ニセコイの如く サンマ味のヨーグルト ︻注意事項︼ このPDFファイルは﹁ハーメルン﹂で掲載中の作品を自動的にP DF化したものです。 小説の作者、 ﹁ハーメルン﹂の運営者に無断でPDFファイル及び作 品を引用の範囲を超える形で転載・改変・再配布・販売することを禁 じます。 ︻あらすじ︼ こんなニセコイは嫌だを想像しました 目 次 ニセコイの如く │││││││││││││││││││││ 1 ニセコイの如く ああ、わかった﹂ ﹁おお、一馬。今日帰ったら話があるから、お座敷の方に来なさい﹂ ﹁おやっさん⋮⋮ 俺の名前は⋮⋮桐生一馬。凡矢理高校に通う高校一年生だ。 この風貌では老けて見えるだろうが、俺は立派な高校生だ。 元々俺は、高校なんぞに入るつもりもなかったが、俺を拾ってくれ たおやっさんが俺を説得し、高校に入らせた。その頃は少し申し訳な く思っていたが、今は全力で高校生活を送り、おやっさんに恩を返さ ねえとな。 そして俺の家は、やくざだ。 世間一般では悪とされているが、俺はそうは思わない。人間に善悪 があるように、やくざにも善悪がある。おやっさんに憧れた俺は出来 る限り、おやっさんのように生きて行こうと思う。 恐らく、おやっさんが言っていたことは、俺に組を継がせようと考 えているのだろう。 俺もおやっさんが望んでいるのなら是非も無いが、何故今なのだろ うか⋮⋮⋮ ﹁考えていても仕方ねえ⋮⋮さっさとあいつ等に餌やらねえと﹂ 実は俺は飼育委員に所属している。誰も立候補しなかったのもあ るが⋮ ﹂ ﹂ 今は生物を育てるものも、愉しいと感じている。案外性に合ってい るのかもな。 お車の用意ができましたぁ ﹂ 外では兄貴はやめろと言ってるだろうが ﹁アニキィ ﹁力也 ﹁す、すいません ※※※※※※※ ﹁ほら、食いねえ﹂ ! 俺は今、育てている鶏に餌をやっている。最初は匂いが気になり、 ! ! 1 ? !! ! 嫌になったが、今は気にならなくなり、こいつらにも愛着のようなモ ノが出てきている 右から由美、遥、薫、リリと名付けている。 さて、今日も小屋を掃除するか⋮⋮⋮⋮⋮ッ ﹂ △ボタン ※制限時間付き ﹁ぬおお のを出すヤツは はドスが刺さっていた。誰だこんな人通りが多い場で、ドスなんても けた。どうやら判断は正しかったようで、俺が先ほどまで居た場所に 俺は突然の殺気に驚き、咄嗟に身を翻し、飛び込んできた物から避 !?! ごめんな∼﹂ !! ⋮⋮その声の主を 七三した金色の髪に 髑髏の眼帯を付けた ﹂ 蛇柄の女物の制服を着た人物は⋮⋮ ﹁真島の姉さん 真島吾朗 金色の七三した髪形をしているが 髭が生えているが 謎の赤いリボンを付けているが れっきとした ! ! 声の主⋮⋮襲撃者を見た俺は凍り付いた⋮⋮⋮⋮俺は知っている ﹁あ、あんたは⋮⋮⋮⋮っ ﹂ ﹁あ∼すまへんの∼。俺の片腕が反応して飛んで行ってしもうてん∼ ! !!! 2 !! ││││││││││女である ﹂ ﹁久しぶりやわ∼∼∼∼∼桐生ちゃん ﹂ ﹂ 何 故 こ ん な と こ ろ ま で 来 て、戦 う ん だ ドリャアアアア ※※※※※※※ ﹁ウォホホホ ﹁真 島 の 姉 さ ん 言って迷惑だ !!! ﹁うぇえひひひひひひ ﹂ ﹁話をしたければ、戦えってことか姉さん ﹂ くないと、友人の一人である秋山集にぼやいていた。 