インドネシア中央銀行が利下げを決定

Strategy Report
Mitsubishi UFJ Asset Management
インドネシア中央銀行が利下げを決定
2015年2月18日
グローバル・マーケット・ストラテジー・チーム
シニアストラテジスト
岸義明
 BI(インドネシア中央銀行)は17日の金融政策決定会合で、政策金利を0.25%引き下げ、
7.50%とすることを決定しました(18日に実施)。今回の決定は市場にとって意外感がある内
容であり、利下げは2012年2月以来となります。
 足下の低水準な原油価格や、米国を中心に世界経済が緩やかに拡大するなか、金融引締
策の効果が顕在化してきたことなどによって、インフレ率の低下や貿易赤字の縮小などファ
ンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の改善が背景にあると考えられます。
 昨年誕生したジョコ政権が経済の活性化を図る取り組みを実施していることなどから、減速
傾向にあった実質GDP成長率に下げ止まりの兆しが表れつつあります。今後、インドネシア
経済は持ち直していく公算が高いと考えられ、インドネシアルピアは次第に底堅い展開にな
るとみています。
2012年2月以来の利下げを決定
BIは17日の金融政策決定会合で、政策金利を0.25%引き下げ、7.50%とすることを決定し
ました(18日に実施)。今回の決定は市場にとって意外感がある内容であり、利下げは2012
年2月以来となります。
インドネシアの政策金利は、米国でFRB(米連邦準備制度理事会)による資産買入の縮小
観測が高まった2013年5月以降、自国通貨安の回避に加え、インフレ抑制などファンダメンタ
ルズの改善を目的に、段階的に引き上げられてきました。
今回の声明文では、「2015・2016年のインフレ率(消費者物価指数・前年比)は3~5%の
目標の下限にとどまり、管理可能な状況」と表明、さらに「燃料補助金の改革や、インフラ開
発の促進などは景気の追い風になる」と言及しています。足下の低水準な原油価格や、米国
を中心に世界経済が緩やかに拡大するなか、金融引締策の効果が顕在化してきたことなど
が、今回の利下げの背景にあると考えられます。
政策金利の推移
(%)
8.00
7.50
7.00
6.50
6.00
5.50
10/2
11/2
(出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成
12/2
13/2
14/2
15/2
(年/月)
当資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定
はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。当資料に示されたコメント等は、当資料作成日現在の見解であり、事前
の連絡なしに変更されることがあります。投資信託は株式、公社債等値動きのある証券に投資しますので、基準価額は変動し
ます。したがって、金融機関の預金とは異なり元本が保証されているものではありません。投資信託は、預金保険の対象とは
なりません。金融商品取引業者以外でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象ではありません。本資料は当
社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、完全性等について保証・約束するものではありません。
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ファンダメンタルズは緩やかに改善
インフレ率は、昨年11月に燃料補助金の削減によってガソリン価格等が引き上げられたこと
などから、大幅に上昇しました(2013年6月にも燃料補助金の削減を実施)。しかし、原油価
格が低迷するなか、燃料補助金改革が奏功し、インフレ率は落ち着きつつあります。
また、経常赤字の要因となる貿易赤字も、自国通貨安や原油安等の影響により輸入が抑
制されていることなどから黒字に転換するなど、インドネシアのファンダメンタルズは着実に改
善しています。
CPI(消費者物価指数・前年比)の推移
輸出・輸入と貿易収支の推移
(%)
9
CPI
コアCPI(エネルギー等を除く)
8
輸入(左軸)
貿易収支(右軸)
(十億米ドル)
20
7
6
輸出(左軸)
(十億米ドル)
4
10
2
0
0
5
-10
4
3
10/1
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
(年/月)
(出所)Datastreamのデータを基に三菱UFJ投信作成
-2
-20
-4
10/1
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
(年/月)
(注)輸入はマイナス表記
(出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成
経済の回復が鮮明化していくなか、インドネシアルピアは次第に底堅い展開へ
昨年誕生したジョコ政権が燃料補助金の削減やインフラ開発の推進など、着実に経済の活
性化を図る取り組みを実施していることなどから、減速傾向にあった実質GDP成長率に下げ
止まりの兆しが表れつつあり、今後、インドネシア経済は持ち直していく公算が高いと考えられ
ます。
インドネシアルピアは、ファンダメンタルズの改善等に伴う利下げ観測がくすぶる一方で、米
国で利上げ観測が高まっていることなどから、当面、上値が重い展開が想定されます。しか
し、今後、インドネシア経済の回復が鮮明化していくなか、インドネシアルピアも落ち着き、次第
に底堅い動きになるとみています。
実質GDP(前年比)の推移
(%)
10
その他
純輸出
投資
インドネシアルピア(対円・米ドル)の推移
消費
実質GDP
(インドネシア100ルピア)
1.100
8
1.025
6
4
2
0
-2
(インドネシアルピア)
9,000
インドネシアルピア高
対円(左軸)
対米ドル(右軸)
0.950
11,000
0.875
12,000
インドネシアルピア安
-4
09/12
10/12
11/12
(出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成
12/12
13/12
14/12
(年/四半期)
10,000
0.800
13/2/17
13/8/17
14/2/17
14/8/17
(注)NY市場、土日祝日は前営業日の値を記載、対米ドルは逆メモリ
(出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成
13,000
15/2/17
(年/月/日)
当資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定
はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。当資料に示されたコメント等は、当資料作成日現在の見解であり、事前
の連絡なしに変更されることがあります。投資信託は株式、公社債等値動きのある証券に投資しますので、基準価額は変動し
ます。したがって、金融機関の預金とは異なり元本が保証されているものではありません。投資信託は、預金保険の対象とは
なりません。金融商品取引業者以外でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象ではありません。本資料は当
社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、完全性等について保証・約束するものではありません。