耕作放棄地解消運動 農委会名:湯前町農業委員会 1 地域の概要 本町は、球磨盆地の東端に位置する標高200mから250mの平野部、周囲標高3 00mから900mの山に囲まれた水田地帯である。面積は、48.42㎢の中山間地 である。町の農業は中核担い手農家を中心に、水稲を基幹として施設園芸、畜産、葉た ばこ等を組み合わせた複合経営で営まれている。 しかし、近年の農産物の販売価格低迷、燃料・資材価格の高騰による農業所得の低迷 は農家の兼業化に拍車をかけ、後継者不足と農業者の高齢化が顕著となっており、その 結果として生じる耕作放棄地の増加が懸念される。 2 農業委員会の体制 委員数 職員数 3 13名(選挙10名(認定3名)、選任3名(認定1名)) 2名 掲げた目標とその達成に向けた取り組み内容 今回は、耕作放棄地の解消と復元困難な農地の非農地判定を行うべく、7班に分かれ 農地パトロールを行った。 また、農業委員により農地等の利用状況調査を実施した。農家の現状及び意向を知る ことにより、担い手への面的利用集積、耕作放棄地の解消並びにその予防策等や利用意 向調査を行うための基礎資料として活用こととする。 【農地パトロール出発式】 4 【農地パトロール】 取り組みの成果 耕作放棄地の解消は、0.88ha で平野部での解消が目立った。 利用状況調査では、平成23年度に実施したアンケートに比べると集積が進んでいる こともあり、売りたい・貸したいという農地の筆数は79筆から54筆と減ってきてい る。 しかし、主に農業に従事している者の年齢が非常に高く、後継者がほとんどいない現 状であり、近い将来、誰が農地を守って存続していくか危惧される状況である。 農家の意向に基づいて、担い手への農地集積を図り、農地を農地として将来へ引き継 いでいくため、積極的な農地の流動化を図らなければならない。 5 課題と今後の方針等 現在、耕作放棄地約7.3ha についてはほとんどが山間部であり、鳥獣被害、農地条 件等が悪いため、借り手がなく解消に至っていないのが現状である。 今後も復元した農地が再び耕作放棄地へとならないように適地適作を基本とした導入 作物の検討を図らなければならない。 また、復元が困難な農地については、非農地判定を併せて実施しなければならない。
© Copyright 2024 ExpyDoc