はっきり 昔一度だけ戦った事のある、桐生だが、真島とだけはあまり戦いた 還するのがかなり難しいとされている。 をする。友人の小野寺彰と、熊を狩った事のある桐生でも、無傷で生 リッキーな動きと、ナイフ捌きを組み合わせ、非常に厭らしい戦い方 真島の武器は、紫色のオーラを纏ったドスである。真島は自身のト ! !! ﹁グウ ﹂ 刺した。 た。しかし真島は謎の横ステップで回避し、ドスを桐生の脇腹に突き 桐生は身体を捻り、そのままハイキックで迫りくる真島に迎撃し !! !! パーク︵ドンキホーテで25000円で買った︶︼を取り出し、栓を切 り、飲み干した。 この間約0.1秒である。 は せりゃア ﹂ 桐生は気力と体力を取り戻し、身体に青いオーラを身に纏った。 ﹁は ! ! んだ。女には手を挙げない事を誓っている桐生だが、真島は女として い見ていない。人のカタチをしたメスのチンパンジーだと思わなく 3 ! !! ! 苦悶の声を密かに上げた桐生は、懐に仕舞っていた︻スタミナンス ! 桐生も謎の横ステップで真島を攪乱し、いつもの三コンボを叩き込 ! ては、此方がやられてしますのだ。 そして三コンボを決められた真島はのけ反り、隙を見せた。 ﹂ 桐生はどこから取り出したのか⋮⋮金色のバットを真島の頭に叩 きつけ、そして ﹁おおらあああああ ﹁うごあ﹂ 手加減遠慮をする気ではないのだ。 ﹂ もう時間や 桐 生 ち ゃ ん、ま た あ そ ぼ な ⋮⋮⋮⋮ ほ な っ 吹き飛ばされた真島は、壁に激突し、気絶したように見えた だが ﹁う お でゅわ り、校舎に向けて走り去った。まるで嵐の様である ﹁なんだっていうんだ⋮⋮一体⋮⋮それにまただと 配している。 ﹁大丈夫かよ一馬⋮⋮また喧嘩売られたのか けばいいのに﹂ ﹂ 普通適当にあしらっと だった。二人は桐生の制服に付いている血痕に驚き、いつも以上に心 教室に着いた桐生を待っていたのは、友人である小野寺彰と秋山集 に気付き、教室に急いで向かった 置いて行かれた桐生は、奇妙な感覚を覚えた。そして時間が無い事 ? 真島はスカートをはいているにも関わらず、奇妙な動きで立ち上が ! 戦った際、このヒートアクションで真島に勝利したのだ。桐生は一切 フ ル ス イ ン グ を 決 め た。ヒ ー ト ア ク シ ョ ン で あ る。以 前 真 島 と ! ! 野寺はそれを譲らない。 肩まで伸ばしたロン毛が桐生にとっては鬱陶しそうに見えるが、小 桐生の中学の頃よりの親友である。 小野寺彰。 な面倒も増えるんだ﹂ ﹁小野寺⋮⋮まあ俺はお前みたいに、口が上手くないからな⋮⋮余計 ? 4 !! ! 桐生とは違い、口も上手く、彼女も何人もいる。人付き合いが苦手 な桐生とは正反対なタイプであるが、二人は親友である。 ﹂ 俺、法 律 関 係 に 手 が あ る ん で、喧 嘩 ﹁しかし桐生さん、流石に刺されているのに面倒だけで済ますなんて 人 が 良 す ぎ で す よ。ど う で す 売って来た慰謝料もぎとって、連中全員塀の中に入れましょうか ﹁いや、それはやり過ぎだ⋮⋮集。