Vol. 92 - コマツ産機

進化はここから生まれる。
激動する時代、メーカーはどのようにこの変化に挑み、取り組んでいるのか。
コマツの製品をお使いのユーザーの方々をレポートしてご紹介いたします。
今回は、コマツのACサーボ・プレス機を活用され1つ1つ独自の工夫をこらし、
“こだわり”を持ってものづくりに取り組み、お客様へ付加価値をご提供されて
いる、埼玉県八潮市の有限会社 髙田王冠製作所様にお話をお伺いしました。
Vol. 92
缶製品・王冠・建築金物シリング材製作
有限会社 髙田王冠製作所
本社・工場 〒340-0813 埼玉県八潮市木曽根宇上603-1 TEL.048-997-3921(代) FAX.048-997-4040
設 立 1952(昭和27)年8月 代表取締役 髙田 勝雄 資本金 1,100万円 従業員数 28名
『製造に“こだわり”、
お客様に良いものを』
創業から今日に至るまでの経緯について
お聞かせ下さい。
私の父が昭和21年に浅草で王冠の製作を
始め、昭和27年に改めて会社として創業し
ました。
時代の流れとともに近隣にマンションが
建設され、八潮市に工場を移転し、21年経
過し、今日に至るところとなっております。
当時は、王冠を主に製作しており、町に
根付いたメーカーから製作を受けておりま
した。しかし、その後外資のメーカーが
次々と参入し、王冠以外に、薬や日本酒の
キャップ製作及び建築の金物を手がけるよ
うになりました。
現在手がけている缶部品の製造は、約3年
前から始め、現在は加工品全体の約20%を
占めており、残りは王冠・キャップ・建築
用金物となっております。
主な製品は食品や薬のキャップですが、
衛生面・温度調整等安心して市場に出せる
よう条件が厳しく、徹底して管理を行って
おります。
代表取締役
髙田 勝雄 氏
御社のものづくりに対する姿勢をお聞か
せ下さい。
やはり時代の流れで周辺の環境はめまぐる
しく変化しており、市場は大変厳しく競合
がひしめき合う中、弊社はモノづくり、
ひとつひとつに対し “こだわり” を決して
忘れることなく、注力しております。
モノづくりのコンセプトは第一に “こだ
わり” とし、少しの妥協も許さず、いかに
付加価値をつけお客様にこの付加価値を
わかって頂くかを念頭にものづくりに励ん
でおります。
例えば、少し製品にしわや、傷があって
も安価でできれば問題ないという考えもあ
りますが、やはり、モノづくりをする以上、
完璧なものをご提供したいという意志が
あり、また最高の製品を望んでいらっしゃ
るお客様にめぐり合い、ひとつひとつ丹精
を込めてものづくりをすることを心掛けて
おります。
KOMATSU COMMUNICATION REPORT
KTS-Net
KOMATSU COMMUNICATION REPORT
KTS-Net
進化はここから生まれる。
日々変化する顧客のニーズに応え、最良の品質とサービスを追求した
モノづくり。工場では徹底した品質管理と原価低減意識を持ち社員が
一丸となって仕事に取り組んでいる。 さらに、顧客の信頼に応える
ための積極的な設備投資も推進している。
工場責任者
時代の流れとともに技術の継承はどのよ
うにされておりますでしょうか。
良い製品を市場へ提供するには、常日頃
から市場の動きを察知し、いかに良いもの
に触れ、いつ何時でも、付加価値を創出で
きる環境を己でつくり出す必要があります。
このような前向きな姿勢が厳しい時代を
生き抜く糧となると思いますので、あえて
形がある教育は実施せず、自分の目・耳・
手でひとつひとつ作業を感じ取り、一生懸
命体で覚えモノづくりの楽しさを世の中の
お客様のニーズとして創出できればと思い
ます。
杉林 正之 氏
めました。
その後、缶部品でも絞りに工夫が必要と
なり、モーション設定が自由自在に可能な
ACサーボプレスの60トン・45トンを購入
致しました。
精度が売りということですが、やはり完
成度は高く、絞った時のしわがよりにくく
また、金型の寿命が良くなりました。
金型に力を入れているので非常に助かり
ます。
更なる活躍が期待されるACサーボプレス H1F45及びH1F60
