ギリシャのユーロ圏離脱、ありえないリスクからありえるリスクへ

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欧州
2015年4月1日
ギリシャのユーロ圏離脱、ありえないリスクからありえるリスクへ
量的金融緩和の効果でユーロ圏経済に落ち着きが見られる中、ギリシャのユーロ圏離脱がありえるリスクとして認識
されてきています。現在進められている追加支援交渉の動向には注視していく必要があるといえます。
ECBの量的金融緩和は一定の効果、ギリ
シャのユーロ圏離脱リスクは僅かに高まる
2015年3月9日以降、欧州中央銀行(ECB)は月間600億ユ
ーロ規模で国債を買い取るなどの量的金融緩和策(QE)を
実施していますが、 ECB政策委員会メンバーのリイカネン・
フィンランド中銀総裁が「経済見通しに明らかかつポジティブ
な影響を既に与えている」との認識を示すなど、一定のポジ
ティブな効果をユーロ圏経済に与えているとの見方が広が
っています。
一方、ギリシャについては追加支援を巡り、欧州連合(EU)
との交渉が続いていますが、ギリシャと支援国には依然とし
て大きな隔たりがあり、支援の先行き不透明感の高まりに
加え、ギリシャのユーロ圏離脱についてもリスクとしての認
識が高まりつつあります。
どこに注目すべきか:改革計画の内容、ドイツ
の世論調査、ユーロ圏離脱のリスク
ャのユーロ圏残留を望まないと回答しており、ユーロ圏残留
賛成の40%を上回り、2月時点と比べ賛成と反対が逆転する格
好となっています。また80%の回答者がEUとの交渉において
ギリシャの姿勢は真剣でないとしています。ドイツのメルケル
首相はドイツの有権者態度が硬化しても実効可能な改革案が
示される限りギリシャを支援する用意があることを示唆してい
ますが、ギリシャに対してドイツが大きく譲歩するのは厳しい
状況にあると考えられます。
ギリシャのユーロ圏離脱シナリオとしては、①ギリシャ政府が
期日通りに国際通貨基金(IMF)への返済、国債保有者への
利払い、元本償還に対応できない、②ECBがギリシャ中央銀
行によるギリシャ市中銀行へのELA(緊急流動性支援)に反対
する、の2つが考えられますが、現時点では①、②ともに発生
する確率は低いと見ています。しかしユーロ圏経済がQEの効
果もあり安定してきている中、ギリシャのユーロ圏離脱がひょ
っとしたらありえるリスクとなった可能性があります。交渉の動
向や市場の反応については注視していく必要があると考えま
す。
2015年3月27日にギリシャ政府は、追加金融支援を受ける
図表1:ユーロ圏各国の10年国債利回り推移
ための前提条件といえる経済改革計画をEUに提出しました。
(日次、期間:2014年12月31日~2015年3月31日)
しかし、改革計画には資産売却や徴税の強化などを通じて
%
% 12
37億ユーロの歳入増を目指すものの、年金削減や公務員
4
ギリシャ(右軸)
の賃金引き下げなどの踏み込んだ内容は含まれておらず、
10
欧州連合(EU)として追加金融支援を実施するには不十分と
3
の評価がされています。これを受けドイツ政府は、ギリシャ
8
政府に詳細で実効可能な改革計画の提出を求めており、そ
れまではユーロ圏として追加金融支援を行わないとの考え
ポルトガル(左軸) 6
2
を示しています。一方で、ギリシャ政府当局者が「救済融資
イタリア(左軸)
を債権者側が実行しなければ、債務を返済しない」と発言す
4
スペイン(左軸)
るなどしており、協議の行き詰まりを打開するのは容易では
1
フランス(左軸)
なさそうです。
2
このような状況の中で、ギリシャ支援を中心となって行うこと
ドイツ(左軸)
0
0
となるドイツでは、ギリシャのユーロ圏残留に反対する姿勢
14年12月31日
15年2月14日
15年3月31日
が強まっています。ドイツの公共放送ZDFが2015年3月13日
に公表した世論調査の結果によると52%のドイツ人がギリシ
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
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