それにもしそれを使ったとしても、 やられた方の連中がお前に逆恨みに来るかもしれんしな﹂ 秋山集 桐生とは高校からの付き合いである。 同じようにモテる小野寺と違い、好きな人に一途な男である。 中学時代はホームレス生活を送っていたが、昔桐生がビルから投げ 捨てた100億を元手に、かなりの財産を増やし、今はかなり裕福な 生活を送っている。桐生に恩があり、恩を返す為、この高校に入学し た。 もしかして女か﹂ ﹁そうですか⋮⋮⋮あ、そういえば、今日転校生が来るみたいですよ﹂ ﹁なに、転校生 ﹁小野寺さんこの前もOLさん二人と飲みに行った∼ってメール送っ てきましたもんね﹂ 女⋮⋮ ﹂ ﹁男ばかりつるんでいても、潤いが欲しいんだよ。今度お前らも連れ てってやるよ﹂ ﹁おいおい⋮⋮⋮⋮転校生 ? 真島の姉さん ﹃これで何時でも会えるで∼∼∼∼♡﹄ 女⋮⋮⋮ ﹃桐生ちゃ∼∼∼∼ん♡﹄ まさか⋮⋮ 転校生⋮⋮⋮ 転校生が俺のクラスに来る⋮⋮ ? 5 ? ? ﹁小野寺の女好きは相変わらずだな⋮⋮﹂ ? ?! ﹁どうした、桐生。具合でも悪いのか ﹂ ⋮⋮すまない、少しぼーっとしていただけだ。済まないな柏木さ 柏木るり だからな、ズルルルルルルッ ﹂ ﹁いや⋮⋮具合が悪いのなら保健室で休んだ方がいい⋮俺は保険委員 呼ばれる少女だった。 意識がフライアウェイしていた桐生の肩を叩いたのは、柏木るりと ん﹂ ﹁ ? たという一面もあるが、これでも女である。 ? ﹂ !! ﹂ カメラで盗撮なんて趣味を止めてス ﹂ ﹁皆さんに言っておきますが、今日は転校生が来ています﹂ の教師である。 いつも冷静沈着で生徒に接し、口は悪いが面倒見もいいので、人気 桐生達の担任の教師、峯義孝。 ﹁こんにちは。今日もいい天気ですが、先生の気分は最悪です﹂ ぞれの席に着いた。 その後桐生達は適当に雑談した後、教師の逆鱗に触れないようそれ ﹁るりさんは冷麺命だからな⋮⋮﹂ ﹁え、そんなに怒りますか⋮⋮ ポーツに打ち込め秋山ァ ﹁当 た り 前 だ ろ う が 馬 鹿 野 郎 ﹁今春なんですが⋮⋮柏木さん冷麺好きなんですね﹂ なり美味いぞ。やらんがな。ズルルルルルッ ﹁これは隣の県にある、来々軒とかいう店で出していたヤツだな。か ﹁またるりさん冷麺食べているんすか⋮⋮今度は何処のです ﹂ 好物は冷麺で、食堂に冷麺が無いという事実を知り、鬼の如く怒っ 頼りにされている人格者である。 にしていない。クラスを影から支えており、いつも適当な小野寺から 鼻の上に横一文字の傷があり、見るからに痛そうだが彼女は別段気 桐生とは、小野寺と共に中学の頃からの付き合いである。 !! ! ? ! 6 ! 盛り上がる教室。勿論小野寺も拍手喝采である。 ﹁では、入ってきてください。さっさとHR終わらせてトイレに行き たいんです﹂ ﹁はい﹂ 峯教師の言葉で、教室の扉は開かれた。 教室に入って来たのは│││││││ 髪に赤いリボンを付け││││││││ 白い制服を着た││││││││││ ﹁浜崎豪っていいます。地元では︻ハマの帝王︼呼ばれていました。皆 7 さん気軽にゴーちゃんと呼んでください﹂ ﹂ !! ﹂ ﹁おまえだったのかよ ﹁桐生 続かない ?!
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