KTS-Net 進化はここから生まれる。 激動する時代、メーカーはどのようにこの変化に挑み取り組んでいるのか。 コマツの製品をお使いのユーザーの方々をレポートしてご紹介いたします。 今回は、ばね製造技術をベースに、金属部品に対するスピーディなイノベ ーションにより、長年にわたって、ユーザーからの信頼に応え続けている、 三重県津市の 株式会社 遠藤製作所 様 にお話を伺いました。 Vol. 100 各種精密スプリング設計製造/金属プレス加工部品製造 /複合部品製造/金型・治工具・機械設計製造販売 株式会社 遠藤製作所 本 社 〒514-1138 三重県津市戸木町5141-2 TEL.059-255-2695 FAX.059-255-4319 第二工場 〒514-1138 三重県津市戸木町5141-6 TEL.059-256-6673 FAX.059-256-6761 設 立 1950(昭和25)年 4月 25日 代表取締役 遠藤 祐司 資本金 2,000万円 従業員数 90名 ホームページ http://www.kes-endo.co.jp 創業から今日に至るまでの経緯について お聞かせ下さい。 創業は1950(昭和25)年。津市の三重町に 大手電器会社の一次協力工場として、ばね 専門工場を設立しました。 創業から現在に至るまで、長年にわたり 主に電気・自動車機器の超精密ばね・スプ リングの製造を続けてまいりました。 また、それに加え、プレス加工やマルチ フォーミングによる金属部品の製造や、接 点ばね・端子・ターミナルといった複合部 品の製造、精密順送金型・単金型・金型パ ーツ等の金型の設計及び製造、ボタンスイ ッチや自動車パーツ等のアッセンブリーも 手掛けてまいりました。 弊社では創業以来、製品の品質第一を基 本ポリシーとし、創意・工夫・改善の経営 理念を貫徹してまいりました。 さらに、環境面にも配慮した製品造りを 心掛けている企業で在るべく、様々な行動 を実施してまいりました。 代表取締役 遠藤 祐司 氏 弊社では、年間重点課題に「品質」と 「環境」を掲げ、全社員で取り組んでおり ます。 例えば、省エネ・省資源の一環として、 社内の電灯を全てプルスイッチ付きのもの に付け替え、こまめな消灯を心掛ける等、 部署毎に担当を決め様々な工夫・改善を行 っています。 その証として、平成14年にISO9001:2000 認定取得。平成16年にはISO9001:2000拡大 審査認証と共に、ISO14001:1996認証取得 しました。平成18年にはISO14001:2004移行 審査認証を受けました。 今後も、常にお客様のニーズにお応えで きるよう、生産システムの開発を推進し、 最先端技術への挑戦的志向に取組み、高信 頼性商品造りを通じて地域社会に奉仕し、 お客様に品質・納期・コストをご満足して 頂けるよう日々力を注いで行きます。 KOMATSU COMMUNICATION REPORT 『創意・誠意・熱意』 KTS-Net 進化はここから生まれる。 顧客の様々なニーズに応え、最良の品質とサービスを追求したモノづくり。 工場では徹底した品質管理と原価低減意識を持ち、社員が一丸となって仕事に取り 組んでいる。さらに、顧客の信頼に応えるための積極的な設備投資も推進している。 取締役 統括部長 奥山 憲明 氏 KOMATSU COMMUNICATION REPORT 社員教育にも力を入れていらっしゃると お聞きしましたが。 人材こそ会社にとって最も重要であると 思っています。 その思いから、社員教育には、社外教育 と社内教育ともに力を入れています。 弊社では、講習修了と国家試験の2種類 を教育の一環として考えています。プレス 1種・2種といったような資格がバネの分野 にもあるのですが、そのような資格の取得 や国家試験等に備える様々な講習への積極 的な参加を勧め、支援しています。 社内教育におきましても、弊社社員の有 資格者による勉強会を行ったり、会議の中 でコミュニケーションを図る等しています。 御社ではどのような生産が行われている のですか。 弊社では、電気自動車機器の超精密ばね の製造に加え、様々な金属プレス加工部品 の製造を主に行っています。 また、金型の設計製造販売も行っている ため、各種部品の製造に関しても、金型の 設計・製作から製品加工・組立・販売まで 一貫した製品造りを行っています。 金属プレス金型の製作やパンチ・ダイブ ロックの小物加工には、独自のCAD/CAM システムを駆使し、NC加工群で徹底した 自動化を行い、高精度化と短納期化を追求 する中で、完全自動化と公差『ゼロ』への 挑戦に意欲を持って取り組んでおります。 弊社で手掛けている金属プレス加工製品 の特徴としては、比較的薄板の複合加工が 多いと言えます。15トンから200トンまで の様々なプレス機にこの度導入したサーボ プレスを加えたラインナップから、各々の 製品に適したプレス機を用いて、お客様に 品質・納期・コストをご満足頂けるモノ造 りを行っています。 ばねの製造には、コンピューター制御に よるスプリングフォーミングセンターを用 い、多工程の加工にもお客様にご満足頂け る品質・納期・コストを満たした製品をご 提供するとともに、難易性の高いばね加工 には、ドイツ・ビーラー社のマルチフォー ミングマシンで、ロスが出ない汎用性の高 い高品質の製品を造り出しています。 