけない問題なので少々戸惑うかもしれない。必ずしも前半の問題が易し いとは限らないので注意。 定型的な問題( [Ⅱ]や[Ⅳ] )が出題されることが多いので、標準的な問題集で主要分野をまん べんなく学び、幅広く力をつけておきたい。論証や考察を要する問題( [I] )も頻出なので、要領 よく論述する力も養っておこう。また、確実な計算力を必要とする問題( [II]や[V] )も出題さ れるので、普段から自分の手で最後まで計算し答を導き出す練習を積んでおこう。 © 河合塾 2016 年
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