さがら農業ステップアップ運動 農委会名:相良村農業委員会 1 地域の概要 本村は、豊かな自然に恵まれ古い歴史と伝統が息づく農山村である。熊本県の南部、 球磨郡のほぼ中央に位置しており、北部は標高400mから1,300mの山岳が連な って広大な山林を形成している。 また、本村の中央には日本三大急流の一つである「球磨川」最大の支流で八代市泉町 を源流とする「川辺川」が北から南へ貫流し、村の中流域から下流域にかけ平野が拓け、 水田や畑が広がる典型的な農業地帯となっている。 特産物は米・茶・葉タバコ・メロンで、特にお茶は団地形成化され生産量は県内一と なっている。 しかし、本村の農業も農業従事者の減少と高齢化、担い手不足など、農業就業人口に 占める高齢化率は高く、農村の活力の低下が懸念される。 2 農業委員会の体制 委員数 職員数 3 14名(選挙10名(女性2名、認定5名)、選任4名(認定3名)) 2名 掲げた目標とその達成に向けた大作戦の内容 ◇農地集積対策チーム(5名) 村内の認定農業者は96名で、生産組織数は16組織のうち地域営農組織は6組織で ある。農業委員会としては認定農業者や生産組織の抱えている問題を把握するとともに、 関係機関と連携を取りながら農地集積を積極的に行い、効率的な農地の活用を図ってい る。特に県指定の農地集積の重要地区が2か所あり、1か所が組合設立し、中心経営体 への農地集積を行っている。 ◇耕作放棄地対策チーム(5名) 管内の耕作放棄地は、平成25年度までの調査で約33ha 確認されているが、このう ち、耕作放棄地再生利用緊急対策交付金(国)及び熊本県耕作放棄地解消緊急対策事業 等の活用、また、村内認定農業者や地域営農組織へのあっせん等により、平成20年度 から平成25年度までの間に約18ha の耕作放棄地が解消された。 今後の関係機関と協議しながら耕作放棄地の解消を目指すとともに、復元利用が不可 能と見込まれる農地については現況確認を行い「非農地化」の推進を図る。 ◇農業振興対策チーム(4名) 本村の農地面積は約1,200ha で、主な営農は畜産、水稲、茶、葉タバコ、メロン、 サトイモ等である。しかし、中山間地域の農地は狭小で、不正形な圃場も多く見られる。 農業委員会では、JA等関係機関と協力しながら、新たな小物野菜(にんにく、ほう れん草、オクラ等)に取り組んでいる。 また、現在6経営体(18ha)で取り組まれて畜産放牧については、耕作放棄地の解 消や発生防止対策としても有効であるため、その拡大を図ることとする。 加えて、家族経営協定の普及推進や農業者年金の加入推進など、農業経営の改善や後 継者育成につながる制度や施策について、あらゆる機会にその啓発に努めている。 4 取り組みの成果 ◇農地集積対策チーム 昨年同様「相良村担い手育成支援協議会」関係者による意見交換会を開催し、農業の 現状や抱えている問題点などの意見を出し合い、対策などを検討した。 平成26年度からの新規事業「相良村農林業新規就労奨励交付金」については、3件 の交付があり、新規就農促進につながった。また、県指定の農地集積の重点地区におい て中心経営体へ約30ha の農地集積を行った。 ◇耕作放棄地対策チーム 耕作放棄地全体調査の結果を受け、関係機関と連携し、耕作放棄地解消計画に基づき 解消に努め3ha の解消につながった。また、復元利用が不可能と見込まれる農地につい ては、非農地通知書を送付(6件、4,053㎡)した。 ◇農業振興対策チーム 農政主管課と連携し、耕作放棄地再生利用緊急対策交付金(国)及び県耕作放棄地解 消対策事業を活用し、耕作放棄地の解消に努めた。加えて、全国農業新聞の普及活動及 び農業者年金の加入推進の一環として戸別訪問を実施した。 5 課題と今後の方針等 ◇農地集積対策チーム 認定農業者のメリットを充分活用できるよう制度の啓発や農地の利用集積など強い農 業の基盤づくりを目指す。 ◇耕作放棄地対策チーム 耕作放棄地全体調査の結果を受け、関係機関と連携し、耕作放棄地解消計画に基づき 解消を図っていく。また、新たな耕作放棄地が発生しないように、定期的な農地パトロ ールを実施したり、農地の貸し借りを推進するなど農地の有効活用を図る。 ◇農業振興対策チーム JA等関係機関と協力しながら小物野菜(にんにく、ほうれん草、オクラ等)栽培に 取り組む。
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