また、様々な検査装置を用い、ISO9001: 2000品質マネジメントシステムを基盤に、 徹底した品質管理を行っています。 Vol. 100 今回、サーボプレスをご導入頂きました 動機とご感想をお聞かせ下さい。 展示会やコマツの工場等で何回かサーボ プレスを見た他、実際に導入された会社に 伺い見学させて頂くなどして、サーボプレ スの利点を実感し、導入を決めました。 サーボプレスならではと言える、ストロ ークやランサイクルが自由に設定出来、任 意の位置で止められるといった点が、難加 工の製品に大いに役立つと思ったのです。 今やプレス機業界はサーボプレスが主流 になり、様々なメーカーのサーボプレスが 在りますが、その中でコマツのサーボプレ スに決めた理由は、コマツがサーボプレス の先駆者であるという点からです。 他社に先駆けてサーボプレスを開発され てきたメーカーですから、サーボに関する 様々なノウハウや特許などを持っていると いうことで、コマツのサーボプレスH1Fを 導入しました。 現在は主に、厳しい精度が要求されてい るステンレス材の曲げ加工の製品において、 曲げ角度を安定させるために、このサーボ プレスを使用しています。 サーボプレスによる加工で、曲げ角度精度が安定した製品。 株式会社 遠藤製作所 サーボプレスで下死点で止めることによ って安定した角度を出す事ができ、厳しい 曲げ精度が要求される製品の品質を確保し ています。 この下死点で何秒か任意で止めることが できるといった点が、サーボプレスとリン クプレスの大きな違いです。 これからは、難しい加工が求められる製 品や複雑な金型を使用とする製品に関して はサーボプレスで低速で品質を安定させて 加工し、高速金型を用いる製品はサーボ以 外のプレスを用いるといった、使用用途に 応じたプレス機の使い分けをして行きたい と思っています。 また、未だ未知な力を秘めているサーボ プレスの使い道も今後色々と試して行きた いと思っています。 今後のさらなる活躍が期待されるACサーボプレスH1F60 KOMATSU COMMUNICATION REPORT 各種精密スプリング設計製造/金属プレス加工部品製造 /複合部品製造/金型・治工具・機械設計製造販売 KTS-Net Vol. 100 進化はここから生まれる。 各種精密スプリング設計製造/金属プレス加工部品製造 /複合部品製造/金型・治工具・機械設計製造販売 株式会社 遠藤製作所 今後の展望をお聞かせください。 KOMATSU COMMUNICATION REPORT 厳しい状況が続いている昨今。このよう な時ですから、特に私ども製造業にとって は、1つでも不良が出ると命取りとなって しまいます。 そのためにも、設備と社員教育への投資 が重要ではないでしょうか。不良を未然に 防ぐためにも優れた最新の設備を充実させ て行くとともに、最終的にモノ造りをする のは設備ではなく『人』なのですから、よ り優れた人材を育てて行かなければと思っ ております。 優れた人材と最新の設備を駆使し、品質 ・納期・コストを如何に充実させていくか が今後も重要です。それによって、お客様 とのより深い信頼関係を築くことができる と思います。 また、長年培ってまいりました技術と最 新の設備を活かし、今後は新たな分野への 挑戦もして行きたいと思っています。この 度導入したコマツサーボプレスなどは正に その足掛かりとなるのではないでしょうか。 実に様々な表彰の数々。技術の高さを物語る。 製品紹介 能 力 能力限界 ストローク長さ 最大ストローク数 ダイハイト スライド調節量 スライド寸法 シャンク穴径 ボルスタ寸法 左右 L-R 前後 F-B 左右 L-R 前後 F-B 厚さ サーボモータ定格出力 許容上型質量 H1F35 350 4.5 ~80 ~80 210 55 350 300 38.5 700 400 86 5 50 H1F45 450 5.5 ~100 ~70 250 60 400 350 50.5 800 450 110 7 80 H1F60 600 6.0 ~120 ~60 300 65 500 400 50.5 900 550 130 7 130 H1F80 800 5 ~130 ~75 320 80 550 450 50.5 1000 600 140 15 190 H1F110 1100 5 ~150 ~65 350 100 620 530 50.5 1100 680 150 22 350 H1F150 1500 6 ~200 ~55 420 100 700 550 50.5 1250 760 165 30 500 H1F200 2000 6 ~250 ~50 450 120 850 650 50.5 1450 840 190 30 650 お問い合わせは コマツ ハイブリッドACサーボプレス KOMATSU HYBRID AC SERVO PRESSES コマツ産機株式会社 鍛圧KBU 企画グループ 〒143-0016 東京都大田区大森北1-6-8 KDX大森ビル3階 TEL. 03-5561-2692 FAX.03-5561-2877 インターネットアドレス http://www.komatsusanki.co.jp/kts/
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