コマツのACサーボプレスをご愛顧頂いて
おりますが、導入のきっかけは何ですか。
また、実際に使用しでどうですか。
コマツとの出会いは、30年位前のことに
なります。
当時オイルレスのギブが売りのコマツの
プレスでしたが、缶部品の製造時にオイル
が製品に付着するのを防ぐ為に、導入を決
独自の工夫を行っているとお聞きしまし
たが。
やはり、同業他社も市場で勝ち抜くため
に様々な工夫を行っておりますが、弊社は
オリジナリティーをより出すために、ロボ
ット製作と金型に非常に注力しております。
ロボットは、内製であり、マイクロコン
ピュータで一から制御し、独自のラインを
作り出し、生産性の向上を図っております。
缶製品・王冠・建築金物シリング材製作
また、金型に関しては超硬のものを使用
しており、ダイセットはアルミとジュラル
ミン性のもので、大変軽量となっており、
金型のもちが非常によくなっております。
例えば、缶部品で形が楕円形のものは、
弊社独自の金型によりオンリーワンの商品
となっております。
このように、少しでも良いものを使用し
よりユーザが求めているものを提供できる
よう工夫を惜しまず心掛けております。
独自の工夫
独自のロボットライン
スリッター
有限会社 髙田王冠製作所
KOMATSU COMMUNICATION REPORT
Vol. 92
KOMATSU COMMUNICATION REPORT
KTS-Net
Vol. 92
進化はここから生まれる。
缶製品・王冠・建築金物シリング材製作
有限会社 髙田王冠製作所
今後の展望をお聞かせください。
コンセプトはあくまでも“こだわり”であり、今までにない斬新なものを世の中に
提供していきたいと考えております。
その為にも、市況は厳しくとも先行投資は惜しまず、今後も技術を真似するのでは
なく、オリジナリティを追求し、更にオンリーワン企業を目指し、良いもので良いも
の=付加価値を、夢を与え続けられる、職人集団であり続けていきたいです。
KTS-Net
KTS-Netとは、サーボプレスを活用し
て革新的なプレス加工を追求されてい
るユーザーの方々の集まりです。
皆様の情報受発信の場として、是非ご
利用ください。
また、今後もこの誌面でKTS-Netのお
客様をご紹介させて頂きます。
ご入会をご希望の方は、是非弊社のサ
イトをお訪問下さい。
製品紹介
能 力
能力限界
ストローク長さ
最大ストローク数
ダイハイト
スライド調節量
スライド寸法
シャンク穴径
ボルスタ寸法
左右 L-R
前後 F-B
左右 L-R
前後 F-B
厚さ
サーボモータ定格出力
許容上型質量
H1F35
350
4.5
~80
~80
210
55
350
300
38.5
700
400
86
5
50
H1F45
450
5.5
~100
~70
250
60
400
350
50.5
800
450
110
7
80
H1F60
600
6.0
~120
~60
300
65
500
400
50.5
900
550
130
7
130
H1F80
800
5
~130
~75
320
80
550
450
50.5
1000
600
140
15
190
H1F110
1100
5
~150
~65
350
100
620
530
50.5
1100
680
150
22
350
H1F150
1500
6
~200
~55
420
100
700
550
50.5
1250
760
165
30
500
H1F200
2000
6
~250
~50
450
120
850
650
50.5
1450
840
190
30
650
お問い合わせは
コマツ ハイブリッドACサーボプレス
KOMATSU HYBRID AC SERVO PRESSES
コマツ産機株式会社 鍛圧KBU 企画グループ
〒143-0016 東京都大田区大森北1-6-8 KDX南大井ビル3階
TEL. 03-5561-2692 FAX.03-5561-2877
インターネットアドレス http://www.komatsusanki.co.jp/kts/