米国 マーケット・コメント (15/3/6~15/03/19)

2015/03/20
大和証券・債券部
米国 マーケット・コメント (15/3/6~15/03/19)
◇ これまでのポイント
○
強い雇用統計によって金利上昇するも、Fed の見通し引下げによって大幅金利低下
3 月 6 日に発表された米 2 月雇用統計は、非農業部門雇用者数変化が予想の 23.5 万人増
に対し 29.5 万人増となり、失業率が前月の 5.7%から 5.5%へと 2008 年 5 月以来の水準ま
米国国債10年金利(2/16~3/19)
%
2.25
2.20
米ドル高懸念やFedの
見通し引下げ等によって
大幅金利低下
堅調なコアCPIと欧州の景気
回復期待でインフレ期待主導
で長期金利上昇
2.15
で低下した。一方、平均時給(前月比)は予想の+0.2%に対し+0.1%と伸びが限定的だった。
引き続き雇用情勢が改善していることや緩やかながらも賃金上昇基調が継続しているこ
2.10
とが確認されたことで、
3 月 FOMC を意識しながら米 10 年債利回りは 2.25%まで上昇した。
2.05
しかし、3 月 9 日から開始された ECB の国債・政府機関債買入れ策によって引き起こされ
2.00
たグローバルな金利低下、米欧の金融政策の差から来る米ドル高、雇用以外は弱い米経済
1.95
指標によって、米 10 年債利回りは雇用統計での上昇分を打ち消し 2.05%まで低下した。
2月雇用統計は引き続き
雇用情勢の改善が確認され、
長期金利がさらに上昇
議事録・イエレン議長の
議会証言がハトなトーンと
なり、月末まで金利低下
1.90
02/16
さらに、東京時間 3 月 19 日の FOMC では、潜在成長率と深い関連がある失業率の長期的見
02/25
03/06
通しが 0.2%~0.3%下方修正され、Fed メンバーによる FF 金利予測も 50bps 程度下方修正
された。また、イエレン FRB 議長の記者会見にて米ドル高による低インフレや輸出伸び悩
みへの懸念が表明されたことで、米 10 年債利回りは一時 1.90%割れまで低下した。
◇ 今後の注目点
春先の景気転換の有無に注目か
これまでの Fed は市場の想定以上に楽観的な見通しを示していたが、ここにきてその
03/17
出所:大和証券債券部作成
%
0.6
0.5
米国10年実質金利と米国10年インフレ期待 (12/30~3/19)
%
2.1
米10年実質金利(左軸)
米10年インフレ期待(右軸)
2.0
0.4
1.9
0.3
1.8
0.2
1.7
見通しを大きく引き下げた。このことは Fed による政策方向性のシフトを示す可能性
もあるが、市場は FOMC 翌日には当日の反応を巻き戻す動きとなっており、Fed の見通
し引下げにサプライズがあったものの、市場の見通しに近づいたという評価により落
0.1
ち着きを取り戻したということだろう。
0.0
引き続き米ドル高が懸念材料となりうるが、まずは 3 月 24 日に発表される米 2 月 CPI
にて先月同様底打ちの兆しが見られるかが焦点となるだろう。その後は例年通り、春
-0.1
12/30
1.6
利上げ警戒が後退し、
実質金利は大幅低下
1.5
1.4
2/6
3/18
出所:大和証券債券部作成
先に景況感が回復するかを伺いにいくことになるのだろう。
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大和証券
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