三菱商事が減損で最終赤字 - 格付投資情報センター

NEWS RELEASE
2016年3月24日
三菱商事が減損で最終赤字―格付への影響は限定的
三菱商事(証券コード:8058、発行体格付=AA-)は 24 日、チリの銅事業において約 2800 億円の減損
損失を計上することなどを主因に 2016 年 3 月期の連結当期利益予想を 3000 億円の黒字から 1500 億円の
赤字に修正した。
資源・エネルギーの市況価格は、年初のようなストレス環境からは脱した感はあるが、依然、長期の
価格見通しがプラスに働く材料に乏しい。長期の価格前提のさらなる見直しなど、よりストレスがかか
る可能性も否定できない。そうした影響を一定程度考慮しても、三菱商事のリスク耐久力は AA ゾーンの
水準を維持できるとみており、今回の損失は多額だが格付への影響は限定的と判断した。
資源・エネルギー分野は収益が振れやすい。三菱商事は非資源分野の収益基盤に厚みがあり、総合商
社の中では収益力・キャッシュフロー創出力は強いと評価している。2016 年 3 月期までの中期経営計画
において、2020 年頃までに非資源分野の連結純利益倍増へ向けた取り組みを継続している。不透明な事
業環境においても収益力の改善が図れるか注目していく。
主任格付アナリスト:中島
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